プライバシー不安、影響か 接触アプリの普及停滞
データの利活用に関する調査などを行う国際経済連携推進センターは27日、新型コロナウイルスのスマートフォン向け接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の利用に関する意識調査結果をまとめた。同アプリを使っていない人の半数近くがプライバシー上の不安があると回答しており、普及の停滞に影響している可能性があるとした。
コロナ感染に不安を感じている人の割合は76・2%に上ったが、ココアの利用率は18・8%にとどまった。非利用者の4割弱はアプリが感染拡大防止に効果があるとみていたものの、47・3%がプライバシーに関する懸念があると答えた。
ただ、好ましいアプリの仕組みについての設問では、ココアのように個人の位置情報などが特定されないよう近距離無線通信「ブルートゥース」を使ったものと、位置情報を集める「衛星利用測位システム(GPS)」を使ったものでほぼ差がみられなかった。
同センターは「ブルートゥースを使ったアプリがプライバシーに配慮していることが国民に十分理解されていないのではないか」としている。
調査は9月8~13日に全国の15~69歳の男女を対象に実施し、4166人が回答した。