ちょっと前までは、満員の通勤電車に乗らねばならないことがストレスだったはずだ。また、朝早く家を出て、仕事を終えて夜帰宅すると、もう疲れてグッタリということが多かったはずだ。そうした通勤ストレスから解放されたというところに目を向けてみよう。

 今は通勤できないことがストレスになっているが、じつは通勤することのストレスも相当なものだったことを思い出してみよう。過酷な通勤電車を経験しないですむ。通勤時間が節約でき、その分、睡眠時間もたっぷり取れるし、自分の時間ができる。そうしたメリットに目を向けることも大切だ。

 もし、自分がちょっとうつ気味だなと感じたら、気分転換を意識するようにしたい。

 ひたすら行動するという対処法も有効だ。気分が沈むと、ネガティブな思考にとらわれやすい。ネガティブに物事を考えると、嫌なことばかりが思い出され、気分がますます沈んでいく。そうした悪循環を断ち切るには、ひたすら行動するのが効果的だ。

 何もせずにいると、つい余計なことを考えてしまう。何らかの行動に没頭していれば、そうした悪循環から抜け出すことができる。

 大掃除をする。部屋の模様替えをする。庭仕事をする。日曜大工をする。とにかく何らかの行動に没頭することである。

 何か趣味がある場合は、趣味に没頭する時間をもつようにする。

 ストレス緩和には、ソーシャルサポートの力も侮れない。なじみのつながりが持つ癒やし効果、いわばストレス緩和効果である。

 家族関係が癒やしになればそれに越したことはないが、会うことができない気心の知れた友だちと電話やネットでやりとりするのもよいだろう。