人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

房総の紅葉をナメンナ!!・・・小櫃川沿いは紅葉スポット

2013-11-24 11:02:00 | 自転車/マラソン
 



■ そうだ、房総へ行こう ■

関東でも11月末になり各地から紅葉の話題が聞かれます。

先週の養老渓谷は紅葉のピークには1週間から2週間程早い感じでした。
そこで、今週も紅葉狩に房総半島へ、自転車でGO!!



先週は2ヶ月ぶりの自転車で、養老渓谷駅で完全に足が終わっていましたが、今週は快調です。坂道はタチコギ一発!!

9時半に養老渓谷駅に付くと、既に先週より人出は多く、小湊鉄道もなんと4輌編成。ホームから最後尾の車両が飛び出しています。車内で前の車両に移動して、ホームに下りていました。



途中、コンビニ休憩をしなかったので、ここでカロリーを補給します。
房総名物「太巻き寿司」です。
色を付けた酢飯を小さな海苔巻きにして、それを組み合わせて様々な模様を作ります。右はトンボでしょうか?左は・・・・私はお雛様かと思ったのですが、この写真を見た家内は「ペンギン」だと言いました。なんだか心理テストの様。

小休止を挟んで、本日は目指せ鴨川!!

■ 養老渓谷温泉街は結構な賑わい ■



養老渓谷温泉郷に入って真っ先に目に入るのは「観音橋」。
この先に出世観音がある事から、そう呼ばれます。



ちょっと遊びでフォトストーリーを使ってみます。このフレームはジオラマ風の写真が撮れるみたいです。デジタル処理でピントを極端に浅くしています。素材とピッタリで、それっぽい写真になりました。

■ 養老清澄ラインは見事の一言 ■

栗又の滝の紅葉を見て、麻綿原を登るか、養老清澄ラインで小櫃川の紅葉を見るか迷いましたが、滝の方は観光客が多そうなので、小櫃川沿いに清澄山を目指します。



赤はモミジ、黄色はコナラでしょうか?



七里川温泉からしばらく進むと、何と山の斜面にカキが沢山実っていました。10株以上はあったでしょうか。収穫されずに、カラスのエサになっています。少し細長い、干し柿にする様な品種です。



小櫃川の上流は、「エ!ここが千葉県?」と驚く様な美しい渓谷沿いの道です。
温暖な南房総の山は、常緑照葉樹が多いので、山一面の紅葉ではありませんが、濃い緑色の中で鮮やかな色がひときわ引き立ちます。



絡まっているのは山藤(ヤマフジ)でしょうか?



道端の斜面は野菊が沢山咲いています。野菊は種類が多く特定が難しいのですが、リュウノウギクでは無いかと・・・。



こちらはリンドウ。



川面に写るモミジも美しい。



ここは京都嵐山かと・・・いえいえ、房総の奥清澄です。



東大の演習林内に掛かる吊橋も絶景スポット。この吊橋は、現在は通行止め。



モミジだけでなく、コナラなども見事に色付いています。



ここが、養老清澄ラインのハイライト。道が小櫃川を渡る橋からの眺めです。


■ 「川廻し」と「モリアオガエル」 ■

橋を渡ると、後は清澄山まで上りが続きます。
ここからは川筋から離れるので、モミジは少なくなりますが、こんな見事な大木も。



この木の前に、素朴な売店があります。山野草やウメボシや手作りのコンニャクを売っています。店先でおじいさんと立ち話していると、店の中で昔の写真を見てくれとの事。

昔の農作業の風景に混じって、モリアオガエルの写真が目を引きます。
おじいさんが語るところによれば、「稲作をしていた頃は、沢山居たけれど、稲作を止めたら最近はめっきり減ってしまった」との事。

こんな山奥の何処に稲田があるのかと思いますが、南房総は江戸時代、「川廻し」という独自の手法で山間部に水田を開墾しました。

山間を流れる川は蛇行しているのですが、蛇行している部分の頂点同士を、山にトンネルを掘って川筋をショートカットさせ、曲がった部分を干上がらせて稲田にする農法です。おじいさんのご先祖さんも、80Mの長さのトンネルを5人で掘ったと言っていました。

http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/takimuse/mainfall/kawamawasi1.htm

山をトンネルで貫通するなんて事が出来るのは、この辺りの地質が柔らかい砂岩で出来ているからです。トンネルも掘りやすく、また、川も山を侵食し易い。

こうして、苦労して作った僅かながらの水田ですが、山間だけに日当たりが悪く、面積も広くありません。農家の高齢化も影響して、耕作放棄地となっているのが現状だそうです。

そして、その水田を住処としていたモリアオガエルは当然減少します。



時代と共に山間部の生活も変化していますが、一方で、今でも薪を積み上げた民家もあります。

■ 清澄山ヒルクライム ■



清澄山は、海側から登ると10%程度の斜度が続く所もあるますが、養老渓谷側からは、比較的緩い坂で楽に登れます。頑張り所は、トンネルが幾つかある山頂付近ですが、本日は、写真を撮りながらなので、足の疲労はほとんどありません。

上り切ったら、一気に海までの下りに突入します。

すると、途中から反対車線を、自転車の集団がエッチラ・コッチラと上って行きます。50人以上は居るでしょううか。

それを見たら、表清澄のヒルクライムに挑戦したくなりました。

バイパスのガードから折り返して、ヒルクライムスタートです。標高差は300mくらいでしょうか。

上り始めて直ぐに自分の過ちに気付きました・・・。私は坂道が苦手です。おまけに2ヶ月間のブランクがあります。

途中休憩していると、何とママチャリに抜かれました。自転車集団のお一人に様ですが、フロントシングル。リアが5段くらいでしょうか。「いい自転車に乗っているのだから・・」とハッパを掛けられ、再びヒルクライムに復帰します。

後ろから来た一団の最後尾に付いて行きます。

皆さん、コンパクトクランクでカセットも上り仕様。イイナー・・・・。
イエイエ、ママチャリの人も居るのですから、ここは頑張らねば!!

中盤のヘアピン辺りが斜度がキツク、そこを過ぎると一息つけます。そこからは、一緒になった若い方と話しながら上ります。皆さん、清和の森をスタートして、鹿野山、愛宕山を既に上って、さらに清澄山、三石山を上った後に、上り下りのある林道を越えて、清和の森に戻るツアーだそうで・・・・まさに房総のヒルクライム完全制覇コースを実行中だそうです。

どうりで、自転車をヒルクライムのセッティングにしている訳ですね。

それにしても、上位陣に、白髪交じりの方が多いですね・・・・。年期の入ったライダーの方が多い様です。鍛え方が違いますね。

皆さんは清澄山山頂との分岐点で休息ポイント。私はそのままお寺まで登って、一気に海まで下ります。

まだ、下から上がって来る人達が居るので、集団は幾つかに分かれている様です。

■ とりあえずビール ■



鴨川へは順調に到着。浦安から110km。
ここで昼飯にします。

「すき屋」で大盛カレー温タマ載せを注文します。ついでに、ビールの中ビンも一本・・・。

お腹も膨れたので、腹ごなしに前原海岸でお約束の写真をパチリ。
さすがに、この時期はサーファーもまばらです。

■ そうだ、大山千枚田を見に行こう!! ■

鴨川で電車に乗ろうかと思いましたが、足は未だ大分残っています。

そうだ、刈り入れ後の「大山千枚田」を見に行こう!!
そこから、内房の保田に抜けて、30Km程度なら日没前に着けるハズ。

長狭街道はゆるやかな上りですが、道沿いに刈入れ後の水田がのどかに広がり、傾きかけた陽光に黄金色に輝いています。モミを焼く煙がそこかしこでたなびいていて、とても長閑な光景です。




大山千枚田には、標高差100m程の急な坂道を登って行きます。・・・キツイ・・・。
ちょうど、太陽が山の端に沈む所でした。





良く見ると、あぜ道にペットボトルの様な物が並んでいます。中を見ると、太陽電池とLEDが入っています。

これって、もしかして『輪廻のラグランジェ』でやってた「千枚田祭り」ってやつ?



ポスター発見、
11月29日(金)、30日(土)、12月1日(日)開催の「棚田の夜祭」の準備の様です。既にセッティングされているので、日没後は、LEDが自動で点灯するはずですが、それを見たら夜間走行で峠越えになってしまします・・・。これは、来週も来いということでしょうか・・一泊で・・・。

■ 結構上るんだよね・・・ ■



長狭街道は、鴨川と君津、そして鋸南町の市境の峠で上りのピークを迎え、そこからは一気に保田まで下りです。そろそろ太陽も山に隠れてしまいます。ひんやりした空気の上を、モミ焼きの煙が漂っています。

■ キンメを買った ■

保田に着いたのは、丁度、水平線に太陽が沈む頃。海で夕焼けの東京湾を写真に収めようかと思いましたが、その前の漁港近くの魚屋に引っ掛かってしまいました。サザエ、カワハギ、ノドグロ、クロムツ、キンメダイの新鮮なヤツが並んでいます。

思わずキンメを買ってしまいました。
580gで1500円。安くはありませんが、新鮮です。

■ 保田駅の駅員さん。ありがとう ■

保田駅で輪行バックに自転車を入れようとしていたら、駅員さんが、「そのままでいいから直ぐにホームに行って!!」と言う。「上り電車がすぐ来るよ。この次は1時間待つから。電車が来ても止めとくから急いで!!」

「このままで良いんですか?」と確認すると「今日は自転車が乗れる電車も走っているから大丈夫だよ、今来るのは普通のだけど」と、不思議なOKを頂き、急いでホームへ。無事に乗り込む事が出来ました。

後は車内で輪講バックに詰めて・・・って、揺れる車内で一苦労。

■ キンメは刺身と煮付けで頂きました ■




キンメは半身を刺身に、半身を煮付けにして美味しく頂きました。
ゴチソウ様。


房総の紅葉を満喫した一日でした。

本日のカメラはコンデジのオリンパスXZ-10。
こんなに、紅葉がキレイならOM-Dでも良かったと後悔しましたが、家でPCで見る分にはXZ-10で十分でした。

でも、どの写真も、オレンジ色ばかりですね・・・。


ちなみに本日の走行距離は143km。
平均時速は、観光ばかりしていたので22.2km/h(走行時のみ)。

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<追記>

清澄山で出会った皆さんは「清和の森サイクリング」という千葉県サイクル協会主催のイベントの参加者の方々でした。

サイクリングとは名ばかりの、10度オーバーの劇坂のヒルクライムを4つも含む全行程110km、獲得標高2200mという、非常に難易度の高いコースを走るイヴェントみたいです。

どうりで、皆さんヒルクライム仕様の自転車で参加されている訳ですね。お一人だけママチャリでしたが・・・。

池田信夫氏のブログで見事に解説されています

2013-11-24 10:07:00 | 分類なし
 

前回のこのブログの記事の内容にリンクする様に、池田信夫氏がご本人のブログで、先進国における需要の伸び悩みと、何故金利がゼロに張り付くのかを説明しています。ご一読を。

いやー、さすがに整理されていて分かり易い。

リフレ論者達は、この様な複合的原因をどの位理解しているのでしょうか?

そりゃ、財政拡大が無制限に出来ると主張する三橋教は、「財政拡大で解決するだろう」と簡単に片付けてしまいますが、そんなに簡単な事ならが苦労しません。

低金利の罠・・・ケインズ経済学では説明出来ない事

2013-11-22 04:50:00 | 時事/金融危機
 

■ 既に経済は均衡しているとすると ■

リフレ論者はデフレを脱却する為には金融緩和が不可欠と主張します。

1)潜在需要は存在する
2)現実の需要が不足している
3)需給ギャップにより物価が下がりデフレが進行する
4)金融緩和によって需要を喚起する
5)需要が拡大し、需給ギャップが埋まる
6)需要がさらに拡大し物価が上昇し始める
7)インフレの進行によって金利が正常化する
8)金利の上昇によって投資のインセンティブが生まれる

多分、こんなプロセスを想定していると思われます。

これに対して、池田信夫氏らを始めと反リフレ論者の主張は次の様な感じです

1)ゼロ金利でも需要が喚起されないのなら既に需給は平衡状態
2)デフレの原因は構造的問題にあるのでこれを解決しなければ需要は拡大しない

さてどちらが正しいのでしょうか?

アベノミクスによって日銀は異次元緩和に踏み切り、リフレ政策を始めました。
安倍政権は補正予算によって財政支出を拡大し、強引に需要を作り出しています。

では、それによってデフレは脱却出来たのでしょうか?

答えは現状はNOです。
確かにインフレ率は上昇していますが、これは輸入物価の上昇によるコストアップインフレの要素が強く、多くの国民の景気実感は依然「不景気」のままです。

■ 「需要は常に均衡している」という考え方 ■

リフレ派と反リフレ派の主張の相違点の根本は「需要」と「供給力」の捉え方です。

ケインズ経済学は、需要と供給の間には不均衡が発生しており、需給ギャップが解消するまでインフレあるいはデフレが続くと主張します。中央銀行は金利操作によって需要を調整し、経済をコントロール出来ると考えています。

一方、最近では「需給は常にバランスしている」と考える人達が出始めています。

1)成熟経済においては需要は供給を大幅に上回る程強く無い
2)世界的に供給力が過剰な現在において、先進国の需要は安い輸入品によって瞬時に満たされる
3)格差の拡大により、本来需要を生み出すべき中間層に需要を生み出すお金が無い


私の勝手な妄想に因れば、少死高齢化が進行し、社会インフラが十分に整備され、所得格差が拡大した日本では、需給は常にバランスしていると考えた方が自然です。

リフレ論者は単にバランスした需給を、強引に需要を作り出す事でオフバランスさせインフレを生み出そうとしているだけですが、世界的に供給サイドが過剰になり気味な現代においては、強引に生み出された需要は短時間でバランスし、国内の製造業が投資を拡大する動機は瞬時に失われています。結果的に最低限の投資しか行なわれません。

■ 需給がバランスした社会ではデフレが利益を生む ■

この用に潜在需要が存在しない状況で需要を強引に生み出そうとすれば、金利はゼロに張り付きます。

現在の先進国においては、経済危機等で経済が一度停滞すると、金利がゼロになるのは自然な事なのかも知れません。

では、ゼロ金利下で利益を確保するにはどうすれば良いか・・・。

実質金利 = 名目金利 - 物価上昇率

上の式で名目金利がゼロの場合、物価上昇率がマイナスで無ければ実質金利がプラスに転じません。

一部の経済学者は、名目金利がゼロ金利下では実質金利を得る為にはデフレである必要が生じると主張し始めています。

私はこの主張は少し違うかなという気がします。

むしろ、世界的な過剰供給力によって物価上昇率がマイナスになるので、名目金利がゼロでも実質金利がプラスになるので、名目金利をプラスに動かす力が働かないと考えた方が自然では無いでしょうか?

1) 成熟した消費社会(需要が弱い)
2) 過剰気味の世界の供給力
3) 経済危機によるバランスシートの調整

これらの要素を満たす時には、金利は長期的にゼロに張り付く事が予想されます。

■ 金融緩和が経済成長を阻害する? ■

先進国の中央銀行が軒並み金融緩和を長期化させる一方で、その資金は金利を求めて新興工業国に流出し、これらの国の生産力を強化し続けます。

結果的に高度な工業製品までもが、安価で大量の供給される事になり、先進国内での、製造業の投資はますます先細りし、景気の回復を阻害します。

こう考えると、金融緩和は世界の供給力を拡大する事によて、先進国の景気回復を遅らせる要因になっているとも言えます。

■ 実体経済の停滞が、金融市場の拡大を促す ■

結局、先進国の中央銀行が金融緩和を実行しても、先進国の実体経済にはあまり影響を与える事が出来ません。

その様な状況で設備投資をしても、利益が拡大出来る見込みが無いので、余った資金は資産市場や金融市場に流入してマネーゲームを拡大します。

アメリカの様に個人が資産を金融市場で運用している場合は、金融市場の拡大はある程度経済に好影響を与えます。しかしこれにも限界があります。

1) アメリカでは長期的に所得格差が拡大している
2) 資産は一部の富裕層に集中している
3) 一部の富裕層の資産が拡大しても消費には限界がある
4) 資金力に勝る富裕層は、資産を拡大し続け、結果的に庶民は貧しくなる
5) 所得格差が拡大再生産され、需要は益々落ち込み、実体経済は疲弊する

■ 資産市場はグローバル化した金融市場は、世界規模の再配分を促進している ■

国内だけ見れば、発達し過ぎた金融や資産市場は、所得格差を拡大している様に見えます。
しかし、世界レベルで見れば、先進国の投資効率は低くなっていますから、先進国で余った資金は投資効率の高い新興国で運用され、その国の経済を発達させます。

中国の高級車の販売量がアメリカを抜いて世界トップとなりましたが、金融市場によって資金が流れ込む事で、貧しかった中国に確実に大きな需要を生み出しています。

これは資本家にとってはビジネスの拡大を意味します。

■ 既に世界は一体化しているが、政治経済は国単位で語られる矛盾 ■

グローバル化の弊害は、国家単位の視点であって、世界の視点で見れば、現在の世界の動きが実は合理的である事が理解出来ます。

投資効率の低い先進国は衰退し、投資効率の高い新興国が発展するのは自然の成り行きです。

■ 低金利の罠 ■

この様に金融緩和は、先進国の為の金融政策に見せかけて、新興国の発展を促す政策とも言えます。しかし、これとて、新規国でバブルが弾ければ、暴落した株式を買い占める事で、国際金融資本家達の利益と支配を拡大する事になります。

問題は、低金利で辛うじて生き延びている「老齢化した国家」が、金利上昇局面で財政破綻する危険がある事です。

FRBや日銀、ECBが緩和を永続化させれば、「年老いた国家」は延命できます。

世界は中央銀行の緩和マネーに支えられていますが、金融緩和自体が、先進国の景気回復と金利上昇を強く抑制しています。先進諸国、特に日本とアメリカは、財政も経済も現状の低金利無くしては成り立ちません。

「出口戦略」によって金利上昇が始まった時、あまりにも低い金利の国債や、その他の債券の価値が失われて行きます。

これこそが、世界が現在溜め込んでいる最大の危機なのかも知れません。
はたして10年後に、現在の中央銀行の金融緩和はどの様に評価されているでしょうか・・・?


ボジョレー・ヌーボー解禁・・・悪酔にご注意を

2013-11-21 17:46:00 | グルメ・クッキング
 

[[youtube:HsS7-2IPtXg]]

ボジョレー・ヌーボーが本日解禁だそうです。
一時、はやりましたよね。

最近はボジョレーが安酒だという事も広く知られる様になりました。

私がボジョレーが安酒だと知ったのは、冒頭で紹介したアラン・ハーソンズ・プロジェクトの『ボジョレー』という曲がキッカケでした。

歌詞はこんな感じ・・。

ボジョレー ― 僕の頭をノックアウト
ボジョレー ― さんざんな目にあったよ
わからないのさ
何故ここに自分がいるのか
どうやってたどり着いたのか
ボジョレー ― メチャクチャになってゆくよ
ボジョレー ― ろれつがまわらないよ
でもつらい過去と傷をいやしてくれる

気まぐれなエゴのために
勝負に負けてしまう
浮かぶか沈むかのたった一度のチャンス
さあどうすればいい とまどっちまう

どこへ行っても
おべっかが使えない性分なのさ
自分からこわせない
合言葉はトゥエンティー・トゥー (It's a catch twenty two)

ボジョレー ― 頭をノックアウト
ボジョレー ― うらんじまう
どうしてこんなところにいるのか
どうやって来たのかさえもわからない
ボジョレー ― 一生の不覚さ
ボジョレー ― でも文句は言えないさ
だってつらい過去と傷をいやしてくれるから
一杯のボジョレー


ライナーツノートの解説に、安酒で有名なボジョレーで悪酔して憂さを晴らす・・みたいな事が書いてあり、ビックリ。

このアルバムが出た頃は、まさに日本でボジョレー・ヌーボーがブームになり始めた頃。あんなに皆が大騒ぎするボジョレーが実は安酒の代名詞だったなんて・・・。

ところで、ボジョレー・ヌーボーは、今年の秋に収穫したブドウで作られます。9月に収穫したとしても11月にはボトリングされて日本で売られる。

・・・あれ、発酵や熟成はこんなに早く出来るのかと不思議に思った方は勘がいい。ボジョレー・ヌーボーは発酵を促進する為に、タンクに二酸化炭素を充填して作られます。

それでも「初物」大好きな日本人には嬉しい一品なのかも知れません。「初鰹は嫁を質に入れても食え」というお国柄だけに。


さーて、近くの西友で「2013ボジョレー」を買って来よう。
・・・酒を飲む口実になるなら、何でも好いんです。

明日はきっと二日酔い・・・。

フレディーマックとファニーメイが民間に売却される・・・MBSはどうなるのか?

2013-11-20 06:00:00 | 時事/金融危機
 

■ フレディーマックとファニーメイの住宅ローン信用保証業務が民間に売却される ■

詳しくは『闇株新聞』さんを見て欲しいのですが、どうやらフレディーマックとファニーメイの住宅ローン信用保証業務に対して、民間の投資会社・フェアホルム・キャピタル・マネジメントが520億ドルで買収提案している様です。

これが実現すれば、リーマンショック以降、国営化で破綻を免れた巨大住宅金融会社2社が民営化されることになります。

■ MBS危機とは? ■

リーマンショックの原因は、返済能力の無いサブプライム層に住宅購入資金を貸し付けた事に端を発しています。

アメリカでは国民に住宅を提供する為に、民間の銀行が貸し付けた住宅ローンの債券を国営の住宅金融会社が買い上げるシステムが存在しました。これらの会社は後に民営化されています。

住宅金融会社は銀行などから買い上げた住宅ローンの債券を大量に寄せ集めてMBS(住宅ローン担保証券)を販売します。フレディーマックやファニーメイは民間のけとする住宅ローン担保証券なので、MBSはアメリカの国家が保証する証券ではありませんが、フレディーマックやファニーメイの発行するMBSは元利保証とされていました。

MBSは元利保証とされる事で、リスクの無い金融商品と見なされていましたが、実際のサブプライム層のローン破綻が始まると、自己資本比率がオフバランスで0.45%と極端に低いフレディーマックとファニーメイは破綻を余儀なくされました。

当時発行されていたMBSの半分を発行していた2社が破綻する事の影響は世界経済の崩壊に繫がりました。そこで、アメリカはこの2社を国営化して救済せざるを得ませんでした。公的資金を注入し、FRBがMBSを買い上げる事で、MBSの完全崩壊を食い止めたのです。

一字は紙切れ同然となったMBSですが、崩壊の危機が遠のく事で、本来の価値を取り戻しつつあります。

注入された公的資金も回収されたので、民間に売却されるのでしょう。

■ MBS元利保証は無くなるであろう ■

フレディーマックとファニーメイは民営と言えども元々は公的金融機関だったので、危機に際してアメリカは国家を挙げてこの2社を救済しました。

しかし、今回はこの2社から住宅ローン信用保証業務を独立して民間に売却する事になるかも知れないので、MBSの公的保証(本来は存在しないはずですが)は無くなるはずです。

MBSは普通にリスクを伴う証券となったのです。

■ MBSを買い続けるFRB ■

現在、MBSの主な買い手はFRBです。
QE3でFRBは毎月400億ドル(約4兆円)ずつ購入しています。

MBSの市場価格を保ちつつ、さらに住宅市場に潤沢に資金を供給する事で、住宅市場の回復を図る政策と言われています。

でも、これってMBSはFRBのQE3無くしては成り立たないと言っているに等しい。或いは、FRBから銀行への資金提供と考える事も出来ます。MBSを安く買った金融機関は、FRBにMBSを売りつければ利益を出す事も出来ます。

FRBは昨年中ごろ、MBS売却の入札を行なっていました。それを再び買い戻しているのすから、支離滅裂とも言えます。

■ MBS危機は遠のいたのか? ■

一見、正常化したかに見えるMBS市場ですが、結局はFRBがテーパリングを開始すれば、混乱が生じます。最大の買い手が消えるかも知れないからです。

仮にこの様な事態が発生しても、完全に民営になった会社のMBSをアメリカが国家として保証すると「モラルハザード」が発生します。他の金融機関が発行した全てのMBSを保証するか、あるいは全く保証しないかの何れの選択しかありません。

■ テーパリングなんて到底不可能 ■

イエレン氏の議会証言以来、FRBの量的緩和のテーパリングは当面は無いだろうというのが市場の共通した見方です。

そもそも、月額4兆円という巨大な資金提供が無ければMBS市場は崩壊してしまいます。

■ 行く所まで行けば、どこかでバブルが弾ける ■

アベノミクス同様に、アメリカも中央銀行の異次元緩和で辛うじて経済と財政を支えています。一方で、市場に供給される資金はダブつき気味で、中央銀行の当座預金に積み上がっています。

既に、ダイアモンドや絵画の価格は完全にバブルの様相を呈していますが、これからは株式市場などが値上がりして、バブル状態に突入するはずです。

ダウが市場最高値を更新し続けていますが、どうもこれはダウ銘柄に買いを集中して、最高値を演出している気配が濃厚です。他の銘柄は、値下がり銘柄も少なくありません。

アメリカ株も、日本株も、「バブル」と呼ぶには、過熱感が足りない気もしますが、このまま上げてゆけば何処かで崩れる事は確実です。

資産市場はリーマンショックの反省も空しく、再びカジノ化しています。

イエレン氏が緩和縮小を遠のかせれば遠のかせる程、危機は潜在的に拡大しながら、どこかでブラックスワンが首をもたげる事になります。

それしか未来の選択肢が無い事が、現在の世界の最大の問題なのです。


<追記>

対立している様に見えて、中国はアメリカの経済の安定に大きく貢献しています。
米国債を大量保有している事は有名ですが、MBSも今年前半は月額170億ドル程度購入していた様です。

アメリカを牽制する為の目的ならば米国債の大量保有だけで充分ですから、米中の対立といのも実は茶番劇であって、実際にはベッタリではないかとも・・・。

一方、ロシアは国内での米ドルの使用を禁じる様で、銀行の米ドル預金も自動的に今のレートでルーブルに換金されてしまうみたいです。当局は2017年にはドルに決定的な危機が訪れると見込んでいる様です。これを鵜呑みにして好いかは判断が難しい所です。新興国市場が停滞する中で、ドルに圧力を掛ける事で、ルーブルを防衛しているだけとも言えますし・・・。


<追記2>

株価に関しては・・・「辰巳天井・午下がり」なんて言葉もある様で、来年は午年。