昨今、年金制度改革が話題になって来ています。前回(2019年)の年金制度改革では支給開始年齢の上限がそれまでの70才から75才まで引き上げられました。長生きするようになったため、後ろ倒しも選択肢にとの話のようですが、年金基金としては、出来るだけ支払いを先延ばしする意図が見え見えです。
それよりも問題なのが、以前にも書きましたが、今後10年間インフレが続き、物価は倍になる可能性が出て来たと云うこと。今まで年金は物価スライド方式とかで、支給額はデフレの際に減額されるように制度設計が成されてきましたが、果たしてこれがインフレの際にきちんと機能するかどうかです。
物価が10年で倍になるとすると、年率8%ほどの上昇。運用先の株式市場が今後年率平均で8%上昇すると、日経平均が7~8万円にならないといけないし、そんな想像は誰も出来ません。また国債の利回りは現在1%あるかどうか。これでらで運用しているなら、利回り8%を出すのは到底不可能。更に運用にかかわる人件費は5%を超える上昇をしていくでしょうし、年金事務所の立派な建物をみると、物価の上昇に年金が追い付かないのは明らかです。
以前に極僅かながらも手持ちのお金をどう運用するか、ということを書きましたが、65才以降に少しは当てにしていた年金も一段とどうなるか不透明になってきた感が強くなってきました。
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