アマゾン・ピッキング・チャレンジという大学・企業が挑むロボットの競技会があったそうです。
オランダのデルフト工科大学と企業の合同チーム「チーム・デルフト」が日本の三菱電機・中京大チームなどを下して勝利したそうです。
Amazonが自社配送の効率化を目指した技術開発のため、ロボットが商品を倉庫の決められた場所に収める「収納」と必要な商品を取り出す「ピッキング」の2部門で争われ、
両部門で優勝したそうです。
日本チームと勝敗を分けたのは、要求されたことに忠実だったことだそうです。
柔らかい封筒などを一本のアームでつかみ、棚に当たったりはしたものの素早く収納できたそうです。
対する日本チームは、柔らかい素材に対応するため2本のアームでつかみ直し、壁に当たったりしないように慎重に運んだことで破れたようです。
日本的な考え方では、柔らかいとはいえ商品が棚に接触したりする運び方はNGなのでしょうが、要求仕様では問題がなく、わざわざ持ち直すという動作がなく、素早く運ぶことができた点が差になったのだそうです。
このような技術開発上の目指すところの国による差異はいろんなところであると思います。
私の経験では、最近何かと話題の高速鉄道でも感じます。
英仏海峡を渡る高速鉄道は速度こそ日本の新幹線には大きく劣りますが、乗り心地は最高に快適でした。
東海道新幹線の「のぞみ」で感じる長周期上下振動(ピッチング)は速度とトレードオフとはいえ、不快に感じましたから、技術開発の目指すところのポイントが異なるお国柄では無視できないと感じます。
家電製品でも中東などへ輸出する際に、韓国メーカーは使用人が勝手に開けて中身を持ち出せないように冷蔵庫に鍵を掛けられる仕様にして日本メーカーを追い落としたそうです。
些細な差ですが、日本の常識が他国では通用しないこともあることを忘れないようにしなければいけないのですね。