夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

備前の近代作品

2018-08-01 06:01:08 | 陶磁器
*昨夜は猛暑対策?にて取引相手や仲間らと銀座でステーキ会食、痛飲し本日の投稿は今朝方となりました。

休日には家内と息子でコンサートを聴きに出かけてきました。ジャズバージョンも多く盛り込まれ、息子と小生はノリノリ・・。年少の子らに本格的なコンサートを聞かせてくれるので非常にいい機会でした。

コンサートにしろ、美術展にしろもっと子供やお年寄り、さらにはまともな大人が参加できる企画がこれからは必要です。きっちり勤務時間中に開催の美術館、子供厳禁の美術展やコンサート、誰が見聞きしにいくのか? 今までの大人の常識はこれからは非常識にしなくてないけません。



このコンサートの奏者は腕は超一級品・・。なにかの常識を変えるには一流の人が行動を起こすと有力ですね。



さて、本日は二流の話。もとい中堅作家の紹介です。

男の隠れ家には今まで本ブログで紹介した作品以外の備前焼の作品がごろごろしています。



そんな作品を幾つか帰京に際して持ち込んだ作品や男の隠れ家に放置されている作品を撮影してきました。まだ郷里には備前焼の作品がたくさんありますが、本日はその中からとりあえず2作品を紹介します。

備前花入 武用真作
共箱
口径75*最大胴径120*底径約100*高さ217



昭和51年10月開催の東京日本橋高島屋の「武田真 作陶展」にて購入した作品。



家人の「陶磁器は磁器より陶器、行き着くところは備前」、「現代作家から優品を見出すことが必要」という言葉が思い起こされます。



武用真:昭和10年備前市生まれ。岡山県無形文化財藤原楽山に師事後窯を築いて独立。昭和44年に藤原楽山、藤原健の指導により香々登釜を築窯。



近代備前焼というと金重陶陽、藤原建、藤原啓、藤原雄らが代表格ですが、こられの作品は本ブログでも紹介されています。



ただ備前焼は陶工の技術よりも火の偶然によって数多くの名品が生まれます。



現在では数千円程度で取引されてる作品ですが、この作品は私は好きですね。



備前四方花入 高原邦彦作
底掻銘 共布 共箱
幅85*奥行85*高さ227



高原邦彦:昭和21年岡山県生まれ。備前焼作家高原昌治の弟。兄に師事後平成2年に窯を築いて独立。日本伝統工芸展他入賞多数。花入は大振りで雰囲気のある作りに、焼けは良く焼き締まった地肌に黄・青・焦げ茶のゴマがたっぷりと掛かり緋襷と相まって良い雰囲気の作品が多い。







鑑定として名高い桂又三郎の栞もあります。





作品中にある栞は必ずとっておくことが大切です。これがないと購入時期、場所が解ららなくなります。



この作品に同封されれたいた資料から本作品は昭和51年1月に日本橋高島屋で開催された「備前陶心会展」から購入した作品だと断定されます。



出品者はそうそうたるメンバーですね。人間国宝の藤原啓、伊勢崎淳、藤原雄らが名を連ねています。金重陶陽(昭和31年)、藤原 啓(昭和45年)、山本陶秀(昭和62年)、藤原 雄(平成8年)、伊勢崎 淳(平成16年)の五名が現在の備前焼の人間国宝です。また金重素山、金重道明、森陶山らも名を成しています。



高島屋では備前焼を後押ししていたようです。高原邦彦は平成19年に大阪の高島屋でも個展を開いています。



家人らは郷里から上京して銀座の高島屋や三越で買い物をすることがひとつのステータスになっていたのでしょう。観る眼があったのか、なかったのか・・・、いずれなんらかの遺伝子で小生に伝わっているのかもしれません。

夏の帰郷にはさらに備前焼を中心に男の隠れ家を漁ってみようと思います。

*一時期のような過大なアクセス数や閲覧数でなくなり、正直なところほっとしています。当方のブログはあくまでも個人的な記録みたいなものですので、作品の整理完了とともに終了させていただきます。


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