Le Poelon D'Ars [洋食@Ars-sur-Formans(フランス)][Yahoo!LOCAL]
2009.10.31(土)12:40入店(初)
注文 MENU DU PELERIN(13,50E)+ワイン+コーヒー
・こちらは LYON より20kmほど北の Villefranche-sur-Saone から、更に西へ車で10kmほど行った Ars-sur-Formans(アルス)という田舎町です。その街の中心には聖ビアンネ神父を祀った大きな教会があり、その教会の向かい側にあるレストラン。派手な看板などは出ていないのでうっかりすると見過ごしてしまいそうな外観です。店名の "Poelon" は "フライパン" の意。
・店に入ってみると、ゆうに10卓以上はある広い部屋で、中は客でごった返しています。「これは無理か」と思いきや、店員さんが近づいて来たと思ったら、誰も使っていないひんやりとした空気の別室へ通されました。
・フランスの飲食店で特に強く感じるのが、その仕事のノンビリさ。席に案内されたと思ったら、メニューを持ってくるまでに10分、そして注文を取りに来るまでにまた10分、更に最初の料理が出てくるまでに30分、といったペース。50人くらい客が入っているのではないかというホールをたった一人のお姉さんがさばいているので、仕方が無いといえば仕方が無いのですが。この、日本では考えられないゆったりペースを体感してみて初めて、"食前酒" の存在の意義を理解しました。これだけの時間があると、酒でも飲みながら待っていなければ持て余してしまいます。
・赤ワイン(デキャンタ・6,00E):なにはなくともまずはワイン! というわけで、早速ワインで乾杯。珍しくキンキンに冷えた容器に入って出てきました。銘柄は分かりませんが、スッキリとした飲み口で美味。昼から美味しいワインを飲める幸せをかみしめる。。。
・パン:来るべき料理に備えて、パンを口にするのは控えました。
・料理は四種類あるコースのうち、一番安いものを人数分注文し、前菜とメインはめいめい好きな物を注文しました。メニューの "PELERIN" は "巡礼者" の意。
・前菜その1 Potage du Poelon:前菜はスープまたはサラダから選択。見た目から想像するのとは違う味で、主に豆の味がし、塩気が足りずに水っぽく感じるスープです。パンに浸して食べると、パンの塩気で丁度良い味に。その後余所で口にしたスープも皆似たような、物足りなさを感じる味で、どうも日本とあちらではスープの味の概念が根本的に異なっている様子。
・前菜その2 Salade et sa terrine:かわいらしい盛り付けのサラダが大きな皿でドーンと登場。これで前菜。。。テリーヌが美味しくてびっくりしてしまいました。日本で口にする物とは、根本的に素材から違っているようです。
・メインその1 Poisson du Marche:メインは魚、ソーセージ、鳥から一品選択。こちらは白身魚のクリーム煮。目測200gの魚がデーンと登場。
・ほのかなレモンの香りのするクリームソースは日本では味わったことのない、何とも形容しがたい味です。一口食べるごとにため息。かなりのボリュームですが、美味しいのでペロリと完食。また付け合せの焼トマト、イモの揚げ物、キノコもそれぞれ美味。中でも焼きトマトが物珍しく、熱のおかげでその風味が増して特に美味しかったです。どうして日本の店では生トマトばかりなのでしょうか。
・メインその2 Andouillette sauce moutarde a l'ancienne:我々が "ソーセージ" と聞いて想像するものとは別物の一品。ナイフを入れるとボロボロと肉が崩れてくるゆるさです。味見させてもらおうとしたときには、時既に遅く、無くなっていました。
・メインその3 Poulet a la creme:チキンレッグ丸ごと一本のクリーム煮。かかっているクリームは上の魚料理とはまた微妙に異なる風味。
・Fromage blanc:メインの後は、チーズまたはデザートから選択。フランスでは、チーズとデザートが同列の扱いでした。メニューの "Fromage" の文字を見て、「フロマージ → フロマージュ!?」と何だか聞いたことのある単語であることを発見。"フロマージュ" というと、ケーキの名前かと思っていたのですが、"チーズ" そのものを指すフランス語であることを初めて知りました。フランスへ行って覚えた単語、第一号。チーズはどれも味わったことのない不思議な味でした。
・デザートその1 リンゴのタルト:これでもかー! というほどみっちりリンゴの詰まったタルト。しかも切り方が豪快で一切れがデカいです。カラメルソースがかかって甘ったるそうに見えますが、実際はあっさりとしたリンゴ味。パイ生地もまた独特で、日本で食べたことの無いタイプの味と食感でした。
・デザートその2 プリン:手のひらサイズのプリンがドーン! と出てきて、思わず笑ってしまいました。素朴で懐かしい、家庭的な味がします。『プリン好き』を称する同席者の一人からは「いままでいろんなプリン食べてきたけど、これが一番……」とのコメントが。特に作り方が難しいというわけでもなさそうですが、なぜ日本でこの味のプリンが作れないかが不思議。「うわー! これ、おいしいぃぃー!!」などと騒いでいる様子を、隣りで食事をしていた若いフランス人のカップルが「なんだなんだ?」と振り返って見ていたと思ったら、あちらもデザートに同じプリンを注文していました。
・デザートその3 果物盛り合わせ:写真を撮るのが遅れ、気がつくと半分以上減っていました。単なる缶詰の果物のように見えるのですが、食べた人に聞いてみると「美味しい」とのこと。
・Cafe(1,50E): デザートまで食べ終わってからコーヒー登場。かなり濃いけれども後味すっきり風味。日本では当たり前のように付属するコーヒーが、こちらでは別料金でした。ワインを飲む人が多いせいでしょうか。
・フランスで初めて口にしたフランス料理。"日本には無い味" の連続に打ちのめされてしまいました。片田舎のどこにでもありそうな庶民的なレストランでこのレベルだとすると、都会の洒落たレストランになると一体どれだけ美味しいのか……ちょっと想像がつきません。
・店員さんがワインを注ぐときも、料理の皿を置く時も、常に女性が先。日本では希薄な "レディーファースト" の習慣を肌で感じる。
[Ricoh GX200]
2009.10.31(土)12:40入店(初)
注文 MENU DU PELERIN(13,50E)+ワイン+コーヒー
・こちらは LYON より20kmほど北の Villefranche-sur-Saone から、更に西へ車で10kmほど行った Ars-sur-Formans(アルス)という田舎町です。その街の中心には聖ビアンネ神父を祀った大きな教会があり、その教会の向かい側にあるレストラン。派手な看板などは出ていないのでうっかりすると見過ごしてしまいそうな外観です。店名の "Poelon" は "フライパン" の意。
・店に入ってみると、ゆうに10卓以上はある広い部屋で、中は客でごった返しています。「これは無理か」と思いきや、店員さんが近づいて来たと思ったら、誰も使っていないひんやりとした空気の別室へ通されました。
・フランスの飲食店で特に強く感じるのが、その仕事のノンビリさ。席に案内されたと思ったら、メニューを持ってくるまでに10分、そして注文を取りに来るまでにまた10分、更に最初の料理が出てくるまでに30分、といったペース。50人くらい客が入っているのではないかというホールをたった一人のお姉さんがさばいているので、仕方が無いといえば仕方が無いのですが。この、日本では考えられないゆったりペースを体感してみて初めて、"食前酒" の存在の意義を理解しました。これだけの時間があると、酒でも飲みながら待っていなければ持て余してしまいます。
・赤ワイン(デキャンタ・6,00E):なにはなくともまずはワイン! というわけで、早速ワインで乾杯。珍しくキンキンに冷えた容器に入って出てきました。銘柄は分かりませんが、スッキリとした飲み口で美味。昼から美味しいワインを飲める幸せをかみしめる。。。
・パン:来るべき料理に備えて、パンを口にするのは控えました。
・料理は四種類あるコースのうち、一番安いものを人数分注文し、前菜とメインはめいめい好きな物を注文しました。メニューの "PELERIN" は "巡礼者" の意。
・前菜その1 Potage du Poelon:前菜はスープまたはサラダから選択。見た目から想像するのとは違う味で、主に豆の味がし、塩気が足りずに水っぽく感じるスープです。パンに浸して食べると、パンの塩気で丁度良い味に。その後余所で口にしたスープも皆似たような、物足りなさを感じる味で、どうも日本とあちらではスープの味の概念が根本的に異なっている様子。
・前菜その2 Salade et sa terrine:かわいらしい盛り付けのサラダが大きな皿でドーンと登場。これで前菜。。。テリーヌが美味しくてびっくりしてしまいました。日本で口にする物とは、根本的に素材から違っているようです。
・メインその1 Poisson du Marche:メインは魚、ソーセージ、鳥から一品選択。こちらは白身魚のクリーム煮。目測200gの魚がデーンと登場。
・ほのかなレモンの香りのするクリームソースは日本では味わったことのない、何とも形容しがたい味です。一口食べるごとにため息。かなりのボリュームですが、美味しいのでペロリと完食。また付け合せの焼トマト、イモの揚げ物、キノコもそれぞれ美味。中でも焼きトマトが物珍しく、熱のおかげでその風味が増して特に美味しかったです。どうして日本の店では生トマトばかりなのでしょうか。
・メインその2 Andouillette sauce moutarde a l'ancienne:我々が "ソーセージ" と聞いて想像するものとは別物の一品。ナイフを入れるとボロボロと肉が崩れてくるゆるさです。味見させてもらおうとしたときには、時既に遅く、無くなっていました。
・メインその3 Poulet a la creme:チキンレッグ丸ごと一本のクリーム煮。かかっているクリームは上の魚料理とはまた微妙に異なる風味。
・Fromage blanc:メインの後は、チーズまたはデザートから選択。フランスでは、チーズとデザートが同列の扱いでした。メニューの "Fromage" の文字を見て、「フロマージ → フロマージュ!?」と何だか聞いたことのある単語であることを発見。"フロマージュ" というと、ケーキの名前かと思っていたのですが、"チーズ" そのものを指すフランス語であることを初めて知りました。フランスへ行って覚えた単語、第一号。チーズはどれも味わったことのない不思議な味でした。
・デザートその1 リンゴのタルト:これでもかー! というほどみっちりリンゴの詰まったタルト。しかも切り方が豪快で一切れがデカいです。カラメルソースがかかって甘ったるそうに見えますが、実際はあっさりとしたリンゴ味。パイ生地もまた独特で、日本で食べたことの無いタイプの味と食感でした。
・デザートその2 プリン:手のひらサイズのプリンがドーン! と出てきて、思わず笑ってしまいました。素朴で懐かしい、家庭的な味がします。『プリン好き』を称する同席者の一人からは「いままでいろんなプリン食べてきたけど、これが一番……」とのコメントが。特に作り方が難しいというわけでもなさそうですが、なぜ日本でこの味のプリンが作れないかが不思議。「うわー! これ、おいしいぃぃー!!」などと騒いでいる様子を、隣りで食事をしていた若いフランス人のカップルが「なんだなんだ?」と振り返って見ていたと思ったら、あちらもデザートに同じプリンを注文していました。
・デザートその3 果物盛り合わせ:写真を撮るのが遅れ、気がつくと半分以上減っていました。単なる缶詰の果物のように見えるのですが、食べた人に聞いてみると「美味しい」とのこと。
・Cafe(1,50E): デザートまで食べ終わってからコーヒー登場。かなり濃いけれども後味すっきり風味。日本では当たり前のように付属するコーヒーが、こちらでは別料金でした。ワインを飲む人が多いせいでしょうか。
・フランスで初めて口にしたフランス料理。"日本には無い味" の連続に打ちのめされてしまいました。片田舎のどこにでもありそうな庶民的なレストランでこのレベルだとすると、都会の洒落たレストランになると一体どれだけ美味しいのか……ちょっと想像がつきません。
・店員さんがワインを注ぐときも、料理の皿を置く時も、常に女性が先。日本では希薄な "レディーファースト" の習慣を肌で感じる。
[Ricoh GX200]
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