夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

備前草紋陰刻角水滴

2014-09-30 06:00:47 | 陶磁器
数千円で買った備前焼の水滴です。

備前草紋陰刻角水滴
合箱
94角*高さ50



古備前」として売られていた作品です。そもそも「古備前」とは何? せいぜい江戸期までの作品を指すとすると、本作品は幕末頃であれば非常に近代備前に近い古備前と言えるのかもしれませんが、厳密には本作品は明治期であろうと推察され、評価には江戸期以前のものとは格段の差があろうかと・・・・。本来の古備前はもっと時代の古いものを指すようです。



このような様式は明治期の角徳利によくありますが、角水滴もまた数多く作られたのでしょうが、あらためて鑑賞すると愉しいものです。



さらりと彫られた洒脱な秋草紋様、火に任せてできた土の焼け・・、いい味が出ているね~。



小粋な作品です。そうざらにはないと思うのですが・・。水滴を一輪挿しに用いる方もいます。



面ごとにあっさりとしているのがまたいい。さ~この器、数千円なら買い得と思いませんか?



一丁前に古紙に包まれて、小箱に収められています。



机の上に置いておいて、ちょっと硯に墨を摺って手紙を・・、なんて高尚な趣味は小生は残念ながら持ち合わせていません。

古備前・・、本当の古備前・・・、こうご期待  たしたことはないと思うのです。この水滴のほうが数倍面白い。


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