横須賀の救急医療「パンク状態」 受診待ちで大渋滞も
新型コロナウイルスの「第7波」による受診者急増で、神奈川県横須賀市救急医療センター(同市新港町)が「パンク状態」(同センター)に陥っている。大半がコロナの検査目的の受診で、このままでは別の疾患も含めて重症者を見逃す恐れがあるとして、リスクの低い人には自宅で感染の有無が分かる抗原検査キットの利用を強く呼びかけている。
同センターによると、19~21日は発熱患者だけで1日平均約150人が訪れた。大半が検査目的の受診で、陽性率は6割近くに上り、午後10時に申し込みを打ち切ったものの、診療は翌午前2時過ぎまでかかったという。センター近くの道路は受診を待つ車列で大渋滞し、急きょ、近くに臨時駐車場を確保した。
市医師会副会長でセンター長として診察にも当たる高宮光さん(67)は「救急医療で4時間待ちは致命的で、もはや『救急』とはいえない。コロナの重症化だけでなく、心筋梗塞や狭心症など重病の人を見逃す恐れがある」と懸念する。
同センターは夜間や休日などに診療し、コロナ以外にも内科、外科、小児科の軽症者を受け入れている。通常は1日の患者は50人ほどのため、受診の急増に診療態勢が追いつかず、急きょ医師やスタッフを増員して対応に当たっているが、「第6波のピークだった今年2月でも発熱患者は平日で平均50人弱だった。現在は当時の3倍近くで、医師を増員しても患者をさばききれない」と高宮さん。「コロナが始まってから最も忙しい。現場は戦場のようだ」と厳しい状況を訴える。
医療逼迫(ひっぱく)を防ぐために国は22日、発熱外来で検査キットを無料配布する方針を示した。これに先立ち同センターも19日からキットの配布を始めたが、利用は2割程度にとどまっている。
高宮さんは、キットの利用を6割ほどに高めたいとした上で「(1)高齢者(2)妊婦(3)基礎疾患のある人(4)2歳未満-以外は重症化するリスクは低い。検査目的の受診は控え、自主療養を選び、重症化するリスクのある人が受診できるように譲ってほしい」と協力を呼びかけている。
の救急横須賀医療「パンク状態」 受診待ちで大渋滞も
新型コロナウイルスの「第7波」による受診者急増で、神奈川県横須賀市救急医療センター(同市新港町)が「パンク状態」(同センター)に陥っている。大半がコロナの検査目的の受診で、このままでは別の疾患も含めて重症者を見逃す恐れがあるとして、リスクの低い人には自宅で感染の有無が分かる抗原検査キットの利用を強く呼びかけている。
同センターによると、19~21日は発熱患者だけで1日平均約150人が訪れた。大半が検査目的の受診で、陽性率は6割近くに上り、午後10時に申し込みを打ち切ったものの、診療は翌午前2時過ぎまでかかったという。センター近くの道路は受診を待つ車列で大渋滞し、急きょ、近くに臨時駐車場を確保した。
市医師会副会長でセンター長として診察にも当たる高宮光さん(67)は「救急医療で4時間待ちは致命的で、もはや『救急』とはいえない。コロナの重症化だけでなく、心筋梗塞や狭心症など重病の人を見逃す恐れがある」と懸念する。
同センターは夜間や休日などに診療し、コロナ以外にも内科、外科、小児科の軽症者を受け入れている。通常は1日の患者は50人ほどのため、受診の急増に診療態勢が追いつかず、急きょ医師やスタッフを増員して対応に当たっているが、「第6波のピークだった今年2月でも発熱患者は平日で平均50人弱だった。現在は当時の3倍近くで、医師を増員しても患者をさばききれない」と高宮さん。「コロナが始まってから最も忙しい。現場は戦場のようだ」と厳しい状況を訴える。
医療逼迫(ひっぱく)を防ぐために国は22日、発熱外来で検査キットを無料配布する方針を示した。これに先立ち同センターも19日からキットの配布を始めたが、利用は2割程度にとどまっている。
高宮さんは、キットの利用を6割ほどに高めたいとした上で「(1)高齢者(2)妊婦(3)基礎疾患のある人(4)2歳未満-以外は重症化するリスクは低い。検査目的の受診は控え、自主療養を選び、重症化するリスクのある人が受診できるように譲ってほしい」と協力を呼びかけている。