つれづれなるままに  1290  被災地からのたより

2011-05-23 16:41:31 | 季節感

早いものです。あの震災から2ヶ月が過ぎようとしています。まだ多くの方々が避難生活を送っています。限られたスペースに回りをダンボールで囲いその中で寝起き、テレビ放映される瓦礫の山を見るだけでも心が痛みます。

被害地仙台の友から便りが届きました。

この震災で非業の死をもたらした自然が、今はなにもなかったように春を運び、そしてもう夏の景色に変えようとしています。震災前に遊んだ浜辺の町が、一瞬で消えてしまうなんて言葉になりません。

昨年若林区荒浜でこんな句を読みました。

                       海欄の 小さき花々夜露すい 暑き砂浜に 活き活きと咲く

今年の5月の句です。                被災地に 黄水仙の愛らしさ 希望の兆しに 心満たされ

大津波を被った木々が一斉に芽を出し始めています。それと同じように被害地の皆さんも自分達の「ふるさと」を取り戻そうと必死でもがいています。私達は、今、何ができるのだろうかと、日々考えさせられる毎日です。


句の中にある海欄(ウンラン)とは、

北海道と本州(太平洋側は千葉県以北、日本海側は鳥取県以北)、四国北部に分布する、極小さな多年草。高さは10から25センチで、主に海岸の砂地に生育し、防風林であるクロマツ植林の林床にも見られる。茎や葉は粉白色を帯びた緑色で、砂地を這うように生育する。葉は対生または3から4枚輪生で、長さ2センチ前後、柄は無く、無毛で質厚くて楕円形。夏の終わり頃、枝先に植物体には不似合いなほど大きな黄白色の花を咲かせる。花の形は同じ科の栽培植物であるキンギョソウによく似ている。近年の自然海岸の減少に伴い、ウンランの自生地も少なくなっています。北海道には北大植物園に7月~9月頃咲いているとのことです。

ウンラン