アラン・ブッシュの交響曲第２番作品33「ノッティンガム」を聴く

今回取り上げるのは1900年生まれのブッシュが、
1949年に作曲した交響曲第２番作品33「ノッティンガム」である。
聴いたＣＤはダグラス・ボストック指揮、
王立ノーザン・カレッジ・オブ・ミュージック交響楽団の演奏による。
ノッティンガムはイングランド中部にある都市である。
第一楽章シャーウッドの森(モデラート－アレグロ・ヴィヴァーチェ)は、
ホルンなど金管楽器の響きのあと木管楽器が入り、
森を思わせるような神秘的な雰囲気で始まる。
弦楽器により民謡風の第一主題が奏でられ、
木管楽器を中心とした牧歌的な第二主題が現れる。
そのあとの展開部はシベリウスやニールセンを思わせる。
金管楽器や打楽器が活躍し、盛り上がりをみせて、
各主題が再現されて、幻想的な雰囲気の中で終わる。

第二楽章クリフトン・グローヴ(ラルゴ)は、
クリフトンにある木立を描いた楽章のようである。
牧歌的でゆったりとした旋律が奏でられていく。
歌うように独奏チェロが旋律を奏で、木管楽器が絡む。
クラリネットなどの木管楽器群が活躍するところや、
弦楽器が絡んでいくところはディーリアスを感じさせる。
あるがままの自然の様子を描いた感じがする。
終わり方は、ディーリアスのに似ている。
第三楽章キャッスル・ロック(アレグロ・モルト)の、
キャッスル・ロックは眺めのいい場所のようだ。
低弦の音の動きに合わせて、他の弦楽器が入り、
金管楽器や木管楽器が絡み、荒々しく盛り上がっていく。
第四楽章グース・フェア(アレグロ・モデラート)は、
祭りの様子を描いた楽章で、力強い主題を、
トランペットが奏でて、他の楽器も引き継いでいく
もう一つの穏やかな主題は弦楽器により奏でられる。
そのあと行進曲風の力強い旋律が奏でられ、
そしてヴァイオリン独奏に続き、行進曲風の旋律が再び現れ、
金管楽器と打楽器で盛り上がって、最後力強く終わる。