rock_et_nothing

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ショパン

2010-11-07 15:25:09 | 音楽たちークラシック
この部屋に、小さい人がいるときは、ここしばらく嵌っているらしい“ジブリ名曲撰”をエンドレスでスピーカーから流している。
このまえまでは、ビートルズがこの空間を支配していた。
よくできている曲たちだから、静かに音が奏でられていて悪い気はしない。
たしかに、小さい人が好むのに異論を挟む余地は、見出しようもない。

今年は、ショパン生誕200年にあたる。
この3月に、クールシュヴェール講師コンサートで、ドン・スーク・カンとパスカル・ドゥヴァイヨンによってショパンの曲が2つ演奏された。
演目は、ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 作品35「葬送」と、アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22。
久々のコンサートで、迫力のある演奏が堪能できた。

その後、ショパンのコンサートがないものか調べまくったが、近いところで安くてと身勝手な注文を満たしてくれるものは、クールシュヴェール以外は見つからなかった。

自分の置かれている状況で可能なのは、手持ちのCDを静聴するだけ。
初めて買ったショパンCDは、グラムフォン製「ノクターン全曲集」ピアノーダニエル・バレンボイム。
ほかの演奏者のも聞き比べたが、自分的にこれが一番好きだ。
ホロビッツ、ツィマーマン、ポリーニ、ユンディ・リーなど、おのおの魅力的な演奏家が、自分にショパンの世界を堪能させてくれる。

クラシックの魅力のひとつに、演奏家や指揮者によって同じテキストが色とりどりの個性を示してくれることがある。
そうすると、例えば「ノクターン」で、月から降り注ぐ光の色や強さ、空気の温度が、演奏家によって微妙に描かれ方が違ったりする。
バレンボイムでいうなら、青白く細い光が、ひんやりとした空気の間をすり抜けてくるように。

そうだ、家人は以前あまりクラシックに馴染みがなかったが、ショパンのエチュ-ドのカセットテープだけを持っていた。
メロディアスで重くないところが、気に入ったらしい。

小さい人も、エチュード集を聞いていい曲だといっていたっけ。