Mars&Jupiter

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人間が住める惑星の存在、そしてフローリヒの交響曲ホ長調

2007-04-26 05:42:48 | 古典~現代音楽デンマーク編
ヨーロッパ南天天文台(チリ)の研究チームが、
てんびん座の方角の約20光年先に存在する
赤色矮星「グリーゼ581」の周囲に、
地球によく似た環境の惑星を初めて発見したことを
25日に発表したということである。

13日の公転周期で回っているこの惑星の半径は、
地球の約1.5倍で、重さは約5倍。
地球と同じように岩石でできている可能性が高く、
表面温度も摂氏0~40度と推定され、
液体の水が存在できる条件である。
大気の有無や組成などは不明のようだが、
地球と同じような惑星である可能性はあるようだ。

地球と同じ惑星が存在することは、ありえないことではないが、
観測によってその可能性を実証したということになる

前日はりきりすぎたウォーキングは、昨日は一休み。
少し疲れも残っているので、無理はしないことにした。

今日は、フローリヒの交響曲ホ長調について触れる。
フローリヒは1806年生まれのデンマークの作曲家である。
CDの英語で書かれた解説書によると、
一家はドイツ出身で、ミュンヘンからデンマークに移住したようだ。
幼い頃から音楽の才能に長け、優れた才能を発揮したようで、
8歳の頃、聴衆の前でフルートやピアノ、ヴァイオリンを演奏している。

この知らせはドイツからの移民で作曲家のヴァイゼにも伝わった。
王立管弦楽団の指揮者クラウス・シャール(でいいかな?)のもとに
ヴァイゼはフローリヒを送り、そこで彼は音楽を学んだようだ。
公式デビューは、18歳の時で、
聴衆の前でシュポアのヴァイオリン協奏曲を演奏し、
その後も室内楽奏者として活躍したらしい。
クラウス・シャールの亡き後の1835年には、
デンマーク王立歌劇場の指揮者となり、
音楽界の重要な人物として高い評価を得るようになったようだ。

交響曲ホ長調の作曲はローマ滞在中に着手し、
1833年には王立劇場で初演されたようである。
第1楽章はシューマンの交響曲を思い起こさせ、
印象に残る旋律であり、力強い。
第2楽章は打楽器の連打で始まるリズミカルなメヌエットで、
シューマンの音楽に似ているが、
昼間部のトリオのフルートの旋律が愛らしい。

第3楽章のアンダンテは旋律が同じなわけではないが、
シューベルトの交響曲第9番第2楽章のアンダンテを想起させる。
第4楽章も古典的交響曲のスタイルを保ちつつ、
ロマンティックな部分があり、なかなかいい。

しかし、当時はあまりいい評価は受けなかったようで、
この交響曲もなかなか演奏される機会がなかったのだろう。

無数の星が毎日夜空を照らしているはずだが、
僕らには等級の高い星しかなかなか見えないし、
望遠鏡で見る場合も有名な星しか見なかったりする。

音楽の世界でも目立った作曲家はもちろんいるが、
それ以外にもその時代で埋もれた作曲家はたくさんいる。
なかなか紹介される機会がないので我々にはわからないだけだ。

なんか、似ている星の世界と音楽の世界

でも等級の高い星だけしか輝いていない夜空は、
殺風景でつまらないものである。
天の川が流れ、満天の星を見上げるとき、
私たちはこの多くの星の中にもしかして地球のような星が、
きっとあるに違いないという空想を持つことができる。
だからこそ他のたくさんの星も必要である。

スター以外に存在しない音楽の世界は、
きっと、つまらないものだろう。
多くのアーティストがスターになることを憧れ、
活動しているからこそ、おもしろいのであり
そこで音楽の世界の深さも知るのである。

そういうことだからではないが、私も
これからも埋もれた作曲家の作品について書こうっと!
コメント
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