■ 吉原で天丼 ■
昨日に引き続き、「浅草七福神巡り」の後編。
いよいよ、「吉原」に足を踏み入れます。
吉原は、江戸時代の遊郭があた場所です。
吉原大門の交差点から少し行った所に、古い佇まいのお店が2軒並んでいます。
その内の一軒が、「伊勢屋」という天ぷら屋さん。
大変古い建物で、文化庁の文化財に指定されています。
2時に近い時間帯だったので、奥の座敷が一卓だけ空いていました。
お品書きはこんな感じ。
友人Aの「穴子天丼」・・・大きな穴子がドーンと2枚。
友人Bの「天丼 ロ」・・・穴子とエビがドンドンーーって感じ。
私の注文した「海老天丼」・・・海老が7匹くらい入っていたでしょうか?
もう、水が干上がった田んぼの一角で、ザリガニの死体が折り重なっている情景にソックリ!!
衣はサクサクで、タレは濃くありません。
ご飯も少なめなので、お酒を注文して、天丼の天ぷらを肴に一杯飲んだ後、
残りを、ご飯と頂くと良いでしょう。
天丼だけだと、途中でご飯が確実に無くなります・・・。
店内のスナップです。
最近の「昭和レトロ」風のチェーンの居酒屋やラーメン屋とは風格が違います。
実は江戸時代の最初の吉原は現在の人形町の辺りにありました。
明暦の大火(1657年)で一帯が消失したので、
現在の場所に移転されました。
現在は吉原という地名は存在せず、
千束4丁目と3丁目の一部にソープランドが集まっています。
夜はそれなりの賑わいなのでしょうが、
昼間なので、街は眠っています。
それでも、開いている店もチラホラあって、
呼び込みのオジサン達が店先で暇そうにしていますが
さすがに、カメラをぶら下げた我々には声を掛けてきません・・・。
吉原のはずれにあるのが「吉原神社」(弁財天)です。
ここの境内に、吉原の歴史を説明するパネルがありました。
■ 下町アート ■
鷲神社は行く途中の下町の裏通りに、こんなシャッターを発見。
ポロックかカンジンスキーみたいな抽象画かと思ったら、
近づいて見たら、小さな絵が沢山書き込まれていました。
裏通りのオモチャ屋さんの店先にアンパンマン。
このキャラって、時代を超越していますよね。
仮に昭和初期の街中に置かれていても、全く違和感は無いでしょう。
『トイカメラ』モードを試してみます。
裏道を抜けると「鷲神社」(寿老人)が現れます。
商売繁盛で有名な「お酉さん」(酉の市)の発祥の神社で、
巨大な熊手が、出迎えてくれます。
浅草七福神の中では、浅草神社と並んで知名度の高い神社です。
このお多福のお面は、何と賽銭箱の上にドーンと乗っています。
高さは1m程もあるでしょうか?
福を呼ぶという事なのでしょうか・・・?
目の穴から賽銭を入れるとご利益でもあるのかと思いましたが、
他の参拝者を見ると、普通に賽銭箱に入れています。
・・・変な事しなくて、良かった・・・。
■ 奥浅草の材木問屋街 ■
合羽橋に向うと途中に、材木問屋が数多く並ぶ街を通ります。
店先に「銘木」と呼べそうな材木が並んでいます。
この界隈は、昔は「光月町」と呼ばれたそうですが、
町名変更で、入谷二丁目と千束二丁目という普通の町名になってしまいました。
日本髪の髪結いの看板を見つけました。
吉原や浅草や根岸といった花街が集まる地区ならではでしょう。
現在でも、浅草では芸者さんが活躍しています。
■ キッチン・ワンダーランド 合羽橋 ■
金竜小学校の交差点を渡ると、そこは合羽橋。
厨房用品の問屋が集まる街として知られています。
プロ用の厨房用品を扱う店から、台所小物を扱う店、
さらには、食堂の備品から、看板関係まで、
バラエティーに富んだお店が並んでいた空きません。
まさにキッチン・ワンダーランド。
女性の方は、ここに迷い込んだら、半日は抜け出せないかも知れません。
プロ用の厨房用品を扱う店。
いつの間にやら、鉄瓶も随分とオシャレなものが増えました。
溶け出した鉄分が、お茶のタンニンと結合してお茶がまろやかになるそうで、
今、ひそかなブームだとか。
駄菓子の問屋に人だかりが出来ていました。
店内には、懐かしい駄菓子がビッシリ。
『ポップアート』モードで遊んでみます。
『トイカメラ』モードも似合いますね。
切子ガラスのぐい飲みが並んでいます。
3個1000円の多分中国製。
おなじみの食品サンプルの店の前に置かれた巨大なエビのお寿司。
若い女性が大喜びしていました。
ことらはFRPの置物を販売するお店。
巨大なエビにお婆さんサンタが襲われる様は、
有川浩の「海の底」みたいで、なんだかシュール。
こちらはクッキー型。
娘へのお土産にしました。
菊屋橋の交差点にある巨大なコックさんの頭部。
瞳の中にハトが居るの、分かりますか?
ここで、問題が発覚。
どうやら、目指していた最後の「矢先神社」を通り過ぎてしまいました。
スマホのルートナビで調べて、100m程、戻ります。
■ 無事、9社、フル・コンプリート ■
浅草七福神巡りの最後のポイントは「矢先神社」(福禄寿)
こちらの狛犬は、少しユニークな面持ちです。
フルコンプリートすると記念品がもらえるとネットに書かれていましたが、
別に何も貰えませんでした・・・・ガセか?
■ すっかり下町の風景に馴染んだスカイツリー ■
今回の下町ツアー。
行く先々で、ビルの合間や、瓦屋根の向こうにスカイツリーが見えていました。
すっかり、下町の風景に馴染んでいます。
それにしても西浅草一帯は、ものスゴイ電線の数です。
■ コンプリト記念はステッカーだった ■
ROX脇から浅草に戻ります。
実は遅れて合流する友人Cを六区の場外馬券売り場に待たせています。
私達の新年会は、毎年、運試しに公営ギャンブルを加えていますが、
合羽橋商店街にトラップされたおかげで、競馬のレースは終了していました。
でも大丈夫、友人Cはしっかり自宅でネットで馬券を購入し、
本日は300円の黒字となった様子。
ここまで来たら振出しの浅草寺に一回戻って、ループを完結させたい。
ついでに、浅草寺の七福神のスタンプを押してくれる所で確認したら、
フル・コンプリートの記念は、ステッカーだそうです。
「あれ、おかしいわねえ、矢先神社さん、忘れちゃったのかしら?」と言われ、
「このステッカー欲しさに頑張りました」と切り返したら、
笑いながら、ステッカーを下さいました。
ステッカー、ゲットだぜぇ!!
■ 浅草観音温泉で温まって・・・ ■
さて、体も指先も冷え切っています。
ここらで、一風呂浴びて温まりましょう。
浅草には、浅草寺の近くの「浅草観音温泉」と「蛇骨湯」という二つの銭湯があります。
「蛇骨湯」は、住宅地の裏通りで分かり難い場所らしい。
浅草寺の近くの浅草観音温泉に入る事にします。
・・・って、入浴時間17:30までって、終わるの早くないですか?
16時を少し回った所なので、急いで入る事にします。
浅草観音温泉は古いビルの1Fに入っています。
2Fの入場料、2000円とありますが、昔は日本舞踊の舞台があったそうです。
今は、1Fの銭湯しか営業していません。
下足箱もこの通り、使いこまれてレトルそのもの。
女風呂の前に置かれた遊具が、郷愁を誘います。
お風呂は・・・・何分、昭和36年からの営業なので年期が入っています。
お風呂に入浴している方達も、年期が入った方ばかり。
洗い場で隣りのお爺さんが、
「石鹸使うか?」と声を掛けてくれます。
刺青が、幾分皺くちゃになっていますが、昔は方で風を切って歩いていたのでしょう。
後日、実家で、「浅草観音温泉って所に入っちゃったよ」と母に言ったら、
「あんた、昔、良く入りに行ったじゃない」と言われました。
父の実家が浅草なので、泊まりに行った際に良く連れて行かれたみたいです。
でも、その頃は女湯に入っていたので・・・。
確かに、天井の高いお風呂だった記憶はありますが・・・。
■ 夜のホッピー通りで一杯 ■
お風呂の後は、ビールをグイーーーと、という事で、ホッピー通りに繰り出します。
日もとっぷり暮れて、浅草寺の五重塔もライトアップされています。
浅草の夜は早く、土曜日でも19時を過ぎると観音裏のアーケド街は人もまばら。
思い切り時代を感じさせるマネキンが通りを見つめています。
浅草で近年、一番変わった所と言えば通称「ホッピー通り」。
以前は場外馬券帰りのオヤジの巣窟でしたが、
今では、休日の昼間は、若い人達で賑わいます。
もつ煮込みで一杯というのが定番ですが、
各店で自慢の味がある様です。
ただ、つまみが少ないので、早々に切り上げて、
仕上げは「駒方どぜう」で飲み直す事に。
■ スカイツリーに月が掛かっていた ■
雷門の交差点に来ると、スカイツリーに見事に月が掛かっていました。
これまた、現代の浅草を代表す風景となって行くのでしょう。
■ 「駒方どぜう」で熱燗をクゥピィーーーー ■
浅草から駒方までは少し歩きます。
東京マラソンで走った時は、直ぐ近くの感じでしたが、
歩くと、10分程度は掛かるでしょうか?
もう入り口の構えだけで、呑んべいには、素通りは無理。
店内も良い雰囲気です。
これが、名物の「どぜう鍋」。
薬味のネギを、てんこ盛りにして、ネギがしなっとしたら食べごろ。
でも、皿の中のドジョウとどうしても視線が絡んでしまいます・・。
ドジョウはドロ臭いと言う人も居ますが、
薬味の味で、美味しく頂けます。
そして、熱燗もどんどん進みます。
最後は「柳川鍋」でしめます。
こちらも、フワフワの卵が美味しい。
あまりに美味しくて、お酒も進み、
帰りの電車は、終電を乗り過ごし・・・・。
まあ、とにもかくいも、今年も無事新年会を終了しました。
来年は、最後に残された公営ギャンブルの「競艇」に挑戦する事を決まりました。