霧が峰の高層湿原と言った八島ヶ原がその代表だが、他にも何ヶ所かあるのはあまり知られていない。その一つがこの池のくるみ。周辺の動植物の多様性と規模は八島ヶ原だが、実はこちらの方が人が圧倒的に少なく、散歩するには格好の場所である。ハイシーズンでも大型観光バスが止まることはなく(道が狭いので)、大渋滞の八島とは別世界である。まして今の時期、人は殆んどいない。今回すれ違ったのは、老夫婦、中年夫婦とあとは監視員一人だけであった。そして帰りがけに、駐車場で都会客の夫婦にコースを聞かれたのが全てである。こういうところに来て人が多いのは一番避けたいことである。
というわけで周回コースを辿った。梅雨の晴れ間で天気はいいのだが、その割にはあまり生き物の影が無い。林道と違って草原は、昆虫密度の高くなる時期が違ってるようである。もう少し夏にならないと駄目かもしれない。目に付くのはアカネ類のトンボである。以前その習性を知らなかったときには、何故初夏の山にアカネ類が多いのかと疑問に思ったものだ。代表格のアキアカネ。でも以前に較べるとアカネ類の絶対数は明らかに減っている。
清流の岩に止まっていたコチャバネセセリと多分クロサナエ。
蝶類は少ない。草原の主役とも言えるヒョウモン類も殆んど飛んでいない。唯一局所的に多かったのがこのウラジャノメとサトキマダラヒカゲ。例によって獣糞に群がっていた。林の暗い日陰にいるので、ピントもブレ気味。
あと目に付いたのはこの毛虫(ほぼ原寸大)。
遠くに見える北アルプスにはまだ雪がこんなに。