2022年秋から暮れまでに飛来した渡りのカモたち
先ず、9月17日にヨシガモが飛来した。ここ何年か毎年9月上旬に一番早く飛来する。
▲9月17日 ヨシガモのオスのエクリプス
このヨシガモはすぐにいなくなったが、10月1日またヨシガモが現れた。同じ個体なのか、あとから飛来した別個体なのか。
よく見ると2羽いた。
それからまたいなくなったが、その後ときどきメスかなと思われる個体が見られることがある。
▲ときどき見られるヨシガモのメス
9月下旬にはヒドリガモも現れ、この冬もヒドリガモが一番多い状態になった。
コガモも9月下旬には見られた。例年通り、常駐はせず、いつもは主に河川部にいるようだが、ときどき池に現れる。
▲コガモの群れ
10月に入ると、キンクロハジロ・ホシハジロ・オナガガモ・マガモ・ハシビロガモなどが出そろう。
▲キンクロハジロ だんだん増えてきている。
▲ホシハジロのメス
▲ホシハジロのオス
▲飛来したての頃のオナガガモ
▲きれいな繁殖羽になったオナガガモの♂
オナガガモは長居せず、ときどき現れる。
マガモは常時複数個体いる。
▲飛来したてのころの♂(エクリプス)
▲今年は他所でもマガモが多いらしい。
▲マガモ
▲陸で採餌するマガモ
ハシビロガモ
▲飛来したころのハシビロガモ
▲繁殖羽にかわってきたハシビロガモ
そして、この冬は来ないのかなと思っていたオカヨシガモが、12月に入ってやっと飛来
▲12月26日に飛来を確認したオカヨシガモ(オス)
▲メスとペアで飛来していた。
▲その後♂は見当たらなくなり、現在はメスだけがいる。
こうして、毎年飛来する9種は一応この冬も現れたが、その数は昨年と比べると少ない。
昨年の12月の調査日には145羽(日によっては200羽を越えた)だったが、2022年の12月は66羽で、半減している。
そして、その理由は水草の減少だと思われる。昨年は、外来種のコカナダモが池を覆い尽くして水面まで伸びてきていたので、カモたちは潜水しなくても水草が食べられた。今年は刈り取られたためもあるだろうが、それだけでは説明できないぐらい減少している。カルガモやマガモが陸に上がって採餌しているのも、そのせいかもしれない。
それでも、コカナダモはまた生長し始めているのか、オオバンは潜って採っている。
(ちなみにオオバンは今年も多い)
▲飛来したてのころ、カイツブリからアメリカザリガニを奪い取ったオオバン
▲12月下旬にはコカナダモを採るようになっている。
オオバンつながりで、ついでにカモではないがバンも1羽は居ついているようだ。
といわけで、この冬のカモは今のところあまり多くはないが、水草がまた生長し始めているのなら、今後また水鳥が増える可能性はあるかもしれない。1月には珍しいハイブリッド・カモも飛来している。渡りのリターンまで、注意して見ていきたい。