■ 今期アニメはスケールが小さい ■
今期アニメがスタートしました。
率直な感想は・・・・ショボッ・・・・・
という事で、今回の企画はお仕舞い!!。
でも、それではこの企画を楽しみにしている方に申し訳無いので、
一通り見た感想を簡単に・・・・。
『となりの怪物くん』
少女マンガ原作ですが、これはなかなか面白い。
何が面白いって、完全に少年マンガのセオリーで書かれた少女マンガ。
優等生だけど性格に問題有りの高一女子が、
不登校のちょっと不良で、それでいて純真な男の子と何故か「友達」に・・・。
少女マンガにありがちな、ダルさも無く、
話はリズミカルに進展して、気が付いたら一話の最後でキスシーン!!
散々思わせ振りな展開で何十巻も引っ張って、告白とキスで最終回という展開の、
古き良き少女マンガの世界を想定していると、初っ端から意表を突かれます。
空から降ってきた美少女と、いきなり唇と唇が触れ合って・・・
という、少年マンガのご都合主義的な唐突さとは一味違った、
軽快でありながら、繊細で、かつ強引という独特なノリは結構楽しめます。
ご家族枠としては、今期一押し!!
(実は結構楽しみにしています)
『好きっていいなよ』
こちらも、初回からいきなりキスシーン、キターーーー!!
「壁ドン」どころでは無い今週のアニメファン。もう、「壁キック」です!!
原作マンガを娘が全巻持っていますが、どうも私は読めない・・・。
題名からして「好きってイイヨナ」と読み違える始末。
「主人公、どんだけ飢えてんだよ!?」って娘に聞いたら、
「お父さん、それ、読み間違いだから」って言われた。
子供の頃のトラウマで友達を作れない女子高生。
誰とも口もきかず、誰とも交わらず、いつも一人。
そんな彼女が何故か気になる、学校一のモテ男。
ある日、バイト帰りに彼女はストーカーにつけられます。
コンビニに逃げ込んで、家に電話するも母親は仕事で留守。
彼女の携帯の電話帳には、登録は家とバイト先のたった2件。
そこで、彼女が助けを求めた相手は、学校一のモテ男。
先日、強引に渡された携帯番号を、捨てずに持っていたのです。
コンビにに駆けつける学校一のモテ男の取った行動たるや・・・
何と、ストーカーの目の間で、彼女にキスしたぁぁぁーーー!!
って、この設定って、モテナイ女子の願望そのものじゃないですか。
少年マンガもご都合主義ですが、少女マンガも相当なのも。
手が触れ合っただけでドキ。
目が合っただけでドキ。
ハンカチを借りただけでドキ。
そんな、少女マンガは、いにしえの昔 ・・・。
はたして、キスから先に、このオオカミ男は何をしようというのでしょうか?
ストーカーよいりも、いきなりファーストキスを奪うのって犯罪じねぇ?
モテナイ女の子に、モテモテの男子が恋をする話は『君に届け』に近い展開。
あちらは、サダコちゃんという超絶キャラの大傑作ですが、
はたして、この作品はどうなるか?
『中二病でも恋がしたい!』
こちらは「京アニ」らしーい作品。
「厨二病」を晴れて卒業して、中学時代の知り合いの居ない高校で、
心機一転、充実した高校生ライフを志す富樫勇太は、
何故か、上の階に越してきた「厨二病」まっさかりの小鳥遊 六花と同じクラスに。
ふとしたキッカケで、雄太の「恥ずかしい過去」を知った六花は、
雄太を同好の士と決めて、何かと雄太につきまとう。
傍目から見て、相当「イタイ女の子」である六花を、雄太は何故か放っておけず、
なぜだか面倒を見るはめに・・・・。
「厨二病」という自虐ネタを、京アニらしい丁寧な映像と演出で、
ほのぼのとした笑いに変換する手際は、見事かと。
今後、ハルヒネタなどを絡めて、「隠れ厨二病キャラ」が沢山出現しそうな予感。
今期の、どーでもイイけど、楽しめる枠は、これで決定!!
(実はこれも、結構楽しみにしています)
『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』
ギリシャ人武器商人、ココ・ヘクマティアルと彼女の傭兵部隊が、
世界を股に掛けて、暗躍するシリーズの第二2期。
今更説明するまでも無い、今期の期待作。
ココのチームの中に、CIAの内通者が居る事が第一期の最終話で明かされています。
ココの部隊はCIA相手に生き残れるのか?
もう、ワクワクが止まりません。
個人的には、ショコラーデ萌え!
『新世界より』
小説原作のこの作品。第29回日本SF大賞受賞作品。
文明が衰退した1000年後の世界。
人類は「呪力」という念動力を発達させて、生活を維持しています。
子供達は「呪力」を高める為に学校に通いますが、
成績のかんばしく無い子供や、性格に問題のある子供達が学校から消えて行く・・。
子供達は、この世の隠された過去を知り、苦難に立ち向かって行くという内容らしい。
丁寧な描写を積み上げていますが、小説原作にありがちなテンポの悪さが気になる所。
所謂「小説」と、ラノベやマンガ、アニメの大きな違いは、
最初に「掴み」があるかどうか。
マンガやラノベの分野では、じっくり小説を読む様な習慣の無い子供達を、
一瞬でその世界観に引きこめるかどうかが勝負です。
ジブリアニメの様に、評価が予め決まっていれば、
じっくりとした展開も、飽きずに見る事が出来ますが、
毎週、新しい作品がリリースされるオタク文化で、
「掴み」に失敗する事は、ある意味、命取りとも言えます。
似た様なテーマを扱いながらも、
『神様ドールズ』の冒頭の展開の意外性とスピードの後には、
どうにも見劣りする作品に思えてしまいます。
SF大賞は優れた作品に与えられる、伝統ある賞なので、
今後、どんな展開になるのか、興味はありますが、
所謂「SF小説」とアニメの違いを、製作陣が理解しているかどうかが
評価の分かれ目になりそうな作品。
『BTOOOM!(ブトゥーム)』
拉致されて孤島に置きざられた人達は、
『BTOOOM』というオンラインゲームのユーザ達。
彼らは、本物の爆弾で、ゲームさながらのリアルな「殺し合い」を強制されます。
生きるか、死ぬかの選択しか許されない状況の中で、
人はどう行動するのか?
人間性をどこまで保つ事が出来るのか?
マンガ原作のこの作品、「問答無用の殺し合い」というテーマや、
「ゲームの世界をリアルに再現する」という発想は
今となっては、新しさに欠けるかもしれません。
『学園黙示録』や『未来日記』や『Another』の後で、
「皆殺し物」は難しい分野になったとも言えます。
一方、「リアル版ゲーム」という意味では、
『ソードアート・オンライン』の設定の方が
ゲームと言う特殊性が生かされて、自由度も高い。
それでも、黒田洋介の脚本は、ソツが無が無く、
視聴者に説明されずに展開されるバトルシーンと、
説明的に挿入される過去のフラッシュバックで、
物語は緊張感を持って進行します。
リアルな演出も緊迫感を高めています。
一方で、こんなゲームに参加するハメになった理由が、
「何らかの理由で他人の恨みを買った」という点が
この異常な状況の理不尽さを際立たせるには、少し中途半端な気がします。
一点の曇りも無い善人が、こういう状況でどう行動するかという構成の方が、
むしろ、表現に深みを増したかも知れません。
これは、原作の問題なのですが、
2話を見た時点では「過剰な暴力」に対立する「圧倒的な善」が足りない。
さらには、「圧倒的な善」の崩壊を見てみたい。
伝統的なエログロの系譜に属する作品ですが、
ただ、最近の作品はその表現がストレート過ぎる事も気になる所。
永井豪の作品が持ってた、破天荒なエネルギーが懐かしい・・・。
極悪の彼方に、一条の救いの光が存在する永井ワールドが懐かしい。
『絶園のテンペスト』
今期、腐女子をキャーキャー言わせそうな作品。
製作がbones、シリーズ構成が 岡田麿里、音楽が大島ミチルと鉄壁な布陣。
期待に違わぬ一話の展開ですが・・・・
女の子を殴って、地面に叩き付けるのは、いかがなものかと・・・。
生意気な美女が痛めつけられるシーンに、腐女子の需要でもあるのだろうか・・・?
bones作品としては、オリジナルで無いので、少し期待薄です。
原作がどの位面白かにもよるのですが・・・。
この他の作品は未見。
『ジョジョ』は荒木飛呂彦の絵を、アニメで見たくないので未見。
『お兄ちゃん・・・・』系は絶対外すので未見。
今回は辛口の評価になってしまいました。
前シーズンの『TARI TARI』の様に大化けする作品もあるので、
面白い作品は、又別途、取り上げたいと思います。
私としては『隣りの怪物君』が、失速しな事を祈ります。
最後に今期は、アニメの本数を減らして、まともな社会人に復帰を目指しています。