義母にお雛様飾りを一生懸命説明している息子です。
息子の知識の吸収の速さに驚く日々で、こちらはどんどん衰えているように感じてしまいます。
さて、本日は100作品を超えた源内焼の作品の紹介です。「その1」の作品と同図・・・
ただ大きさが違うので同じ型からの作品ではありません。図録には大きい方の作品が掲載されており、やはり単色釉一色です。本日紹介する小さい方の作品が珍しいかもしれません。
製作年代にも違いがあるかもしれませんし、窯も違うかもしれません。ただ絵柄は全く同じですので関連性は非常に大きい2作品のようです。
大きい方の作品は以前に本ブログで「源内焼」の「第1回」にて紹介しています。本日の紹介作品にて「源内焼 その112」までなりました。
源内焼 その112 三彩陽刻楼閣山水文皿
杉古箱入
径265*高さ48
この山水はいかにも中国図柄ですが、周りの文様が車輪か、滑車になっているところが源内らしいところです。
大きい方の作品は前述のように本ブログにて紹介されています。大きさが32センチを超える作品ですが、源内焼ではかなり大ぶりな作品です。
*ちなみに源内焼で40センチを超える作例は地図皿と山水文の皿の数例で、残存数もかなり少ないものです。
源内焼 その1 緑釉陽刻楼閣山水文大皿
径323*高さ47 合箱入
本作品は五島美術館にて出版された「源内焼」に掲載されている黄釉山水図大皿でも紹介されています。本作品は緑釉で同じ型で製作された作品です。
源内焼の代表的な作例とされています。図録の説明によると本構図は中国の西湖を描いたもののようです。
(作品番号15「黄釉山水図大皿」参考 江戸時代18世紀後半~19世紀中ごろ)
西湖は、中国浙江省杭州の西にある湖で、杭州は西湖を中心とした一大自然庭園。唐の白居易(楽天:772~846)が築いたとされる白堤により北里湖、北宋の蘇軾(東坡 1036~1101)の築いた蘇堤により西里湖とに分かれおり、付近には霊隠寺、飛来峰、六和塔などの名勝・古跡が多くあります。
代表的な作例ですが、残存数はかなり少ない作品です。とくに三彩の作品は少ないように思います。
裏面も特徴的ですが、明末の赤絵の影響?
小さい方といっても径は26センチあり、源内焼では大きい方で存在感のある作品です。
これは完全に飾り皿?
径の大きな源内焼は意外に単体の釉薬を施されたものが多く、三彩の大きな作品は少ないのはなぜでしょう。
大阪市東洋美術館展示の作品は大きい方の黄釉の作品ですが、図録の写真共々、どちらも源内焼の三彩施釉ではなく単色施釉薬です。
「山水図に関しては単色施釉が山水画の雰囲気を出す」と図録では説明されていますが、それもそうですが当方で下記に推測した理由が正解だと思います。
こういう点に注目するのも蒐集家には必要であり、図録などの説明も鵜呑みにはできませんね。
軟陶の源内焼はたださえ吸水率が大きいため、まして大きな器に複数の釉薬を掛けるのは難しいかも?
釉薬を素早く掛けないとすぐに乾くため、釉薬がうまく掛けれれないので釉薬が流れたようになったり、剥離してしますのです。ただ単施釉はこの点では非常に簡単になります。こういう観点は実際にいろんな施釉を経験していないと解らないと思います。
これも陶磁器を実際に製作した人でないと解らない。
ともかく本作品は三彩釉薬で見栄えがよく、図柄の魅力引き出しています。とくに下部の波の模様が目を引きます。
釉薬が多少流れているのも魅力である作品だと思うのですが、まだそれほど源内焼そのものの評価が高くありません。再度評価されるべき陶磁器だと思います。
なんとも扱いにくそうな古い箱に収められいます。こういう箱を修理するのも愉しみのひとつ・・。
ともかく骨董は奥が深い。
息子の知識の吸収の速さに驚く日々で、こちらはどんどん衰えているように感じてしまいます。
さて、本日は100作品を超えた源内焼の作品の紹介です。「その1」の作品と同図・・・
ただ大きさが違うので同じ型からの作品ではありません。図録には大きい方の作品が掲載されており、やはり単色釉一色です。本日紹介する小さい方の作品が珍しいかもしれません。
製作年代にも違いがあるかもしれませんし、窯も違うかもしれません。ただ絵柄は全く同じですので関連性は非常に大きい2作品のようです。
大きい方の作品は以前に本ブログで「源内焼」の「第1回」にて紹介しています。本日の紹介作品にて「源内焼 その112」までなりました。
源内焼 その112 三彩陽刻楼閣山水文皿
杉古箱入
径265*高さ48
この山水はいかにも中国図柄ですが、周りの文様が車輪か、滑車になっているところが源内らしいところです。
大きい方の作品は前述のように本ブログにて紹介されています。大きさが32センチを超える作品ですが、源内焼ではかなり大ぶりな作品です。
*ちなみに源内焼で40センチを超える作例は地図皿と山水文の皿の数例で、残存数もかなり少ないものです。
源内焼 その1 緑釉陽刻楼閣山水文大皿
径323*高さ47 合箱入
本作品は五島美術館にて出版された「源内焼」に掲載されている黄釉山水図大皿でも紹介されています。本作品は緑釉で同じ型で製作された作品です。
源内焼の代表的な作例とされています。図録の説明によると本構図は中国の西湖を描いたもののようです。
(作品番号15「黄釉山水図大皿」参考 江戸時代18世紀後半~19世紀中ごろ)
西湖は、中国浙江省杭州の西にある湖で、杭州は西湖を中心とした一大自然庭園。唐の白居易(楽天:772~846)が築いたとされる白堤により北里湖、北宋の蘇軾(東坡 1036~1101)の築いた蘇堤により西里湖とに分かれおり、付近には霊隠寺、飛来峰、六和塔などの名勝・古跡が多くあります。
代表的な作例ですが、残存数はかなり少ない作品です。とくに三彩の作品は少ないように思います。
裏面も特徴的ですが、明末の赤絵の影響?
小さい方といっても径は26センチあり、源内焼では大きい方で存在感のある作品です。
これは完全に飾り皿?
径の大きな源内焼は意外に単体の釉薬を施されたものが多く、三彩の大きな作品は少ないのはなぜでしょう。
大阪市東洋美術館展示の作品は大きい方の黄釉の作品ですが、図録の写真共々、どちらも源内焼の三彩施釉ではなく単色施釉薬です。
「山水図に関しては単色施釉が山水画の雰囲気を出す」と図録では説明されていますが、それもそうですが当方で下記に推測した理由が正解だと思います。
こういう点に注目するのも蒐集家には必要であり、図録などの説明も鵜呑みにはできませんね。
軟陶の源内焼はたださえ吸水率が大きいため、まして大きな器に複数の釉薬を掛けるのは難しいかも?
釉薬を素早く掛けないとすぐに乾くため、釉薬がうまく掛けれれないので釉薬が流れたようになったり、剥離してしますのです。ただ単施釉はこの点では非常に簡単になります。こういう観点は実際にいろんな施釉を経験していないと解らないと思います。
これも陶磁器を実際に製作した人でないと解らない。
ともかく本作品は三彩釉薬で見栄えがよく、図柄の魅力引き出しています。とくに下部の波の模様が目を引きます。
釉薬が多少流れているのも魅力である作品だと思うのですが、まだそれほど源内焼そのものの評価が高くありません。再度評価されるべき陶磁器だと思います。
なんとも扱いにくそうな古い箱に収められいます。こういう箱を修理するのも愉しみのひとつ・・。
ともかく骨董は奥が深い。