rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

リストのラ・カンパネラ

2013-02-18 22:29:57 | 音楽たちークラシック
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La Campanella by Yundi Li

時々、無性に聴きたくなる”ラ・カンパネラ”。
キーンと澄んで硬質な音の密な連打が創り出す、ダイヤモンドのような結晶の世界に入り込んでみたくなるのだろう。
”カンパネラ”は、イタリア語で”鐘”のことを意味し、NHKの名曲アルバムによると、リストが滞在したあるイタリアの村の境界の鐘の音の美しさに触発されて、この曲が作られたとあった覚えがある。
たしかに、教会の鐘の音や、カリヨンの連なる響きを模したと思えなくもない。
僧籍に身を置くくらい信仰に篤かったといわれるリストならば、自ら創り演奏するその音色を鐘に譬えて、神に捧げたとしてもなんら不思議ではないだろう。
ヨーロッパの、小さな町に響く鐘の音は、慎ましやかな人の祈りが唱和しているようで、聞いているこちらも厳かな気持ちになる。
ああ、また、この耳で聞いてみたいものだな。

光るツブツブ、アイスプラント

2013-02-17 21:39:24 | 食べ物たち

アイスプラントとミニトマト 17/2/2013

珍しい野菜をもらった。
アイスプラント、多肉植物を思わせる肉厚の葉とぽってりとした茎を無色透明な光る小さな粒がびっしりと覆っている。
ほのかに塩味がすると、品名のシールに併記してあった。
しかし、異形ともいえるその姿に、食べるのをためらわれる。
かつて、そう1年位前だったか、このアイスプラントをもらったことがあった。
家族みんなで驚きながら眺めて、誰も食べてみる勇気が出ずそのまま終わってしまったのだ。
今回は、物は試しと食べてみた。
シャキシャキと瑞々しい食感、ほのかな塩味、特にクセがあるわけでもなく、食べた後味に薄く枝豆のような香りが口の中に残るといった具合。
野菜の苦味や青臭さが苦手な人には、見た目を除けばハードルは低そうだ。
生食のほかに、どのような食べ方があるのかネットで調べたら、基本食感を大切にするために加熱はしないらしく、せいぜいしゃぶしゃぶのようにさっと湯にくぐらす程度らしい。
塩気を感じるので、ドレッシングなどで味をつけなくてもそのまま十分いけるから、減塩減オイルで健康的だ。
効能として、血糖値や肝機能の改善があるらしく、この点でもメリットがある。
ただし、どこの店でも売っているとは限らず、価格も300グラムで400円くらいと高めなので、庶民的とはいえなさそうだ。
ときどき出会う、新しい野菜たち、初めは戸惑ってしまうことが多いけれども、食べてみるとなかなかに美味しいものもある。
また、このような野菜に出会う機会もあろうかと、ちょっとばかり楽しみにしているのであった。



魅惑の街、南米のパリ、アルゼンチンのブエノスアイレス

2013-02-16 15:59:10 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」アルゼンチンの首都ブエノスアイレス。
幅140メートルの7月9日通りには、オベリスクが聳え立ち、重々しいヨーロッパ風の建物が整然と立ち並び、南米のパリとも称される。
港に面した場所にあるラ・ボカ地区のカミニートは、赤や黄色に緑に青などのカラフルな色にペイントされた建物が特徴的。
また、情熱的で哀愁を帯びたアルゼンチン・タンゴの発祥の地としても有名。
最近のブエノスアイレスの通りを彩り、日増しに拡大しているストリートアートは、もはや観光の目玉までになっている。
市の条例がストリートアートに寛容なことの加え、アーティストたちが正式な許可を得て制作に打ち込めるとあって、世界各国からストリートアーティストたちが集まり、クオリティーの高い作品を展開する。
今では、その数は千を越え、レベルの低い落書き程度は及びでない環境になっている。

アルゼンチンは、牧畜が盛んなことから、肉が主食にまでなっている。
牛肉の消費量は世界一、年間一人当たり70キログラム、日本人のおよそ7倍もの肉をガッツりと食べる。
もはや国民食といわれる”アサード”は、牛肉を炭火で焼いて塩のみで調味したもの。
骨付きあばら肉は、みんなの大好物、”ブロヴォレタ・チーズ”という焼きチーズと一緒に食べる。
”ミラネッサ”という、牛肉のカツレツは、肉の塊をたたいて薄くし、かりっとしたフライにしたもの。
イタリア系移民が持ち込んだ、ミラノ風カツレツがもとになっているけれど、その大きさは特大で、肉食民アルゼンチーノならではのものに進化している。
野菜類はあまり食べないので、それを補う強力な助っ人の”マテ茶”がある。
飲むサラダといわれる、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んだマテ茶を飲むことで、健康上問題がないらしい。


ブエノスアイレスからバスで3時間半の、ウルグアイとの国境近くにあるグアレグアイチューでは、ウルグアイ川のビーチが楽しめる。
ここでは、「グアレグアイチュー・カーニバル」が、1月から4月までの毎週土曜日、夜10時から開催され、カーニバルのチームがその技や美しさを競う。
コンテスト形式なので、きちんとした会場が設けられ、心行くまで鑑賞できるようだ。
ウルグアイに程近いこともあって、グアレグアイチューならではのマテ茶の飲み方がある。
マテ茶を飲みやすくした”テレレー”は、もともとウルグアイのマテ茶の飲み方で、グレープフルーツジュースにマテ茶を入れて作る。

ブエノスアイレスは、ファッションもなかなか素敵なものがある。
このあたりも、南米のパリといわれるのに一役買っていそうだ。
「フリエタ・セドレル」は、バッグの専門店。
バッグに親近感を持たせたくてつけた名前は、アルゼンチンでよく耳にする女の子の名前。
イメージに合った名前をつけたバッグは、どれもカラフルで、内側に凝った布が張ってあり、よく作りこまれている。
「チコルイス」は、靴の専門店。
異素材を組み合わせたユニークな靴を、この店で一点一点手作りしているため、6サイズ分各一足しか置いていない。
ブエノスアイレスを闊歩する女性たちは、胸を張って自信に満ち、そのファッションもはつらつとして健康的でしかもセクシーさも併せ持っている。
ファッション的にもかなり気になるものが、たくさんありそうだ。

19世紀から積極的に移民を受け入れてきたアルゼンチンの中にあって、ブエノスアイレスはことさら他民族がひしめいている。
また、国内において街としても特出しているらしく、地球の中でも有数のメトロポリタンだ。
多民族多宗教ともなれば、それなりの軋轢はあるだろうが、こうして画面を見る限りではましなように思える。
古いヨーロッパの面影と、南米独特の原色に彩られた街並みが共存するこの街を、訪れてみたいと強く思いながら、今回のジーンちゃんの紀行を見ていたのであった。





隕石、ロシアの地に落つ

2013-02-15 22:38:58 | 空・雲・星・太陽たち
今日は、昼から雨のそぼ降る凍えた日だ。
小さい人を迎えに、4時ごろ車を走らせていた。
ラジオには、NACK5がかかっている。
金曜日は小林克也がDJ担当、軽妙なおしゃべりと音楽が交互になる。
4時に変わったころ、女性の声が何かを告げている。
「ロシア中央部で、隕石落下により数百人の怪我人が出たもよう・・・」
なんだって!隕石が落下して、しかも被害が出るほどのものだとは、どんなに凄い隕石だというのか?
しかも、広大な国土のロシアにおいて人的被害が出るならば、町に落下したのだろう、大変なことになった・・・と思う反面、きっとその様子を映像に撮っている人がいるはずで、動画投稿サイトにアップするだろうから、是非とも見たいと強く願った。
5時になって、テレビをつけてみるともう、隕石落下の様子を写した映像が流されている。
その迫力ある映像に目は釘付け。
激しい光を放ちながら、白煙をたなびかせて爆走する隕石。
恐ろしくも凄まじいその様子に、人々の恐れおののく声があがっている。
映像の中には、強烈な光に照らされる市街地の光景や、隕石が落下したと思しきレンガ造りの破壊された建物、アパートなどの衝撃波で壊れたガラスが映し出されていた。
被害の凄まじさが伝わってくる。
時間を追うごとに、被害の大きさが伝えられ、五百人を越える負傷者、隕石の一つが落下して池にできたクレーターのことが上がっている。
今のところ、落下した隕石の大きさは直径数メートルで、重さ10トンの鉄隕石ではとの見方が有力らしい。
とても大変なことなのだが、単純無邪気な好奇心が、この隕石落下の映像を見て喜び興奮するのだ。
そして、映画の「ダイナソー」のサルの気持ちに自分を重ねてみたりもする。
明日の未明、直径45メートル、重さ13トンの小惑星が、上空2万7千キロを通過する予定となっている。
7等級の暗い星なので、肉眼では見えずらいらしいが、人工衛星よりも内側を通る小惑星に胸がどきどきしてしまうのだ。
それはさておき、隕石落下で被害に遭われた方々の、一日も早くその傷が癒えることを祈ろう。


追記  隕石の直径15m、重さ10000t、被害は半径100kmとのこと。2月16日のNASAの発表による。
     また後日、変更があるかもしれないとのこと。





物憂げな女達、モディリアーニ

2013-02-14 22:46:38 | アート

Marie fille du peuple

20世紀初頭の新しい芸術が花開いた時代、モディリアーニは薫陶を受け絵に命をつぎ込んだ。

彼の描く女達は、どこか儚く物憂げで、男達の理想とするエロスの化身のようだ。
それは、ヨーロッパが世界第一次大戦に突入するきな臭い時代、刹那的な生への衝動がそうさせたのか。

モディリアーニは、形の余分な線を排除して単純化し、流れるようなフォルムを作り出す。
それで、儚く脆い命と、人の情念の移ろいを画面に添えることができた。

日本にも、モディリアーニと時を同じくして生を受けた画家、竹久夢二がいる。
彼の描く女達も、細い姿態をくねらせて物憂げな表情をし、モディリアーニと実に似通った雰囲気だ。
時代の大きな流れが、彼らの感性を刺激し、同じような波長を受信してそうさせたのだろうか。

モディリアーニの女達の視線の先になにがあるのか。
希望とか絶望でもない、淡々とした生の営みが映し出されて、流れているような気がするのだ。




Portrait of Jeanne Hebuterne


Reclining Nude with Loose Hair


竹久夢二 黒船屋