高齢者へのSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの使用に朗報
おだかクリニック・小鷹悠二先生の記事より
近年では、SGLT2阻害薬が糖尿病のみならず、心不全、腎不全などに対する治療効果が非常に高いことが証明され、特に心不全治療においてはゲームチェンジャーと言っても過言ではないくらいのエビデンスが続々と報告され、爆発的に使用されるようになっている。
SGLT2阻害薬の特徴
血液は腎臓で濾過され浄化される。濾過の過程で最初に作られる尿(原尿)には、まだ体に必要なものが含まれており、それらは再び腎臓で吸収され血液中に戻る。血液中のブドウ糖(血糖)も体に必要なもので、高血糖でなければほぼ100%再吸収され、尿糖としては排出されない。
このようなブドウ糖の再吸収を担っているのがSGLT2 で、その働きを妨げる薬がSGLT2 阻害薬である。血液中の過剰なブドウ糖の再吸収を減らし、尿糖として排出することで高血糖を改善する。