「ひきこもり新聞」創刊…経験者ら執筆、生の声に共感広がる
その他 2017年1月20日 (金)配信読売新聞
ひきこもりの経験者らが編集から執筆までたずさわる「ひきこもり新聞」が創刊された。長年のひきこもりから立ち直った体験記などを掲載する。編集部には、ひきこもる子を持つ親から「息子の気持ちがわかった」という声も寄せられ、読者が広がっているという。
隔月刊で、昨年11月に創刊号、今月中旬に第2号を発行した。インターネットでも内容の一部を閲覧できる。新聞にこだわったのは、「紙の媒体なら、親が購入し、子どもの目に触れる場所に置くこともできる」という理由からだ。
編集長を務めるのは、東京都の木村直弘さん(32)。木村さんは、大学受験で浪人したのをきっかけに10年近くひきこもり、両親との関係も悪化した。自身の体験から、「本人の気持ちに寄り添った支援が必要。それには、もっと当事者の声を伝えなければ」と、昨春、新聞発刊を思いついた。
アイデアに賛同した仲間と月数回、自宅で編集会議を開く。取材・執筆を行う中心メンバーは5、6人だが、自宅から出られずメールで原稿を寄せる人もおり、計約40人が編集に関わる。
創刊号は、これまでに約700部を販売した。ひきこもりに詳しい精神科医の斎藤環・筑波大教授のインタビューや、「就労支援よりも、動けないことへの共感がほしい」「恋愛への自信を失ってしまった」など、経験者の手記を紹介した。
第2号では、女性の体験談を特集し、「ひきこもる女性たち」の著書があるジャーナリストの池上正樹さんのインタビューや、家族向けの支援イベントの情報なども載せた。池上さんは「ひきこもりの当事者が発信する媒体は珍しい。体験者の生の声が、同じ問題を抱える人の心に響くのではないか」と話す。
内閣府の昨年の推計ではひきこもり状態の15~39歳は全国に約54万人いる。
新聞はタブロイド判8ページ。ひきこもりの支援イベントで販売するほか、希望者に郵送もする。価格は税込みで一般500円、当事者100円など。問い合わせは編集部(info@hikikomori-news.com)へ。
その他 2017年1月20日 (金)配信読売新聞
ひきこもりの経験者らが編集から執筆までたずさわる「ひきこもり新聞」が創刊された。長年のひきこもりから立ち直った体験記などを掲載する。編集部には、ひきこもる子を持つ親から「息子の気持ちがわかった」という声も寄せられ、読者が広がっているという。
隔月刊で、昨年11月に創刊号、今月中旬に第2号を発行した。インターネットでも内容の一部を閲覧できる。新聞にこだわったのは、「紙の媒体なら、親が購入し、子どもの目に触れる場所に置くこともできる」という理由からだ。
編集長を務めるのは、東京都の木村直弘さん(32)。木村さんは、大学受験で浪人したのをきっかけに10年近くひきこもり、両親との関係も悪化した。自身の体験から、「本人の気持ちに寄り添った支援が必要。それには、もっと当事者の声を伝えなければ」と、昨春、新聞発刊を思いついた。
アイデアに賛同した仲間と月数回、自宅で編集会議を開く。取材・執筆を行う中心メンバーは5、6人だが、自宅から出られずメールで原稿を寄せる人もおり、計約40人が編集に関わる。
創刊号は、これまでに約700部を販売した。ひきこもりに詳しい精神科医の斎藤環・筑波大教授のインタビューや、「就労支援よりも、動けないことへの共感がほしい」「恋愛への自信を失ってしまった」など、経験者の手記を紹介した。
第2号では、女性の体験談を特集し、「ひきこもる女性たち」の著書があるジャーナリストの池上正樹さんのインタビューや、家族向けの支援イベントの情報なども載せた。池上さんは「ひきこもりの当事者が発信する媒体は珍しい。体験者の生の声が、同じ問題を抱える人の心に響くのではないか」と話す。
内閣府の昨年の推計ではひきこもり状態の15~39歳は全国に約54万人いる。
新聞はタブロイド判8ページ。ひきこもりの支援イベントで販売するほか、希望者に郵送もする。価格は税込みで一般500円、当事者100円など。問い合わせは編集部(info@hikikomori-news.com)へ。