新型コロナ:新型コロナ インフルエンザ、ノロ、溶連菌咽頭炎… 府内の感染症が激減 /京都
◇手洗い、接触回避など 予防策の徹底奏功か
手洗いの励行、人との接触のできる限りの回避……。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う徹底した予防策が広く行われるようになり、その他の感染症も激減している。府健康対策課の集計によると、5月4~10日の週のインフルエンザ患者数は、府内の定点医療機関1カ所当たり0・01人で、2019年同期(0・90人)の90分の1にまで減っている。
インフルエンザ患者数の過去4年のグラフを見れば、20年の“特異”な少なさは明らか。定点医療機関の1カ所当たりの患者数は18、19年ともピークには1日50人前後だが、20年は20人に過ぎない。
同じ5月4~10日の週で比較すると、ノロウイルスなどで起きる感染性胃腸炎も、20年は1医療機関あたりの患者数は1日0・54人で19年(5・05人)の約11%でしかない。子供に多い溶連菌咽頭(いんとう)炎は、20年は0・36人。19年(1・31人)の4分の1程度だ。
府健康対策課の担当者は「新型コロナの感染予防策と他の感染症の少なさとの因果関係を示すデータはないが、標準的な予防策が徹底されたことによる一つの結果だろう。新型コロナ対策はまだ緩めることはできない。引き続き油断しないようにお願いしたい」と話している。【大川泰弘】