<瀬見温泉、せみの湯>
温泉好きだからいつも気にはなっていた瀬見温泉である。
鳴子から新庄に向かう道沿いにある温泉で、小国川を渡り小じんまりとした温泉街に入ると古い木造の宿が立ち並んでいた。「温泉」という文字をみれば、反射的にハンドルを切りアクセルを踏み込む温泉バカ(いまでも充分バカか)の時期もあったがここは初めてだ。
「喜至楼」という、年季のたっぷり入りすぎたくらいの大きな旅館で立ち寄り湯をしようと思って、玄関にいったがどうも今日はやってないようである。扉も開かないのであきらめた。
その正面にある共同浴場「せみの湯」である。去年の六月に建て替えたばかりだそうで新しい建物である。
入口のそばには大きな足湯があった。
受付の人は誰もおらず、コイン式の自動ドアで利用するようだ。百円玉四枚の四百円で、お釣りは出ないし、両替機もないから用意していかねばならない。
掛け湯をするが、めっちゃくちゃ熱い。これは軽く四十三度以上はあるな。
浴槽は二つあって、湯口のあるほうが高温の源泉風呂で、その隣が適温となっている。泉質は含石膏食塩、意外や意外、加水なしの正真正銘の掛け流しで狂喜してしまう。
隣の浴槽もかなり熱めであった。
とにかく長い歴史がある温泉である。新庄の奥座敷として賑わってきた瀬見温泉だが、源頼朝の追手を逃れて奥州(岩手)平泉を目指していた義経が発見したという伝説が語り継がれている。
『文治三年(1187年)春、義経主従十三名が亀割峠を越え当地にさしかかったとき、身重の北の方が急に産気づき義経は観音堂に北の方を休ませて、弁慶は産湯を求めて沢へくだった。
浅き瀬をみて川を渡り、紫雲たちのぼる川辺の大岩を薙刀「せみ丸」で突き破ると白龍昇天のごとくお湯が噴き出た。この湯を生まれた若君の産湯として使い、この地で養生し平泉に向かった』という。
外には露天風呂「やげんの湯」。内湯とは異なる泉質の源泉と書いてあった。ここの温泉も熱めである。
瀬見温泉といえば<ふかし湯>が有名だ。共同浴場「せみの湯」にもふかし湯の部屋が別に用意されている。
部屋の入口にふかし湯ご利用の仕方が掲げられていた。
まず、室内を密封して換気扇のスイッチを入れる。木の枕の下に穴があり、そこから湯気があがってくるので、タオルなどを敷いて肩や腰、膝など患部をそこにあてて温める、と書いてあった。床板の下を露天風呂と同じ源泉が流れているのである。
ここのところ身体に特に不調なところがないのでさすがにふかし湯はパスしてしまったが、このせみの湯は四百円の倍以上払っても惜しくない共同浴場だった。
→「平泉・中尊寺(1)」の記事はこちら
→「平泉・中尊寺(2)」の記事はこちら
→「山形新庄、カムロみそラーメン」の記事はこちら
温泉好きだからいつも気にはなっていた瀬見温泉である。
鳴子から新庄に向かう道沿いにある温泉で、小国川を渡り小じんまりとした温泉街に入ると古い木造の宿が立ち並んでいた。「温泉」という文字をみれば、反射的にハンドルを切りアクセルを踏み込む温泉バカ(いまでも充分バカか)の時期もあったがここは初めてだ。
「喜至楼」という、年季のたっぷり入りすぎたくらいの大きな旅館で立ち寄り湯をしようと思って、玄関にいったがどうも今日はやってないようである。扉も開かないのであきらめた。
その正面にある共同浴場「せみの湯」である。去年の六月に建て替えたばかりだそうで新しい建物である。
入口のそばには大きな足湯があった。
受付の人は誰もおらず、コイン式の自動ドアで利用するようだ。百円玉四枚の四百円で、お釣りは出ないし、両替機もないから用意していかねばならない。
掛け湯をするが、めっちゃくちゃ熱い。これは軽く四十三度以上はあるな。
浴槽は二つあって、湯口のあるほうが高温の源泉風呂で、その隣が適温となっている。泉質は含石膏食塩、意外や意外、加水なしの正真正銘の掛け流しで狂喜してしまう。
隣の浴槽もかなり熱めであった。
とにかく長い歴史がある温泉である。新庄の奥座敷として賑わってきた瀬見温泉だが、源頼朝の追手を逃れて奥州(岩手)平泉を目指していた義経が発見したという伝説が語り継がれている。
『文治三年(1187年)春、義経主従十三名が亀割峠を越え当地にさしかかったとき、身重の北の方が急に産気づき義経は観音堂に北の方を休ませて、弁慶は産湯を求めて沢へくだった。
浅き瀬をみて川を渡り、紫雲たちのぼる川辺の大岩を薙刀「せみ丸」で突き破ると白龍昇天のごとくお湯が噴き出た。この湯を生まれた若君の産湯として使い、この地で養生し平泉に向かった』という。
外には露天風呂「やげんの湯」。内湯とは異なる泉質の源泉と書いてあった。ここの温泉も熱めである。
瀬見温泉といえば<ふかし湯>が有名だ。共同浴場「せみの湯」にもふかし湯の部屋が別に用意されている。
部屋の入口にふかし湯ご利用の仕方が掲げられていた。
まず、室内を密封して換気扇のスイッチを入れる。木の枕の下に穴があり、そこから湯気があがってくるので、タオルなどを敷いて肩や腰、膝など患部をそこにあてて温める、と書いてあった。床板の下を露天風呂と同じ源泉が流れているのである。
ここのところ身体に特に不調なところがないのでさすがにふかし湯はパスしてしまったが、このせみの湯は四百円の倍以上払っても惜しくない共同浴場だった。
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