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先週末は小春日和の天気、さらにはお雛様の前の週末ということもあって、皆で恒例の雛人形を座敷に飾り付けしました。息子は男性ながらすでに五回ほどは組み立てを経験済み。古い家の蔵に必ずと言っていいほどあった揃いの雛人形ですが、いまはどれほどの家にあるのかな? 大事にしまっておかないとネズミや虫の被害にあって、使いものにならなくなるので、当方でも何点かは処分しています。そもそも自宅で飾る慣わしが徐々に衰退しています。
*床の掛け軸は中村岳陵によるものです。
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三人で組み立てると慣れてきているので小一時間で完了。もちろん家内のご指導のおかげ・・・。このお雛様は家内が誕生した時に義母の母が用意してくれたもののようです。
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さて本日紹介する作品は木下孝則の作品です。
女性を描いた油彩の作品において、当方のお気に入りの画家は郷土出身の画家「伊勢正義」と本日紹介する「木下孝則」です。その木下孝則の作品は本作品で「その10」となりました。
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(赤い髪飾りの)少女 木下孝則画 1954年 その10
油彩額装 左上サイン 日動画廊シール付 誂:黄袋+タトウ
額サイズ:縦610*横520 画サイズ:縦410*横318 F6号
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やはり品格の高さがこの画家の作品の魅力です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/ac/76ab64790926f2b088eed1f305f8da74.jpg)
大人びてきた?少女をここで筆をやめるという潔さ良さで描き切っています。
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モダンで明るい画風は戦後直近の昭和時代にマッチしたのでしょう。多くの雑誌の表紙になっています。
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左上のサインは下記のとおりです。
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キャンパスの裏面には下記の写真のようなシールが貼られています。木下孝則の作品の多くにはこのような日動画廊の取り扱いの作品が多いようで、当方の所蔵作品の約半数に日動画廊のシールが貼られています。
このシールから1954年(昭和29年)の作と解かります。木下孝則がおおよそ60歳の頃の作です。この頃にこのような読書をする女性の作品を数多く描いたと推測され、同じような構図の作品が当方にても複数所蔵しています。
なおこのシールは本ブログで紹介した
「(読書をする)少女 木下孝則画 1954年作」
(油彩額装 左上サイン 銀座日動画廊シール
誂:黄袋+タトウ
額サイズ:縦670*横595 画サイズ:縦455*横380 F8号)
とまったく同じものです。
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我が家に古くからあった作品も父が銀座の日動画廊から購入した作品のようですが、後日母が日動画廊を訪れた際にも、このような作品がたくさんあったと話していました。
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今では出来の良い作品がインターネットオークションにて10万円ほどで入手できます。
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木下孝則の作品を展示して愉しんでいます。
木下孝則の作品は大きすぎるとあまり楽しめず、6号から12号程度にいい作品があるように思われます。それほど大作や力作はありませんが、ひととおり当方では満足のいく作品が揃ってきたと思っています。。
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木下孝則と伊勢正義の女性を描いた作品はひと作品くらいは洋画ファンなら持っていたらと推薦します。