最近東京ではパンケーキが流行りで、何故今になってと不思議に思うところだが、この手の流行りものは何故だか知らないが何かの拍子に突然人気化する。仕掛け人がいるとは思うが、それが流行るかどうかはやってみないと分からない。流行らせようとは皆思ってるが、殆どは成功しないのだから、結局その秘密は分からない。
で、そのパンケーキだが、行列してまで食べるほどのものかと多くの人は思うのではないか。値段も相当高い。が、この手の流行りものに飛びつく人間は多く、話題が話題を呼びそれに伴ってそういう人種がわんさか寄って来るのである。むしろ、行列フェロモンに吸い寄せられる人種と言った方が良さそうだ。彼らは、兎に角一回は行きたい。一回行けば目的達成で、多分二度目はない、と思う。要するに、美味しいものを食べたいと言うよりは、話題の店に行きたいという目的の方が上位なのだと。そして行列の店に並んだ時点で、すでに美味しい体験は済んでいるのである。後は、実際食べて追体験するだけ。結局、自己暗示の世界である。本当に美味しいものが食べたいのであれば、行列に並ぶ必要はなく、自分の基準でいくらでも店は選択可能。ただ、それだと自己暗示が入りこむ余地がないので美味しい体験ができないのである。分かり易い基準の、行列、話題性という基準がやはりほしいのである。