Mars&Jupiter

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アントニン・ドヴォルザークのチェロ協奏曲ロ短調作品104を聴きながら、西谷から二俣川まで歩く

2009-02-09 09:35:27 | アントニン・ドヴォルザークの作品
昨日は西谷駅から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのは1841年生まれのドヴォルザークの作品。
あまりにも有名なチェコの作曲家なので略歴は省略する。
昨日聴いたのは、チェロ協奏曲ロ短調作品104である。
1894年から1895年にかけて作曲された作品であるが、
これはチェロ協奏曲第2番といわれることもある。
というのも若い時期にチェロ協奏曲イ長調B.10があるからだ。
このチェロ協奏曲イ長調は、ピアノ伴奏版は作られたものの、
本人自身によるオーケストレーションは完成していない。
したがって、本人自身の手によってオーケストレーションされ、
完成したチェロ協奏曲といえば、これが唯一である。
今回はミロシュ・サードロのチェロ、ノイマンの指揮、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴いてみた。

第一楽章アレグロは、まず管弦楽によって主題が奏される。
壮大でいかにもスラヴ的な色彩の強い音楽である。
チェコの自然を思わせるようなのどかな部分もある。
一方でホルンが奏する旋律などには、
アメリカ的な部分も感じられるような感じがする。
長大な提示部に続き、チェロ独奏も主題を奏する。
独奏チェロはカデンツァ風に、そして歌うように演奏する。
哀愁のただよう管弦楽の伴奏が流れる中では、
まるで独白を聴くかのようにチェロは語りかけてくる。
チェロの技巧も発揮されるところもあり、
やはりチェロ協奏曲の名曲の一つとされるのも納得できる。
ソナタ形式による楽章の最後は、第一主題に基づくコーダが、
管弦楽のトゥッティで奏されて華々しく終わる。

第二楽章アダージョ・マ・ノン・トロッポは、
三部形式で書かれ、牧歌的なのどかな曲である。
とはいえ、内に秘めた情熱が独奏チェロと管弦楽によって発露する。
ここでも歌うようなチェロの独奏を聴くことができるが、
この中で使われる旋律の一部は、
ドヴォルザーク自身の歌曲から採っている。
後半ではカデンツァ風に独奏チェロは主題を変奏し、
最後はチェロと管弦楽によっておだやかに、そして静かに終わる。
第三楽章フィナーレ、アレグロ・モデラートは、
ロンド形式で書かれており、最初管弦楽により主題が奏され、
独奏チェロがそれを引き継いで、主題を奏し、
管弦楽が再びトゥッティで主題を奏して始まる。
ボヘミアの郷土への愛着が管弦楽の音楽の中にも見られ、
独奏チェロも早く故郷に帰りたいなあなんて、
つぶやいているようにも聴こえたりもするのである。
終わりにかけてチェロ独奏のあとの管弦楽によるコーダは、
この曲が交響曲のように思わせるように壮大で、華麗である。

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