書店に行ったら、『新潮文庫の歴史・時代小説』という帯が付いた文庫本のコーナーができていて、その中にこの1冊も並んでいました。
あ、読んだことある、楽しい佳いお話なんだよねぇ
そう思ったら久しぶりに読みたくなりました。
手元の読書記録を辿ってみたら、コレを読んだのはもう6年前のことでした。
『ちょちょら』 畠中恵著 新潮文庫
多々良木藩江戸留守居役を務めていた兄の急死により、半ば押し付けられるようにその役目を引き継ぐことになった間野新之助クン。
周知のとおり、江戸時代の日本は封建制度。
御三家・御三卿・親藩・譜代・外様の260余藩あって、それを取り纏めて政を行っているのが徳川幕府。
江戸留守居役というのは、幕府からの通達事項や命令を自藩に伝えたり、また藩からの嘆願書などを幕閣に提出したり、さらには他藩との交流を図ったりする役目もあり、ま、外交官のようなものですな。
そしてこの留守居役がもっとも注力しているのが情報収集。
対幕府、対他藩の情報戦を行っているわけです。
情報戦に負けてしまえば、幕府から手に余るような仕事を押し付けられたり、他藩に出し抜かれてワリを食わされたりするからです。
そうならないように留守居役たちは高官を接待したり付け届けを欠かさなかったりetc.etc.
物語の始まりの部分で、多々良木藩は1年余りこの付け届けや接待などを疎かにしていたことが判明します。
新之助クンの留守居役としてのスタートはゼロどころかマイナスからのスタートです。
しかし、彼は挫けることなくイジケルことなく、先輩留守居役たちに鍛えられながら自分に出来ることを全力でやり抜きます。
結果、大仕事を成し遂げて、多々良木藩江戸留守居役間野新之助の名は他藩の藩主にまで知れ渡ることになるのです。
今は亡き兄上は容姿端麗、文武両道に秀でた優秀な御仁だったようで、その兄に引き比べて自分は…、と新之助クンは自分を並みの人間に過ぎないと思っているようです。
江戸家老の本庄氏は新之助クンのことを“平々々凡々々”と評しています(ひでぇ…)
でも、物語を読んでいるとわかるけど、決して平凡な並みの人間じゃないんだよね、彼は。
容姿こそ並みかもしれないけど、亡兄とは違った意味で優秀な魅力ある男だと思いますよ
登場人物も多いんだけど、ダントツはやはり久居藩江戸留守居役岩崎殿でしょうね。
美形で腕がたち、喧嘩っ早くて目端がきき、遊び上手で三味線まで弾きこなす、と…
そして老中水野忠成様、このお方も、まぁねぇ、煮ても焼いても炒めても食えないような…
この二人の眼鏡に叶い気に入られて、新之助クンの人生は新たな展開を迎えることになるのです…、というところで物語は終わりです。
続編を期待してたのですが、6年経っても出ないってことはあれで完結ってことなんでしょうね。
う~ん、残念
新之助クンと岩崎さんを真似て、ちょいと狐拳をやってみたくなっちゃいましたよ
あ、読んだことある、楽しい佳いお話なんだよねぇ
そう思ったら久しぶりに読みたくなりました。
手元の読書記録を辿ってみたら、コレを読んだのはもう6年前のことでした。
『ちょちょら』 畠中恵著 新潮文庫
多々良木藩江戸留守居役を務めていた兄の急死により、半ば押し付けられるようにその役目を引き継ぐことになった間野新之助クン。
周知のとおり、江戸時代の日本は封建制度。
御三家・御三卿・親藩・譜代・外様の260余藩あって、それを取り纏めて政を行っているのが徳川幕府。
江戸留守居役というのは、幕府からの通達事項や命令を自藩に伝えたり、また藩からの嘆願書などを幕閣に提出したり、さらには他藩との交流を図ったりする役目もあり、ま、外交官のようなものですな。
そしてこの留守居役がもっとも注力しているのが情報収集。
対幕府、対他藩の情報戦を行っているわけです。
情報戦に負けてしまえば、幕府から手に余るような仕事を押し付けられたり、他藩に出し抜かれてワリを食わされたりするからです。
そうならないように留守居役たちは高官を接待したり付け届けを欠かさなかったりetc.etc.
物語の始まりの部分で、多々良木藩は1年余りこの付け届けや接待などを疎かにしていたことが判明します。
新之助クンの留守居役としてのスタートはゼロどころかマイナスからのスタートです。
しかし、彼は挫けることなくイジケルことなく、先輩留守居役たちに鍛えられながら自分に出来ることを全力でやり抜きます。
結果、大仕事を成し遂げて、多々良木藩江戸留守居役間野新之助の名は他藩の藩主にまで知れ渡ることになるのです。
今は亡き兄上は容姿端麗、文武両道に秀でた優秀な御仁だったようで、その兄に引き比べて自分は…、と新之助クンは自分を並みの人間に過ぎないと思っているようです。
江戸家老の本庄氏は新之助クンのことを“平々々凡々々”と評しています(ひでぇ…)
でも、物語を読んでいるとわかるけど、決して平凡な並みの人間じゃないんだよね、彼は。
容姿こそ並みかもしれないけど、亡兄とは違った意味で優秀な魅力ある男だと思いますよ
登場人物も多いんだけど、ダントツはやはり久居藩江戸留守居役岩崎殿でしょうね。
美形で腕がたち、喧嘩っ早くて目端がきき、遊び上手で三味線まで弾きこなす、と…
そして老中水野忠成様、このお方も、まぁねぇ、煮ても焼いても炒めても食えないような…
この二人の眼鏡に叶い気に入られて、新之助クンの人生は新たな展開を迎えることになるのです…、というところで物語は終わりです。
続編を期待してたのですが、6年経っても出ないってことはあれで完結ってことなんでしょうね。
う~ん、残念
新之助クンと岩崎さんを真似て、ちょいと狐拳をやってみたくなっちゃいましたよ