クリスマス前に、青島幸男さんと岸田今日子さんが亡くなった。お二人の活躍されていた映画やテレビをリアルタイムで観ていた年代としては、とても悲しいニュースだった。青島さんは、「死に花」にも出ていらして、藤岡琢也さんに続いてこれが遺作になってしまった。
クアトロの父はちょっとだけだが、映画関係の専門学校へ行っていたことがある。その時の特別講師で岸田今日子さんがいらしたときのことが思い出される。やはり、オーラのある方だった。講義のお話もよく声が通り、さすがだなあと思ったものだ。ちょっと岸田さんと目が合っただけで、おっと気にとめてもらえたかなと勘違いした記憶がある。岸田さんは、何と言っても「砂の女」の印象が強い。日本映画の歴史に残る名作だと思う。「砂の女」の設定は、後々まで心に残る。夢に出そうな設定だ。日常から切り離されることの恐怖。されど、普通の生活とは何だったのかという問いかけが、映画ならではの説得力で迫ってくる。今、インターネットという砂の穴に迷い込んだ、クアトロの父も毎日情報という砂をすくいつつ、あらたな日常を模索しております。
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