昨日も風邪が治らなかったので、ウォーキングは休みました。
中世・ルネサンス音楽、バロック音楽編については、
長く扱ってきたが、とりあえず今回でいったん終わりにしたい。
今回とりあげるのは18世紀頃活躍したカミッラ・デ・ロッシの作品である。
17世紀に生まれたイタリアの女性作曲家である。
人生の詳しいことは分からないが、北イタリアやオーストリアを中心に
1670年から1725年の間で作曲家として活躍し、
オラトリオなど大作を手がけている。
「アブラハムの犠牲(Il Sacrifizio di Abramo)」は、
1708年にウィーンで初演されたオラトリオである。
この話は『旧約聖書』の『創世記』22章の中にあるイサクの犠牲にあたる。
神がアブラハムの信仰心を試すために、
息子のイサクをいけにえに捧げることを求めた。
アブラハムは息子のイサクをモリヤの丘に連れて行った。
アブラハムが息子のイサクを殺そうとする前に、
天使が現れてそれを止め、神がアブラハムを信じ、
息子イサクが救われたという話である。
聴いたCDは天使・サラ役のスザンヌ・ライデンのソプラノ、
イサク役のラルフ・ポップケンのアルト、
アブラハム役のヤン・ストレンベルクのテノール
マンフレッド・コルデス指揮、ヴェザー・ルネサンスの演奏である。
第一部は器楽のみの軽快なシンフォニアから始まる。
フーガ風と言っていいか、交互に旋律のやりとりをしていく。
その後はレシタティーヴォとアリアを交互に入れながら、
アブラハムの妻であるサラ役のソプラノ(天使役も兼ねる)の歌から始まり、
その子イサク役のアルト、アブラハム役のテノールが登場して歌う。
ここでは天使とアブラハムのやりとりがあり、
イサクをいけにえとすることにアブラハムが従うようになる。
アリアの中ではアブラハムの心の中の苦悩と葛藤が描かれる。
第二部は第一部よりも長いシンフォニアが冒頭に置かれ、
それはラルゴから始まり最後のプレストに終わる4つの部分から成る。
アブラハムに神が課した運命が過酷なものであることを示すかのように、
旋律は悲しげな感じが漂っているようでもある。
最後のプレストではリュートと弦楽器が対話するように進行する。
歌はサラ役のソプラノによるレシタティーヴォから始まるが、
中心はイサクとアブラハムの間の対話である。
丘の上に来たところでアブラハムは息子イサクに対し、
神がいえにえをここで捧げるように言われたことを伝える。
そして続くアリアの中でアブラハムは、
「お前は死ななければならない。」と言い、それが運命だと伝える。
これに対し、イサクは神に自分のいけにえの血を神に捧げると歌う。
神に従うといい、心の準備ができていることを伝える。
アブラハムはこれを受けて心の中の苦悩を語る。
そこで天使が現れ、神を信じるアブラハムの信念を信じ、
いけにえをやめさせることになり、そのあとはアブラハムとイサクが、
神の栄光を讃え、神を永遠に信じ、崇拝し、従うことを誓って終わる。
なお、今回までとりあげた中世・ルネサンス音楽編、
およびバロック音楽編のCD等の情報は、
以下のアドレスの各分野のところで赤字NEWで示してあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/ongaku-kenkyu.html
参考にしていただければ幸いです。
中世・ルネサンス音楽、バロック音楽編については、
長く扱ってきたが、とりあえず今回でいったん終わりにしたい。
今回とりあげるのは18世紀頃活躍したカミッラ・デ・ロッシの作品である。
17世紀に生まれたイタリアの女性作曲家である。
人生の詳しいことは分からないが、北イタリアやオーストリアを中心に
1670年から1725年の間で作曲家として活躍し、
オラトリオなど大作を手がけている。
「アブラハムの犠牲(Il Sacrifizio di Abramo)」は、
1708年にウィーンで初演されたオラトリオである。
この話は『旧約聖書』の『創世記』22章の中にあるイサクの犠牲にあたる。
神がアブラハムの信仰心を試すために、
息子のイサクをいけにえに捧げることを求めた。
アブラハムは息子のイサクをモリヤの丘に連れて行った。
アブラハムが息子のイサクを殺そうとする前に、
天使が現れてそれを止め、神がアブラハムを信じ、
息子イサクが救われたという話である。
聴いたCDは天使・サラ役のスザンヌ・ライデンのソプラノ、
イサク役のラルフ・ポップケンのアルト、
アブラハム役のヤン・ストレンベルクのテノール
マンフレッド・コルデス指揮、ヴェザー・ルネサンスの演奏である。
第一部は器楽のみの軽快なシンフォニアから始まる。
フーガ風と言っていいか、交互に旋律のやりとりをしていく。
その後はレシタティーヴォとアリアを交互に入れながら、
アブラハムの妻であるサラ役のソプラノ(天使役も兼ねる)の歌から始まり、
その子イサク役のアルト、アブラハム役のテノールが登場して歌う。
ここでは天使とアブラハムのやりとりがあり、
イサクをいけにえとすることにアブラハムが従うようになる。
アリアの中ではアブラハムの心の中の苦悩と葛藤が描かれる。
第二部は第一部よりも長いシンフォニアが冒頭に置かれ、
それはラルゴから始まり最後のプレストに終わる4つの部分から成る。
アブラハムに神が課した運命が過酷なものであることを示すかのように、
旋律は悲しげな感じが漂っているようでもある。
最後のプレストではリュートと弦楽器が対話するように進行する。
歌はサラ役のソプラノによるレシタティーヴォから始まるが、
中心はイサクとアブラハムの間の対話である。
丘の上に来たところでアブラハムは息子イサクに対し、
神がいえにえをここで捧げるように言われたことを伝える。
そして続くアリアの中でアブラハムは、
「お前は死ななければならない。」と言い、それが運命だと伝える。
これに対し、イサクは神に自分のいけにえの血を神に捧げると歌う。
神に従うといい、心の準備ができていることを伝える。
アブラハムはこれを受けて心の中の苦悩を語る。
そこで天使が現れ、神を信じるアブラハムの信念を信じ、
いけにえをやめさせることになり、そのあとはアブラハムとイサクが、
神の栄光を讃え、神を永遠に信じ、崇拝し、従うことを誓って終わる。
なお、今回までとりあげた中世・ルネサンス音楽編、
およびバロック音楽編のCD等の情報は、
以下のアドレスの各分野のところで赤字NEWで示してあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/ongaku-kenkyu.html
参考にしていただければ幸いです。
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