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京都府の肺がん検診にAIを試験導入 深層学習で異常部位を視覚表示

2020年11月07日 22時48分46秒 | ガン

京都府の肺がん検診にAIを試験導入 深層学習で異常部位を視覚表示

2020年10月30日(金)

京都府、京都府医師会、NOBORI、Preferred Networks(PFN)は、今年度京都府で実施される肺がん検診で、深層学習技術を用いた胸部X線画像の診断補助ツールを試験導入することを発表した。試験導入において医師の診断負荷および見落としリスクの低減効果を評価する。

胸部X線画像に対するAIを新規開発

肺がん検診においては、比較的低コストかつ短時間で撮影できる胸部X線画像を用いることが一般的だが、他の画像診断と同じように読影医の確保と診断負荷が課題となっている。また「肺がん検診ガイドライン」では見落としを防止するため、2名以上の読影医によるダブルチェックが必要とされている。

今回PFNが開発した診断補助ツールは、独自の深層学習アルゴリズムを用い、実際の胸部X線画像による肺がんの診断データを多量に事前学習したモデルを使用する。検診者の画像をこのモデルで解析し、肺がんの可能性がある異常を検知した場合、画面上に対象部位を表示する。今回の試験導入においては、従来の読影医2名による体制を変えず、このツールを用いて医師が最終的に診断するフローだ。検診データは、医療情報を匿名化して保管するNOBORIのクラウドサービスを利用する。

京都府は、肺がん検診において全国に先駆け2015年度に京都市を除く府内でデジタル化ならびに遠隔読影システムを導入し、年間5万件以上のデジタル読影を実施している。今後はシステム化の利点を活かし、本診断補助ツールの利活用によって更なる検診精度の向上を目指す。

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マサチューセッツ総合病院ーCOVID-19患者の予後を予測する機械学習ツール

2020年11月07日 21時59分44秒 | ウイルス

マサチューセッツ総合病院ーCOVID-19患者の予後を予測する機械学習ツール

2020年10月30日(金)

先月、米ジョンズホプキンス大学が公表した「COVID-19での入院患者の予後を予測するAIアルゴリズム」は大きな注目を集めた(過去記事)。このほど、マサチューセッツ総合病院(MGH)の研究チームは、"外来患者"における転機を予測する機械学習ベースのリスクスコアを開発した。

The Journal of Infectious Diseasesに公表されたチームの研究論文によると、「COVID-19 Acuity Score(CoVA)」と名付けられたこのリスクスコアは、本年3月から5月までにMGHの救命科や呼吸器クリニックを受診した、9,381人の成人外来患者情報から構築された。CoVAを2,205人の別患者で前向きに検証したところ、入院予測でAUC 0.76、重大な合併症で0.79、死亡予測で0.93と、ツールの高い予測精度と汎化性能が確認されている。

チームは年齢や性別、バイタルサイン、既往歴、胸部レントゲン画像などを含む30の予測因子を考慮してモデルを作成したが、そのうち年齢・拡張期血圧・血中酸素飽和度・COVID-19検査・呼吸数の5つが予後予測における高い説明力を示していた。CoVAによる自動スコアリングは、電子カルテシステムに組み込めるよう設計されているため、迅速な臨床評価が重要となる将来的なCOVID-19サージに向けた有効な対策の一つとして提案されている。

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咳を出させて無症状のCOVID-19感染患者を識別するAIーMITが発表

2020年11月07日 21時49分47秒 | ウイルス

咳を出させて無症状のCOVID-19感染患者を識別するAIーMITが発表

2020年11月1日(日)

症状のみられないCOVID-19感染患者をどのようにスクリーニングするか。米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは「無症状で強制的に出させた咳の録音データからCOVID-19感染を識別するAI」を開発している。

MITのニュースリリースによると、同大の研究者らによって学術誌 IEEE Journal of Engineering in Medicine and Biologyに発表された論文には、携帯電話やPCのデバイスに録音された強制的な咳から、COVID-19感染を感度98.5%で識別するAIモデルが報告されている。人間の聴覚で認識できない無症状感染者と健康な人との咳の出し方の違いについて、AIによって識別できることが同研究では確認された。AIモデルはインフルエンザや喘息といった他の疾患とCOVID-19感染との識別を目指したものではなく、無症状感染者と健康な人の咳を見分ける能力に強みを持つと研究グループは主張している。MITのPodcastで咳の録音が聴けるため、有症状者・無症状者・健康な人、それぞれ自身の耳で違いが感じられるかチェックして欲しい。

開発されたAIモデルは、もともとアルツハイマー病の診断向けに開発されていた音声解析モデルを応用したものという。音声も咳も、声帯と周辺器官の影響を受けているため、その類似性から応用が可能ではないかと仮説が立てられ、今回の研究成果につながった。研究チームはFDA承認から大規模なモデルの採用につながり、ユーザーフレンドリーなアプリに組み込まれたスクリーニングツールとなることを期待している。ユーザーが毎日ログインして携帯電話に向かって咳をすることで、感染リスクをチェックできるような光景がいずれ見られるようになるかもしれない。

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