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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

金は安全資産と成りうるか・・・金の強さとリスク

2013-11-19 05:49:00 | 時事/金融危機
 

■ 紙の金と現物の金 ■

拍手コメント欄に「金(Au)」についての記事が無いのは・・・といういご意見を頂きました。私自身、金がはたして資産保全となるのか疑問に思う所もあり、積極的には書いて着ませんでした。

はっきり言えることは、「金ETF」という「紙の金」はいずれ価値を失います。現物の「金」は流動性が低いので、「金の預かり証書を証券」したもの金ETFですが、どうやら現物金の裏打ち以上の金ETFが市場に出回っている様です。一節にはその量は100倍とも・・・。
これらの大量の金ETFが出回る事で、金の価格は実際よりも低く抑えられて来た可能性があります。

ドルや通貨の信任が揺らぐと金の価格が上昇します。これは通貨価値の毀損に備えて現物で価値を保存しようとするからです。金は古来より通貨として機能してきましたから、現在の信用通貨制度が崩壊しても金の価値は失われないという「信仰」が存在します。

各国の中央銀行や政府が金を備蓄しているのも、ある意味信用通貨の信用確保の一部が、未だに金に依存している事の表れなのかも知れません。

大規模な量的緩和で世界的に通貨の価値が薄れていますが、その反動で本来は金の市場価格は高くなるはずです。実際に1800(ドル/1オンス)まで上昇しました。しかし、その後、金価格は金EFTの売り浴びせによって下落しています。

■ 現物金を買い集める新興国 ■

金EFTによって現物金の価格も低く抑えられているので、新興国は現物金を買い集めています。IMFなども新興国に金を売却しているので、新興国に金を保有させようというインセンティブが働いているのかも知れません。

元々通貨の価値が安定しない新興国では、庶民の間でも「金信仰」は根強く残っています。ですから民間の金需要も高く、政府と民間の両方で現物金の備蓄が進んでいます。

又、金貨の需要もこの所増大しており、世界的には、金価格が抑制されている内に、現物金を確保する動きが強くなっています。

■ 金は投資対象でもある ■

一方で金は投資対照なので、経済や市場の動向で価格が大きく変化します。金EFTによって流動性が飛躍的に高まった事も、金価格の変動を後押ししています。

だから、表面的には「金の価値」は日々変動しており、通貨危機が人々の意識から遠のけば、金価格は下落します。金を持っていても、損をすうる可能性もあるのです。

■ 金は通貨の代替にはならない ■

通貨の価値が疑問が生じると、通貨を金兌換制にして通貨の価値を確保する動きが活発化します。これは金が価値があると言うよりも、金の量が限られているので、通過の発行量をそれによって制限するという意味あいが大きいと思われます。

金の備蓄量は国力と相関関係を持っていますから、国力のある国は通貨を多く発行でき、経済を活性化でき、金備蓄の少ない国は、通貨を少ししか発行出来ません。

戦後、ドルは金兌換通貨でしたが、ニクソンショックによって金兌換を突然停止します。
本来ならば「ドルは紙切れ」になったので、暴落するはずですが、機軸通貨であるドルは貿易決済、特に石油の決済通貨であったので、ドルの需要は高く、結果的にドルは石油兌換紙幣的な存在として生き残ります。

これを「修正ブレトンウッズ体制」などと呼ぶ事もあります。

この時期、多分、意図的に第4次中東戦争が引き起こされ、オイルショックが発生した事で、ドルの需要高まりました。原油価格は数年で10倍程度になりましたが、10倍のドルが必要になったとも言えます。

この様に、現代の世界においては、通貨の価値は「石油やその他の資源が買える」事に裏打ちされています。要は通貨の価値をコモディティーが支えています。

■ IMFのSDRはコモディテーに支えられた通貨バスケット? ■

リーマンショック直後、ドルの信認が短期的に揺らぎました。

この時フランスのトルシエ大統領や中国などぼ新興国が、ドルに変る機軸通過を作ろうと画策します。

IMFはニクソンショックの時に、ドルの崩壊に備えSDR(特別引き出し権)という制度を作っていました。各国の通貨を決まった比率でバスケットに入れ、その信用においてIMFがSDRを発行するという制度でしたが、ドルが価値を保ったので、この制度はあまり活用されていませんでした。

この通貨バスケット制のSDRに新興国通貨も加え、場合によっては金やコモディテーとリンクさせて世界共通通貨化しようというのが当時の試みでした。

しかし、ドルの信認が揺らがなかったので、SDRへの動きは減速して今に至ります。

■ もしドルが崩壊したら ■

しかし、FRB始め日銀やECBも狂った様にマネタリーベースを拡大する現在、通貨の信任には大きな負の圧力が掛かっています。

もし、仮にアメリカがデフォルトしてドルの信任が失われたら、世界のどの国の通貨も信用を失い事になります。「通貨が紙切れに過ぎない」と人々が意識した瞬間、人々は通貨を現物に変えようとします。

これにより高いインフレが発生し、お金の価値はどんどん低下してしまうのです。

この時、現物として尤も人気が高まるのが「金」でしょう。
後はダイヤなども対象となります。

これを見越して、現在世界のお金持ちたちは「金現物」や「ダイヤ」、或いは「絵画」などを買い集めています。市場では商品が不足し、価格が高騰しています。

これは量的緩和の影響が、これらの市場で局地的なインフレを発生させているとも言えます。

■ 金の価値は失われないかも知れないが、市場統制されたり接収される可能性がある ■

私が金に関して「少し怖いな」と思うのは、国家的危機に際して金の市場が統制されたり、あるいは、金が国家に低価格で接収される可能性が否定出来ないからです。

これは、金の価値が高い故に発生する事です。

実際に過去にアメリカでも金は接収された事があるかと記憶しています。


■ 金は結局投資対象 ■

接収などという極端なケースまで考慮すれば、金の価値は「絶対」では無く、やはり投資対象と考えるのが正しいのかも知れません。

IMFのSDRではありませんが、合理的な基軸通貨が出来た場合、通貨の価値を金に依存しなくなるケースも発生します。

その場合は金は宝飾品としての価値と、工業用の価値があるだけの金属になります。この場合は価格は需給によって決まるので、金価格が現在よりも安くなる可能性が高まります。


世の中に絶対などというものが存在しない限り、金の価値も絶対ではありません。しかし、一方で、現物の金はいまだに「信仰」の対象であるので、資産保全の最有力候補である事は疑いの無い事実です。

お金は薄く広く集めるべし・・・NISA(ニーサ)は成功するのか?

2013-11-18 08:15:00 | 時事/金融危機
 

■ 日本株バブルはこれからが本番? ■

イエレン氏の議会証言でダウや日経が一ステップ上げています。
FRBが緩和を継続する限り、相場は強気ですが、一方で新興国市場からは資金流出が続いています。インドネシアは金利を上げて資金流出を防ごうと必死です。多分、ブラジルやインドなどがこれに追随して行くでしょう。

日経平均も15000円をスルっと超えてしまいました。あっけないものです。
来年1月からNISA(少額投資非課税制度)が開始されます。今まで10%だったキャピタルゲインは20%に引き上げられますが、その一方で年額100万円までの小口の投資の利益は非課税になります。

これにより、小口の顧客の資金が株式市場に集まれば、日本株のバブルが始まるかも知れません。

■ 資金は浅く広く集めて、そして放さないのが鉄則 ■

現在、個人で株に手を出しているのは資金の余裕のある老人か、ネット売買を活発に行っている若い方でしょう。

これらの方の多くは決して素人では無いので、逃げる準備をして日々の値動きにも敏感です。彼らは現在の日本株の相場が、外国人に支えられている事を知っていますから、外国人が売りに転じる気配に敏感です。

結果的に日本株の上値は重く、なかなか5月の最高値を更新する事が出来ません。

しかし、NISAが導入され、個人の小口の資金が集まり出せば、日経平均は18000円位になるかも知れません。相場は水物ですから、儲かった人が周りに居れば、老人達も100万円位なら試してみようと思うでしょう。

こうして「ボーナスステージ」が始まります。

先の大バブルの時もそうでしたが、株などに手を出した事の無い庶民までも、NTT株で一儲けしようと思わせたのが、株価高騰の原因でした。資金が広く浅く市場に集まって来る時、市場はバブル相場を形成します。

彼らの購入理由は一つだけ。「相場が値上がりしている」事に尽きます。

■ 売らせないNISA ■

一方、NISA制度は株の非課税取引枠を年額100万円に制限しています。これでは、デイトレードの様な活発な売買で利益を確保する事は出来ません。結果的に長期保有となります。

100万円ずつ5年までは非課税枠が加算されるので、5年経った株から利確して買い直すというケースが多くなるかと思います。

要は、5年間はなるべく売らせない法律なのです。企業にとっては、株価安定という大きなメリットがあります。

■ 空売り規制の緩和とセットで考えると ■

昨年の11月以来、日本株高を演出してきた外国人は、ジム・ロジャースの様に5月のピーク前に売り抜けた連中以外は、未だ日本株を売り抜けられずにいるはずです。

空売り規制が緩和され、NISAで株価が上昇すれば、ヘッジファンドなどには格好の売り場が出現します。彼らがどこら辺で引き金を引くのか・・・少なくともNISA施行までは日本株を買い上げて「餌」を撒くでしょう。

賢い個人投資家達は、これを利用して税金の安い内に売り抜けるのでは無いでしょうか?

■ 老人ははたしてNISAに釣られるか? ■

問題は株に手を出していない様な人達が、はたしてNISAに釣られるかどうかです。日本人は大バブルの崩壊で株価が1/4になった経験をしていますから、「株は怖い」と思っている人も少なからず居ます。

ただ、100万位なら、ちょっと試してみようと思うかも知れません。
マスコミが煽れば、結構簡単に釣られてしまうかも知れません。

■ FRBの緩和縮小も来年の1月までは有り得ない ■

アメリカは来年1月に再び財政問題に直面します。(茶番劇ですが)
これがあるので、来年1月まではFRBも緩和縮小に踏み切らないでしょう。

市場はこれがあるので、安心して相場を吊り上げています。

バーナンキがイタチの最後っ屁みたいな事をしてくれるかも知れませんが、それこそ株式バブル崩壊の引き金を引いてしまう事になるので、さすがにバーナンキもそれは出来ないでしょう。イエレン氏に円滑に議長職を譲るはずです。

こうして考えると、日本株は細かな上下を繰り返しながらも、来年1月までは徐々に値を上げて行くでしょう。

これが個人投資家のファイナルステージとなるのか・・・・。



まあ、株投資なんて無関係な私の予測は、外れる事にかけては定評がありますから・・。
仕掛ける側の思惑を裏切るのが相場。



「花咲く」や「あの日」が吹っ飛ぶ名作・・・『Trure Tears』

2013-11-17 19:18:00 | アニメ





auの携帯に乗り換えた際、一か月は継続しなければならなかった動画サービス。これの解約の結構面倒。一回、ソフトをダウロードしなければ解約出来ないと言われました。とりあえ見れる状態にしてみました。

11月分は支払ってしまったので、何か動画を見ようと思っても、ドラマも映画も大した作品が無い。映画の『空気人形』は気になりましたが、携帯の小さな画面で見るのは辛い。

しかた無く、「バンダイ・チャンネル」でたまたま配信されていた『Tree Tears』wを見てビックリ。

これが凄いという噂は聞いていましたが、『凪のあすから』どころか、『花咲くいろは』や『あの日見た・・・』なんて、この作品の前には存在感を失います。

岡田麿里、恐るべし。

ちなみに、『True Tears』の9話と最終13話で演出を担当していたのが『のんのんびより』の川面真也。特に、暗いトーンの9話は演出が難し回ですが、シーンの飛ばし方が上手い。短いモンタージュ的なシーンを挟む事で、一連の説明的動作を省略しています。その結果、登場人物が思いを巡らせるシーンの表情の変化に掛ける時間を十分に確保しています。この手法が、現在の『のんのんびより』でも存分に生かされています。良い才能は、若い時から輝くものがある様です。

■ P.A. WORKS って、現在のジブリなんかよりスゴイ ■

ところで最近アニメで気になる作品は「P.A.WORKS」ばかり。
Wikipediaから元請作品を引用します。
『True Tears』はP.A.WORKSの元請第一作で、岡田麿里の脚本。その後の『花咲くいろは』や『凪のあすから』ぼ原点とも言える作品です。

true tears(2008年)
CANAAN(2009年)
Angel Beats!(2010年)
マイの魔法と家庭の日(2011年)
花咲くいろは(2011年)
Another(2012年)
TARI TARI(2012年)
RDG レッドデータガール(2013年)
有頂天家族(2013年)
凪のあすから(2013年)

経営者は、地元富山にUターンした所、アニメ制作会社が無かったので、自分で会社を設立したとの事。

ネットによるデータの送受信が大容量に成った現在、アニメの名作は、固定費の安い「地方」から生まれるのかも知れません。

かつては韓国や中国に外注されていたアニメの制作工程ですが、円安とアニメ業界の低賃金によって、日本で全行程を賄うプロダクションも増えている様です。それが、昨今のアニメのクオリティー向上に役立っています。一方でアニメ業界の若者達は、既にワールドスタンダードな賃金体系。

■ NHKの朝の連ドラで見てみたい脚本 ■

ここからはネタバレ全開。御免なさい。

ストーリーは、富山の造り酒屋の息子・中上眞一郎を巡る3人の女子高生の恋愛模様。

両親と死別して、中上家に引き取られた湯浅比呂美は高校2年生で眞一郎とは同級生。
眞一郎は比呂美に昔から恋心を抱いていますが、打ち明けられずにいます。

比呂美は学校では優等生でバスケ部のエース。活発な性格ですが、中上家では暗い目をして笑う事もありません。眞一郎の母親は事ある毎に比呂美に辛く当たります。彼女は比呂美の母親と自分の亭主の関係を疑っているのです。比呂美は眞一郎を好きなのですが、彼と血の繋がりがあるかも知れないので、自分の心を押し殺して日々を過ごしています。

そんな微妙な関係の眞一郎と比呂美の間に突然別の女の子が割り込んで来ます。学校でも噂の変人、石動 乃絵(いするぎ のえ)です。彼女が可愛がっていた鳥小屋のニワトリ、雷轟丸がタヌキに襲われて死にます。彼女は雷轟丸は空を飛べると信じていした。そして、もう一羽のニワトリを「ヂベタ」と呼んで蔑んでいます。彼は飛べないニワトリだと・・・。ふとした切っ掛けで知り合った眞一郎に乃絵は「あなたは飛べない方よ」と言い放ちます。

実は乃絵は泣く事が出来ません。祖母が死ぬ時に泣き虫だった乃絵の涙を天国に持って行ったと信じているのです。そんな、一風変わった乃絵ですが、何故だか眞一郎に懐いてしまいます。

眞一郎と乃絵の関係に密かに心を乱されたのは比呂美です。彼女は眞一郎に乃絵を紹介してと頼みます。「友達になりたいの」と。そんな比呂美の本心に気付いているのは、実は眞一郎の一つ年上の幼馴染で、親友の彼女の安藤愛子でした。「意中の人の気を引く為に友達になろうとしている」と言いますが、それは何だか自分に対して言った言葉の様でした・・・。そう、この勝気な幼馴染も密かに眞一郎を思っていたのです。

恋愛とも言えない不思議な眞一郎と乃絵の関係に、二人の少女の心は乱されます。そして、普段見せる事の無い、自分の中の「女」としての意地や執着に二人は戸惑います。

北陸の秋から冬の景色の中で、高校生達の恋愛と心の成長をじっくりと描いた『True Tears』は、13話という構成ながら、充分な見応えと感動を視聴者に与えてくれます。

むしろ13話で収まるエピソードに限定する事で、各エピソードが鮮烈なイメージを残します。

現在放送中で、同じ岡田麿里とP.A.WORKSが手掛ける『凪のあすから』は26話構成なので、もう少し色々な要素が加わって来ますが、丁寧な作りですが無駄も多い感じが否めません。これは『花咲くいろは』にも共通した印象を受けました。

その点、「Treue Tears]は、恋愛意外の要素は至ってシンプルで、しかしながらそれらの要素が彼らの関係性の変化に大きく絡んで来る意味において非常に優れた構成をしています。

眞一郎は絵本作家を目指していますが、彼が乃絵の為に描き始めた雷轟丸を主人公にした絵本の展開が、乃絵と眞一郎の関係性の変化を象徴して秀逸です。

さらに、眞一郎の母親と比呂美の関係も、息子を思う母親の過剰な愛情の顕れとして説得力があります。そして、それを乗り越えようとするのは比呂美だけで無く、眞一郎の母親も同様です。彼女達は距離を置く事で、お互いの関係性を修復して行きます。

親友の彼女の愛ちゃんの眞一郎への報われない思いが、ともすると身勝手になりがちな比呂美と乃絵の恋愛模様に絶妙なトーンを付けているのも見逃せません。

こんな脚本が書ける岡田麿里の力量は、やはり現在のアニメ業界では抜きんでています。ドロドロの恋愛泥沼のマリー節がさく裂する作品ですが、富山の静謐な景色が程よく中和しているとも言えます。

こういう脚本で朝の連ドラをやってくれたら、毎日見るのに・・・そう思わせる脚本です。



町並みや景色が物語の展開に見事な色を添えている作品だけに、「5大聖地」の一つとなっています。

こんな聖地巡礼ブログを見つけました。

http://blog.livedoor.jp/seichijunrei/archives/cat_50050570.html



秋を探しに房総へ・・・2か月ぶりの自転車

2013-11-17 10:37:00 | 自転車/マラソン
 



■ 久しぶりの晴れの週末 ■

自転車で遠出するのは実に2か月ぶり。目指すは秋を探しに房総へ。

先日、チューブラタイヤに初めてシーラント剤を入れたので、パンクの心配は要りません。
邪魔なスペーアータイヤを持たなくて良いので、軽快なツーリングです。
・・・軽快なはずなのに・・・やはり2か月ぶりともなると、足が重い。
30Km/hをキープするのが結構ツライ。

■ サイクルウエアーが無くても大丈夫 ■

この時期の自転車は結構寒いので、皆さん冬用のウエアーを着用します。
しかし、私は自転車にはあまり乗らないので、各シーズンのウエアーを揃えるのは勿体ないし、クローゼットで場所を取るだけです。そこで、パット付きのインナーパンツだけ買って、後はジョギングウエアーを流用しています。

最近の冬用のジョギングウエアーは充分サイクルウェアーに流用出来ます。特にナイキのアウターは、腰の部分にずり上がり防止用のゴムが付いていて、ほとんどサイクリングウエアーと同様の機能性。シェープもスリムで風の抵抗はありません。さらに簡易防水なので、多少の雨でもへっちゃらです。ただ、背中にポケットな無いのですが、リュックサックを背負って走る私には不要。

■ 養老渓谷は、いつに無い賑わい ■



上総牛久で小湊鉄道がちょうど通り掛かったので、踏切でパチリ。
観光シーズン真っ最中ですが、1輛編成で走っています。
まあ、多くの方が車を利用される時代ですので仕方無いですが、田園の真ん中を一輛編成でトコトコと走って行く小湊鉄道は鉄道マニアには垂涎の的かと・・。



養老渓谷駅まで少し回り道をして75Km。
平均25.4Km/hで到着しましたが、既に足はイッパイイッパイ。

養老渓谷に着くと、何と人が沢山居ます。
観光バスが何台も乗り付けていて、紅葉ハイキングの中高年の方で駅前が賑わっていました。皆さん、準備体操をして、ハイキングに集団で出掛けて行きます。

駅前には、地域の物産コーナーも開かれていて、梅干しが10個100円でした。思わず3パック購入。リュックが少し重くなりました。

上の写真は観光用のトロッコ。
小さな客車の前後に、バイクが2台ずつ計4台付いています。(内エンジン付は前後1台ずつ)それに運転士が跨って、300mm程の距離を往復しています。進行方向に合わせて前後のバイクを使います。これ、「軌道バイク」と言って保線作業の移動や運搬手段に利用していた物だそうです。「軌道バイク」で写真検索すると、小湊鉄道の写真が沢山出てきます。



軽トラックの荷台で売られているのは「トマト茄子」。
これ、観賞用で食べられないそうです。ドライ・ミニトマトかと思ってしまいました。

■ 七里川温泉を満喫する ■

本日は足慣らしが目的なので、夕方までに鴨川に到着すれば良しとします。
そこで、いつも気になりながらも前を素通りしていた「七里川温泉」に寄る事に。





七里川温泉は養老清澄ラインと亀山湖方面に向かう県道465号線と分岐したとすぐ近くにあります。温泉宿が一軒だけポツンとあるのですが、露天風呂もあるらしく、いつも気になっていました。

ただ、温泉に入った後に又自転車に乗るってドウヨ・・って感じで、いつも前を素通り。だって、養老清澄ラインは、ここから清澄山に向けて上り坂の連続。温泉に入っても、すぐに汗だくになってしまいます。

本日なのんびりサイクリングなので、坂道がきつければ自転車を降りて押して登るのもOK.そこで、温泉に寄って行く事に。

http://shichirigawa-onsen.com/(七里川温泉ホームページ)

http://tabelog.com/chiba/A1207/A120703/12022875/ (食べログ)

残念な事に、ポンプの故障で露天風呂は使えないとの事。その代り、通常800円の入浴料が本日は500円。

ロビーに入ると、何と囲炉裏が並んでいます。こんな宿は見たことがありません。「食べログ」に写真が色々とアップされていますが、御世辞にもキレイな宿とは言えませんが、昭和の雰囲気が漂い、ここだべ別の時間が流れている様です。「ひなびた温泉宿」という言葉がぴったりで、そういうのが好きな人にはタマラナイでしょう。

宿の方も、親切でフレンドリーです。



七里川温泉の泉質は「単純硫黄泉」。地下100mくらいから汲み上げているそうです。温度は高く無いので、ボイラーで温めています。昔なら冷泉とか、鉱泉という扱いですが、現在は法律が改正されて、温度が低くても「温泉」と呼称して良いそうです。

東京や千葉の温泉は黒い色をした「ヨード泉」が多いので、「硫黄泉」はちょっと珍しいですね。だいたい、草津など、火山がある地域以外の「硫黄泉」って珍しいのでは?

泉質も草津などの刺激的なお湯と違っい、ほのかに硫黄の香りがする程度で肌にやさしい感じです。お湯の温度も低めなので、高血圧の方に効果があるそうです。

勿論、「源泉かけ流し」です!!



お風呂の後は、囲炉裏で干物を自分で焼いて食べられます。
これ、相席になった方の干物も一緒に写真を撮らせて頂きました。

何と、食材は持ち込みOKだそうで、飲み物だけ注文すれば、囲炉裏が使えます。

干物は冷凍なのが少し残念ですが、囲炉裏で焼くという行為が楽しい。
金目鯛の開きが700円位だった様な・・・。
当然、生ビールも注文します。

ごはん物は、焼きおにぎりを、これ又自分で焼いて食べられます。
最後に味噌を付けて焼くのですが、この味噌を飛騨高山から取り寄せているそうです。

■ 亀山湖を抜けて木更津へ ■

温泉と食事で、1時間半程ノンビリしてから、再び自転車に跨ります。
ビールも飲んでしまったので、もう、清澄山への登り道はパス。亀山湖を抜けて、木更津を目指します。キツクなったら久留里線に乗れば良いし・・・って、久留里線は先日の台風で運行が止まっていた様な・・・復旧しているでしょうか?



紅葉には未だ2週間程早いでしょうか。今年の紅葉は例年より遅いとか・・・。
刈り取られた田圃の畔で、ススキの穂がゆったりと風に揺れています。



千葉県最大の人造湖の亀山湖です。バス釣りのボートがゆったりと漂っています。





カラスウリや柿のオレンジが目を引きます。



上総亀山と久留里駅の間はやはり運休している様です。車輛を見かけませんでした。県道も途中工事中で、旧道の山道へ迂回しました。



久留里は久留里城の城下町。古い商店が並びます。蕎麦が有名だとか。

■ 本当に疲れました・・・ ■

にんびり写真を撮っていますが、実は足にほとんど力が入りません。温泉でビールで補給をしたので、ガス欠です。非常用のスニッカーズで補給しますが・・・キツイ。

久留里駅で電車に乗っても良かったのですが、こうなれば意地でも木更津に辿り着きたい。しかし、君津市と木更津市の市境まで、道がダラダラと登り基調・・・。地味に体力を奪われます。

それでもどうにか木更津市に入ったら、後はゆるやかな下りの連続。ここでだいぶ回復して、木更津駅に到着。

120Kmちょうどの行程。午後5時で、丁度日没です。
後は電車で一路浦安へ。


2か月ぶりの自転車旅行は・・・・キツカッタ・・・。
これから寒くなると、ますます自転車の出番が減ります・・・。


<追記>

七里川温泉って、知る人ぞ知る秘湯みたいですね。とにかく温泉通が「泉質」を褒めています。「柔らかいお湯」だと。

硫黄泉は硫化水素を含む物と含まないものに大別されるそうです。硫化水素を含む硫黄泉は火山性のものが多く、PHが低め(酸性)です。一方、七里川温泉は単純硫黄泉なので、アルカリ性で肌に優しく、硫黄の香りもほのかにする程度で刺激臭ではありません。


こんな紹介ページを見つけました。
http://yreuqa.jd10asj.com/



出口戦略は難しい・・・最後は国債金利の上昇で終わる

2013-11-15 10:07:00 | 時事/金融危機
 

■ 金融緩和を継続するであろうFRB ■

FRBの次期議長のイエレン氏が上院委員会の公聴会で証言しましたが、基本的には金融緩和を継続する様です。

1) 株式市場はバブルという程の状況では無い
2) 金利引き上げまでには数年掛かるかもしれない
3) 潜在的失業者をカウントしたら失業率は10%に近い

ここら辺が目に留まりました。

イエレン氏は失業問題の専門家ですから、失業率の回復をかなり重視すると思われます。これは緩和継続が長引く要因にもなります。

一方で、緩和縮小の原因になるのが金融市場や株式市場のバブル発生ですが、イエレン氏は、現状のアメリカ株式は株価収益率から見てももバブルの域には達していないと判断しています。

■ バブル崩壊はいつも金利の引き上げで発生してきた ■

「バブルの崩壊」には必ず原因があります。

大抵の場合、中央銀行の金利の引き上げがバブル崩壊の引き金を引きます。
バブルの生成要因が、過剰な資金供給にあるのですから、これが絶たれれば当然バブルは弾けます。

サブプライムローン危機の直前、FRBのグリーンスパン議長は、「住宅市場はバブルとは言えない」と発言し、金利の引き上げを行いませんでした。

今となっては殆どの専門家が、当時「住宅バブル」が発生していたと認識しています。多分、FRBもバブルであると認識はしていたのでしょう。ところが、FRBは金利を引き上げればアメリカの住宅バブルが弾ける事も理解していたはずです。ですからFRBは金利を引き上げるにも引き上げられない状況だったと考えられます。

では、誰がサブプライムローン破綻の引き金を引いたかと言えば、それは日銀でした。当時、日銀は世界で唯一「量的緩和」政策を実行していましたが、ゼロ金利下の日本では資金需要が弱く、円キャリートレードによって日銀マネーはアメリカに吸い寄せられていました。この日銀マネーの金利が上昇した為に、サブプライム層のローンの金利が上昇し、ローンを払えない人達が続出したのです。

現在、アメリカの住宅市場は低空飛行中ですので、バブルは発生していません。その代わりとして、緩和マネーは株式市場と新興国市場、そして商品市場などに流れ込んでいました。

■ 金利の引き上げや、量的緩和の縮小で崩壊する相場を「バブル」と呼ぶのでは無いか? ■

5月にFRBン緩和縮小が予測されるや否や、先ず新興国から資金が引き揚げられました。これで新興国市場の株価が急落します。日本の株価も5月で頭打ちになりました。さらに、新興国の景気悪化は消費の減衰を招き、商品市場からの資金逃避も引き起こしました。

それらの逃避資金の行き先が、米株式市場となったので、ダウ平均は史上最高値を更新しています。16000ドルを一つの目標として、米株式市場は強気な相場が続いています。

「現在の米株式市場の相場は、FRBの緩和縮小までは崩れない」というコンセンサスが形成されているので、債券市場の資金も株式市場に集まってきている様です。国債金利が世界的に上昇しています。(日本だけは下落していますが)

FRBは「株式市場はバブルでは無い」と発言していますが、史上は金融緩和が縮小されたら「株式市場は暴落する」と誰もが思っています。既に、この時点で米株史上はバブルであると言えます。何故ならば、資金供給が縮小して崩壊する相場こそがバブルだからです。

■ 出口の外には崖しか無い ■

出口戦略を成功させるには、量的緩和意外に株式や商品に投資する理由が必要です。要は、「景気が力強く回復して、相場が上昇する」と人々が信じる事が必要なのです。

「アベノミクス」は「期待による景気回復」にチャレンジする政策でした。しかし、1年が経過した現在は、「根拠の乏しい期待」で市場が踊るには限界がある事が明確になっています。

日本株はリーマンショックや311の影響で不当に安くなっていましたので、その値が適正水準に戻った所で、日経平均の上昇は止まったとも言えます。含み損が解消した時点で、株を買い上げる動機が薄れてしまいました。

では、アメリカ経済はどうでしょうか?アメリカで景気回復が本格化するには二つの条件があります。

1) 資産市場が値上がりする事
2) 住宅市場が回復する事

アメリカは日本に比べ個人の資産運用が活発なので、資産価格の上昇はアメリカ人の消費を活性化させます。又、住宅市場の波及効果の米経済に占める割合は大きいので、住宅市場の回復は景気回復に不可欠です。

さらには、アメリカでは住宅の値上がり分に新たな担保価値が生まれますから、住宅な値上がるとそれを担保として車など大型の消費が活性化します。

FRBはQE3でMBSと長期国債を買い上げていますが、これは長期金利を引き下げる事で、住宅ローンを組み易くする狙いがあります。

しかし、その長期金利がズルズルと上昇しています。10年債が4%、30年債が3%の金利に向けて上昇中です。FRBと米国政府はどうにか金利上昇を抑制したいのですが、多分、市場参加者達は、テーパリングが始まる前に、株式市場で利益を出そうとしている様です。

この様に非常に不自然な形で米株式市場の値上がりが継続しているので、QE3のテーパリングが始まると市場が判断した時点で、米株市場は下落に転じます。これが暴落となるのか、大幅な下落に留まるのかは運としか言い様がありません。サーキットブレーカーが発動しますから、とりあえずは止まるのですが、売り一色になった場合は、FRBがさらなる緩和拡大を発表して市場を支えるしか手はありません。

結局、実体経済の回復無くしては、QE3は縮小できないのです。

■ QE3が永続化した場合、バブルは弾けるのか? ■

ではFRBがQE3の出口戦略を当分諦めた場合、バブルは崩壊するのでしょうか?
多分、市場は延命を期待して、なかなかバブルは崩壊しないはずです。

「なーんだ、大丈夫じゃないか・・・」

リフレ論者達はこう考えるでしょう。

しかし、その場合、米国の長期金利に上昇圧力が強まると思われます。
現在は金融市場が吸収しているのでアメリカのインフレ李は低いのですが、やはり量的緩和に出口が無いと分かった時点で、将来的なインフレを市場は予測します。それも、悪性のインフレを予測し始めるでしょう。

既に現状の米長期国債金利の上昇が、リスクプレミアムを見込んでいるとも言えます。10年債の金利が4%を超え、5%、6%と上昇していったならば、(米国債の値段の下落)、リーマンショック後の低金利の米国債は含み損が拡大して行きます。米国債の保有者達は、日本国債を保有する日本の銀行の様には律儀では無いので、米国債の危機が意識されれば米国債が売却され、金利は急激に上昇するはずです。

・・・これでジ・エンド。

■ 量的緩和の永続化は、必ず国債の金利上昇で終焉するだろう ■

日本もアメリカも量的緩和を行き着く先は、長期国債の金利上昇では無いでしょうか?

それを見越して、日本では2015年から国債の時価評価が停止され、アメリカではボルガールールによて、銀行の米国債保有が強力に後押しされます。

2014年の前半位までは、FRBのテーパリングばかりが市場の心配事ですが、テーパリングが不可能と思われた時点で、問題の本質が国債金利に移るのでは無いでしょうか?


これって、いわゆる「国債バブル」ってヤツじゃないか・・・・。


まあ、当たらない事では有名な人力予測なので、強気の人達には「福音」に聞こえているかも知れませんが・・・。