平山秀幸監督による本格時代劇巨編。藤沢周平原作。例によって海坂藩を舞台にした下級武士のストイックな生き方を描く。どうしても山田洋次の3部作がある以上、あれらの作品を越えることが期待される。だが、それは難しい。あれとは別のアプローチをしない限り勝算はない。
もちろん映画は勝ち負けではないのだから、独立してそれぞれが評価を受けてしかるべきなのは重々承知のうえだ。だが、厳然とそこには『たそがれ清兵 . . . 本文を読む
かなり疲れていたから、元気になれる映画が見たいと思っていたので、迷わずこのバカっぽい映画にした。(というか、疲れてるのなら、さっさと家に帰って寝ろ、とも思うのだが)
オリジナルのTVシリーズは当然見たことがない。(だいたい僕は基本的にはTVは見ない人だ)ただ、何も考えることなく、バカずら下げて見ていたら楽しめる映画、のはずだった。そう期待して劇場に行ったのだが。
それなのに、なんで . . . 本文を読む
2冊のエッセイを読む。基本的にはこのブログでは、取り上げる本は小説だけに限定して書いている(でなくては収拾がつかない)のだが、今回は例外だ。角田さんと内田さんというとてもわかりやすい2人の素直な意見が、今の僕にはとても心に沁みてきた。だからその話をほんの少しここに書きとどめておきたかったのだ。
帯に「ヘラヘラした大人になりたい」と書かれてある。ドキッとする。50歳にもなって、いつもヘラヘラ生 . . . 本文を読む
あの秀作『サイドウエイ』のリメイクである。アレクサンダー・ペイン監督のあの作品では、舞台はヨーロッパだったが、今回はアメリカに移して、日本人キャストで映画化した純粋日本映画だ。だが、20世紀FOXが配給し、監督もアメリカ人( チェリン・グラック)という異色の組み合わせ。まるでアメリカ映画みたいな印象を与える。(スタッフもほとんどアメリカ人だし)
映画全体のテイストはオリジナルとは全く違う。ス . . . 本文を読む
芝居の後、講評係のメンバーとしゃべっていたら、客出しを終えた箕面高校のチームがやってきて、「アドバイスをお願いします」と言われてしまった。本当はこういうのって苦手なのだが、なんだか彼らが初々しく、嬉しい気分にさせられた。
僕たち4人で、順に簡単なコメントをする。本番の講評会は後日あるのだが、終演後の昂揚した気分のなかで彼らと向きあえて楽しかった。
本番直後の幸福感に包まれた彼らを前にして . . . 本文を読む