Mars&Jupiter

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エイトル(エイトール)・ヴィラ=ロボスの交響曲第3番「戦争」を聴く

2010-05-15 11:25:51 | 古典~現代音楽ブラジル編
昨日は飲み会があったため、ウォーキングを休みました。
今回取り上げる曲は1887年生まれのヴィラ=ロボスの作品。
彼の略歴については以前触れているので省略する。
交響曲第3番「戦争」は、1919年に作曲された。
ブラジル政府から委嘱された作品のようで、
当時のブラジル大統領エピタシオ・ペソアを讃える演奏会で、
同年リオデジャネイロにて初演が行われたようだ。
聴いたCDは、カール・セント=クレア指揮、
SWRシュトゥットガルト放送交響楽団の演奏によるものである。
第一次世界大戦に関する作曲者自身の印象と感情を表現した作品のようだ。

第一楽章アレグロ・クワジ・ジュスト「人生と労働」は、
ロンド風の形式で書かれ、6つの部分とコーダによって構成されるようだ。
印象派の音楽を思わせるような音楽で始まり、
金管楽器を中心に徐々に盛りあがりをみせていく。
そのあと一旦静まり、打楽器と弦楽器により、
軍隊を思わせるようなリズムが刻まれ、そのあと再び盛り上がりを見せ、
終わりの6分を過ぎたところで「ラ・マルセイエーズ」の主題が現れて終わる。
これは終楽章にも登場するものの伏線であろう。
それとともに交響曲第4番との深い関連性を暗示させる。
第二楽章コモ・スケルツォ「陰謀とうわさ」は、
弦楽器と管楽器により幻想的で印象派的な第一主題が示される。
もう一つは単旋律的な主題が管楽器によって奏される。
二つの主題は変奏曲風に展開され、最後軽快に終わる。

第三楽章レント・エ・マルチアル「受難」は、厳粛な感じの楽章で、
重々しく悲哀を表すような主題が弦楽器によって示されて始まる。
もう一つの主題はコントラバスの上にオーボエなどの管楽器中心に示され、
これらの主題をもとに音楽は情熱的に、ドラマティックに展開されていく。
全楽章の中でみると長大な楽章であり、
戦争の悲惨さを表現している感じであり、最後は静かに終わる。
第四楽章アレグロ・インペトゥオーソ「戦い」は、
戦場の様子を描写したような感じの楽章で、
最初勇ましい感じの主題がホルンなど金管楽器によって示される。
打楽器の軽快なリズムに乗り金管楽器が「ラ・マルセイエーズ」の主題を奏し、
それまでの様々な主題と絡み合いながら、曲はクライマックスに向かい、
最後は圧倒的な勝利感を思わせるような華やかな感じで終わる。

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