東京医科大学病院の医師による一般市民向けの胃癌の症状と治療についての講座でした。
近所だし医療や健康について学び、これからの何十年を生きるための医療知識を吸収してきました。
病院に付帯している、大きな近代的な講堂が人で埋まっていました。
さすがに若い人はいなくて、ケッコウな年配者ばかり。当然のことですが私もその年齢に足を踏み入れたということ。今までは私は病気ひとつないぐらい健常者の生活でしたが、このままで良いのか、何か改善点があるのか、もし異常があったとき、どうしたら良いのか勉強です。
まず死因別では脳出血に代表される血管疾患は減少しています。心臓病は微増で癌は激増しています。
ただ癌の激増は寿命が延びたためで、データーを年齢調整するとやや減少ぎみです。
寿命が90歳にならんとすると、他の要因でなく最終的に癌で死ぬことがほとんどだということ。
その癌の中では、、、男女に違いが明確にある。
男性は肺癌が急増していてトップ。
胃癌は以前より微減で2番目。
肝臓癌と大腸癌は増加傾向で3番目、4番目。
因子はおそらく皆さんが考えられることのままじゃないかな。
女性は大腸癌が増加して胃癌を抜き去りトップ。
胃癌は微減で2番目。
肝臓癌と乳癌が微増で3番目、4番目。
子宮癌が微増で5番目。
女性は特出した因子がないのが特徴です。因子分布が平均的なのです。
今日の講座は胃癌だったので、さらに詳しく学んだ。
グラフや図はクリックで大きくなります。
上のグラフを読むと、世界では胃癌の患者率が高いのは、、、韓国、日本、中国、モンゴルに順で西洋諸国はずっと下の方です。
それは塩分過多だと言われています。
もしかすると、、、何のエビデンスもないけど、お米文化圏なのかなとも推測できます。人種かもしれないし、食事かもしれない、、、わかりませんが。お米だとしたら、お米自体に発がん性はないから、副菜の味が濃いからかもしれない。
胃癌自体の危険因子は
①タバコ(確実)
②高塩分食(ほぼ確実)
③ピロル菌(ほぼ確実)
④焼き魚、焼肉(可能性あり)
⑤酒(可能性あり)
胃癌の予防因子は
①野菜、果物(確実)
②緑茶(可能性あり)
③冷凍食品(塩蔵でないという意味でほぼ確実)
さまざまな要因、ストレスや遺伝子、刺激物の摂取、暴飲暴食、ピロル菌などが複合的に関連します。
健康診断でかならず胃のバリウム検査があります。それは胃カメラよりも簡単でかつ、効果ありと認められたのがバリウム検査のみだったからです。胃カメラはより精密検査ができますが、こと検診というと費用対効果が認められないそうだ、、、。
他にも胃癌手術についても詳しく学べました。今は病気にかかっていないけど、心が平明な時に知っておくのは良いことです。
講座があった東京医科大学病院は「急性期病院」と呼ばれます。
十波ひとからげで病院と今まで呼ばれていましたが、急性期の治療と長期療養、回復期治療に大きく分かれるようになりました。東京医科大学病院や東京女子医大病院、国立第一病院などは急性期病院です。千駄ヶ谷の代々木病院は手術後の治療、療養、緩和ケアを受け持つ療養型病院です。
昔はそんな区別がなかったのですが、簡単な病気でも誰でも大学病院へ通院して混雑してきた。それで本当に必要な方々の、高度治療に差し障りが出てくるようになったからと聞いています。つまり分かりやすい病気、治療は療養型病院へ行きなさいとい、さもないと急性期病院が混雑して治療が出来ません、ということ。
昔は町医者がいて、主治医がいたので自然に病気治療の棲み分けが出来ていた。最近は町医者がへり、何が何でも大病院へと言う風潮が自分たち患者の首を絞めたのだと思います。
これから高齢者が増加して、ただでさえ身体の不自由な人が増えます。不自由な身体はそれだけで病気と似た不自由さがあり、療養型、緩和医療の重要性が増えてきます。
近隣の病院の外部団体のお手伝いをするようになって、身体が元気で気力があるうちは進んでボランティアをやろうと思います。
来月、6月18日には「職場のメンタルヘルス」という興味ある講座があります。