山口知事、アベノマスク「着ける」 「国民に安心感」と評価
安倍晋三首相が打ち出した全世帯に2枚ずつ配布する布マスクについて、山口県の村岡嗣政知事は、20日の定例記者会見で「国民に安心感を持ってもらう目的自体は妥当」と評価した。「届いたら活用したい」と着用する考えを示した。
首相が力を入れることから「アベノマスク」と呼ばれる布マスクを巡っては、製作、配達にかかる巨額の公費や不良品が多数見つかり批判が強い。国は当初、今月中に全戸配布を終える予定だったが、回収と検品作業に追われ困難な見通しとなっている。
村岡知事は「いろいろ意見があることは承知しているが、当初は全国でマスクが不足していた。走りながらじゃないと分からないこともある」と首相の判断を擁護した。既に市販品が出回っている中、政府のマスクが届かないことには「実務的に難しい面もあるだろう」と述べるにとどめた。
このほか新型コロナ対策の財源として自身の夏の期末手当(ボーナス)317万9850円を全額カットすると発表。6月の県議会定例会に関連の条例改正案を提出する。村岡知事は「県民には外出自粛や休業要請で大変なご辛抱をいただいた。厳しさを共有し、克服への取り組みを進める」と述べた。