peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ホオズキ(酸漿/鬼灯)

2009年08月21日 | インポート

一関市東山町長坂「唐梅館総合公園」 2009年8月8日(土)

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ホオズキ(酸漿/鬼灯)ナス科 ホオズキ(フィサリス)属 

アメリカ大陸を中心に世界各地に分布する一年草または多年草で、約80種が知られる。熱帯から温帯の各地に野生化し、果実が食用または観賞用に利用される。

ホオズキ(酸漿/鬼灯)Physalis alkekengi var.franchetii

アジア原産といわれる耐寒性多年草で、南、東ヨーロッパから東アジアに広く分布する。日本でも古くから庭などに植えられているほか、鉢植えや切り花として親しまれている。白色の地下茎を伸ばし、茎を数本群生させる。茎は直立し、分枝せず、草丈は60~90㎝ほどになる。葉は長さ5~12㎝の広卵形で、縁には粗い鋸歯がある。普通互生するが、節に2個ずつつくこともある。地下茎は鎮咳(ちんがい)、解熱薬として利用された。漢字名:頬付。

6~7月、葉のつけ根にカップ形で黄白色の花が下向きに咲く。花は直径1.5㎝ほど。花の後、萼が膨れて袋状になり、果実をすっぽりと覆う。果実は直径1~1.5㎝の球形。果実が赤く熟す頃には袋状の萼も赤く色づく。鑑賞期:7~9月。

園芸品種には、早生で大実種のタンバホオズキや、矮性種の三寸ホオズキなどがある。なお、7月に東京浅草の浅草寺(せんそうじ)で催される「ホオズキ市」で売られているのはセンナリホオズキで熱帯アメリカ原産のもの、日本に帰化しているとのこと。

[栽培]日光を好むので、日当たりと風通しのよい戸外に置き、鉢土の表面が乾き始めたら早めにたっぷりと水やりする。実を観賞しても茎葉が枯れるまでは水やりを続け、地下茎を大きくする。繁殖は株分けによるが、ナス科なので連作障害を避けるため、株分け後、別の場所に植えかえる。植え付けは3~4月。


ハナトラノオ(花虎の尾)/カクトラノオ(角虎の尾)/フィソステギア

2009年08月21日 | インポート

一関市大東町摺沢 2009年8月20日(木)

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ハナトラノオ(花虎の尾)/カクトラノオ(角虎の尾)/フィソステギア

シソ科 ハナトラノオ(フィソステギア)属 Physostegia virginiana

北アメリカ東部原産の耐寒性多年草。花穂が太く、茎が四角形なのでカクトラノオ(角虎の尾)とも呼ばれる。また、属名ののままにフィソステギアとも呼ばれる。一度植えると2年目には群生するほどになる。和名は、花穂の形が虎の尾に似ていることによる。

高さは40~120㎝。葉は対生し、披針形~楕円形で、無毛。一節ごとに90度ずつずれるので、整然と十字形についているように見える。

7~9月、茎の先に長さ10~30㎝の花穂が出て、長さ2㎝ほどの淡紅紫、淡桃、白色の筒形の唇形花が4列に並んでつき、下から順に咲きあがる。ワインレッドの花色もあるとのこと。ちょうど8月の月遅れのお盆の頃が最盛期で、切花用、花壇用に普通に栽培される。最近、葉に白や黄の斑が入る覆輪品種のバリエガタcv.Variegataが販売されている。

[栽培]日当たりを好むが、比較的弱光でも花が咲く。夏の乾燥に弱いので、鉢土の表面が乾いたらたっぷり水やりする。


トウモロコシ(玉蜀黍)/トウキビ/スイートコーン

2009年08月21日 | インポート

2009年8月6日(木) 一関市大東町摺沢

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近所の産直から買ってきたトウモロコシ(玉蜀黍)。皮をむいたトウモロコシをよく見ると、雌花のヒゲが1粒1粒につながっていることが分かる。トウモロコシは受粉することで、1本のヒゲに1粒の実ができるのである。トウモロコシの実の入りを充実させるには、それぞれのヒゲが受粉することが必要なのである。

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トウモロコシ(玉蜀黍)/トウキビ/スイートコーン イネ科 トウモロコシ属 Zea mays

新大陸(アメリカ大陸)で古代から栽培され、コロンブスによって旧大陸にもたらされたといわれているが、この野生種は発見されていないとのこと。今日メキシコに野生しているテオシントといわれる植物から変化したものと推定されている。現在では稲や小麦とともに世界三大穀物の一つとして食用のほか、飼料用として世界各地で栽培されている。別名:トウキビ、「玉蜀黍」は漢名。英名はSweet Corn。

スイート・コーンはトウモロコシの品種の中では比較的丈の低い方で、高さは1.5m内外。茎の下部の節から支柱根と呼ばれるひげ根を出す。夏から秋にかけて、茎の先に大きな穂をつける。茎の頂につく雄の花穂には、2花ずつつく小穂を密生している。稈の中程につく雌の花穂は円柱形で、小穂は8~10列に密生して、幅の広い苞に包まれており、ふさふさした髪の毛のような花柱が苞の外に垂れている。現在栽培されている品種には、大きなパールホワイトの粒で、甘みが強く、粒の皮も柔らかい「ルーシー90」や皮が軟らかくて甘みが強くて、大きなコーンが収穫できる「みわくのコーン・ゴールドラッシュ」などがある。

[栽培]生長しても充分日が当たるように株間を充分取って植え付ける。水はけがよく肥沃な土を好むので、元肥はしっかりと施す。トウモロコシは雌雄異花で、雄花が先に熟すので、1週間ずつ遅らせて、風上へ播くようにすると、後に播いた雄花の花粉を受けて受精しやすくなり、人工授粉をするより確実に実を結ぶとのこと。十二単衣のように苞を重ねた穂が育ってきて、絹糸のようなトウモロコシの毛は茶色から黒く変わって、収穫期を迎える。播き時:4月上旬~5月下旬。花期:6月下旬~9月上旬。収穫期:7月中旬~9月下旬。


カンナ(Canna)

2009年08月19日 | インポート

関市大東町摺沢 2009年7月23日(木)

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 カンナ(Canna) カンナ科 カンナ(ダンドク)属 Canna generalis

カンナ科(Cannaceae)はカンナ属のみの単型科で、アジア、アフリカ、アメリカの熱帯地域に広く分布する約50種からなる多年草。野生種間の交雑によって多くの園芸品種がつくられたとのこと。カンナ属には根茎を食用にするショクヨウカンナC.edulisなどがあることから、観賞用の品種をハナカンナと呼ぶこともある。普通春植えの多年草として栽培される。江戸前期にダンドク(壇特)C.indicaが日本に渡来している。

ショウガのような根茎をもつ多年草で、草丈は1m以上になる花壇用の高性種と50~70㎝の鉢植えにも向く矮性種がある。葉は長楕円または披針形(紡錘形)で、互生し、緑色のものと赤みの強いものとがある。また、銅色の葉や斑入り葉がある。最近は葉に黄や赤のストライプが入る五色葉カンナも出回る。

6~9月、分岐する太い根茎から数本の節のある茎を出し、茎の頂端に総状花序をつける。花弁のように見えるのは雄しべが変化したもので、その外側に小さな花弁がある。花は特異で、苞葉が丸い子房を包み、直上に小さい緑色の萼片3、船形で緑色の花被3、6個の雄しべのうち5個は花弁化し、1個の先端のみ花粉をつける。雌しべもへら状となる。

花色はよく見かける緋紅、橙黄、黄、白のほか桃、白、複色などもある。。近年、種子繁殖性の草丈50㎝ほどの極矮性の品種も販売されているとのこと。花径は約10㎝ほど。

[栽培]暑さに強く日光を好むので、直射日光の当たる戸外に置き、鉢土が乾いたら水やりする。花が終わったら花茎を根元から切る。耐寒性はやや弱く冬は土と枯草をかけて越冬させる。5月に株分けして植える。


ヤブカンゾウ(藪萱草

2009年08月18日 | インポート

2009年7月21日 一関市青葉2丁目

 ヤブカンゾウ(藪萱草) ユリ科 ワスレグサ(ヘメロカリス)属

Hemerocallis fulva var.kwanso

野原や土堤、林の縁、道ばたなどに生える多年草。有史以前に中国から渡来したといわれている。ノカンゾウ(野萱草)H.longitubaより全体に大きく、高さ50~100㎝ほどになる。葉は長さ40~60㎝、幅幅2~4㎝の広線形で、ノカンゾウよりも幅が広い。オニカンゾウの名もある。若芽や蕾はおいしい山菜のひとつである。

7~8月、葉の間から80~100㎝の花茎を出し、上部に直径8~10㎝ほどの橙赤色の花を数個つける。花は雄しべの全部または一部が花弁状になって八重咲きになるのが特徴。完全に花弁状になっていない雄しべもある。3倍体なので、結実しないとのこと。

分布:北海道、本州、四国、九州。

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