昨日の講義は「漢方と食で健康追求」ある薬局の漢方専門の方、その中で気になったこと、美しい女性のたとえ、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」この中の芍薬、牡丹、百合の花は鑑賞用として親しまれていますが、この花の根の部分は生薬として使われています。
4月から5月に咲く芍薬はスラリと伸びた茎の先に美しい花を咲かせます。香りもよく例えるならばやはり艶やかな女性、漢方では根の部分薬効は、血の不足を補う補血薬として、痛みや痙攣をやわらげるなどの薬効があるとされています。風邪薬の「葛根湯」にも含まれていますが、「当帰芍薬散」、「芍薬甘草湯」など婦人科系の漢方薬に多く含まれているという特徴も、女性にとって心強い植物です。
5月から6月に花を迎える牡丹、薬効も芍薬と類似していて、根の皮の部分を頭痛や腰痛、婦人病の薬として使用するため、これも女性の味方となる薬草です。
6月から7月百合の花は、しなやかな茎の先に咲き、根は食用としても一般的で茶碗蒸しの具材として馴染み深いところです。咳止めの効果があるため、風邪の時に食用するとよいとされています。
漢方の世界では、『立てば芍薬、座れば牡丹』という表現を、効能がよく似ている芍薬と牡丹のどちらを処方するかの目安として用いることもできるそうです。「立った状態で何時間でも井戸端会議ができる女性は芍薬を、すぐに座りたがる女性には牡丹皮配合の処方を考えなさい」と言うことだそうです。
我が主治医はすぐ漢方薬を出します。漢方薬には番号が付いていて、その番号をネットで調べるとどんな薬草からできているかうなずけます。