大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・小説大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・11『たこ焼き値上げ』

2018-10-22 17:32:00 | 小説・2

大阪府立真田山学院高校演劇部
 公式ブログ・Vol・11

『たこ焼き値上げ』 


☆由香役決定!

『すみれの花さくころ』は女子三人の芝居ですが、部員は、わたくし三好清海と九鬼あやめのデコボココンビだけです。
 淀貴美先生が大野はるなをスカウトしてきはって、なんとか三人でやれることになりました。メデタシメデタシ!(^0^)!です。
 以前のブログに書いた通り、専業部員です。で、もちろん一年生です。

 ここだけの話ですけど、あたしやあやめよりもベッピン! このニュアンス分かります?

 可愛いのではなく綺麗(漢字で書いたほうの綺麗)です。制服着て、じっと立ってたら、男子の99%が注目するような子です。いわばモデルさんタイプで、どないしたら『すみれの花さくころ』のコメディーな色に染まるか。楽しみっちゃ楽しみ。心配っちゃ心配です。
 本人は、この時期の入部やいうのにやる気は十分です。今日なんか千田是也の『近代俳優術』なんか持ってきてました(汗)

 うっとこのクラブは、一見オチャラケたクラブですけど、やってることはストイックです。演技の基礎システムは、リー・ストラスバーグの『メソード演技』を、あたしらなりにアレンジしてやってます。ちなみに『メソード演技』いうのはアメリカの俳優さんにはバイブルみたいなもんで、マリリンモンローやジェームスディーン。今の人やったらメリル・ストリープさんなんかが、ここの出身です。

 むつかしいことは置いといて、ま、とにかく役者三人揃たんで一安心です。

☆写真は載せません

 よその学校で写真いっぱいのブログ書いてはるとこがけっこうありますけど、うちは二つの理由で写真は載せません。
 一つは、写真載せてきれいなブログにするだけの技術も知識もないから。また必要やとも思てません。
キレイなブログでも、中身が無かったり、美辞麗句や門切り型の言葉だけやったら意味ありません。
 うっとこは、文章で勝負です~なんちゃって。とにかく、普段しゃべってるような調子で書いていきます。え、ふだんおまえら、なんぼほど喋ってるかて? そら息吸うたら、なんか言葉喋らならもったいないいうのが、あたしらのコンセプトですW
 また、写真なんか載せたら、どこかのプロダクションからお誘いなんか来たら困りますでございましょう? オ~ホホホ。

 九鬼あやめとあたし三好清海のイラスト載せときます。左が九鬼あやめ、右のしっかりしてそうなんが、あたしです。

 

 ヘアースタイルはセミロングとフェミニンボブの中間。そういうとかっこええんですけど、先輩の女優坂東はるかさんのマネです。ってか、ほったらかしにして、時々カットだけしたら、こないなります(はるかさんの説明)。大野はるなは別嬪過ぎて絵にもなりません。くそ!

☆本線審査員の顔ぶれが見直されそうです

 念のため、こっちの世界の話です。そっちの世界ではT高さんが本選に出はって、まるっきり、こっちと同じ審査講評で落とされました。そっちでも少し動きがあるように伺いました。
 こっちの世界では、わが真田山学院高校が本選に出て落ちました。こっちの審査員は完全にどないかしてました。主演の坂東はるかさんは、その時のDVDを観たNOZOMIプロのプロディユーサーさんに認められて、一躍プロの女優さんにならはりましたから、やっぱり芝居観る目が違ぅたんでしょうね。
 しかし、こっちの世界で、一番問題になってるのは、その審査員の人が、合同合評会のレジメで、真田山の審査内容を放棄して「この学校にも何らかの賞をあげるべきだった」と書いてはることです。事実上の審査放棄やいうて問題になってます。また、なんか動きがあったら書きます。

☆スタッフをどうするか

 基本、顧問と出番のない役者でやります。そやけど、今度はミュージカルなんで、音響のオペやる人がどうしても必要です。まだ、これからの課題です。

☆たこ焼きの値上げ!😠!

 あたしらの、ささやかな楽しみは、学校帰りのたこ焼きです。6個250円がいきなり300円! どない思います?
 オッチャン曰く、今までギリギリでやってきた。今度消費税が10%になっても値上げせえへん……らしいですけど。あたしは卒業していてません。大阪の子は、たこ焼きだけはこだわります!

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)

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高校ライトノベル・妹が憎たらしいのには訳がある・57『でんでらりゅうば』

2018-10-22 06:44:16 | ボクの妹

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妹が憎たらしいのには訳がある・57
『でんでらりゅうば』
    

 

――しばらく様子を見る――

 二日後にユースケに宛ててメールを打った。当然、となりの木下クンのPCを中継しているのでメールの出所は分からない。

――さすが甲殻機動隊。発信源も分からないし、着信履歴も残らないな――

 折り返し、ユースケからメールが来た。ユースケも、なかなかやるもんで、発信はペンタゴンになっていた。もっとも原文は――バグダッドは快晴、雲一つ無し――で、世界中に駐留するアメリカ軍、関係施設に一斉送信され、そのどこかのCPをハッキングしているCPをいくつも経由して、木下クンのCPに入ってきたものだ。通信コードからペンタゴンと知れただけである。木下クンのハッキングは秒単位で移動して、しかも痕跡を残さない。ペンタゴンも、軍の情報局も、甲殻機動隊でも見抜くことはできないだろう。

 どうせ、腰を落ち着けるなら、適度なPCマニアの側がいいだろうぐらいのネライだったが、大ヒットだった。

 その週のうちに国防省で佐官級の人事異動が小さなニュースになった。表向きは、極東アジアの警備の都合ということであったが、裏にグノーシスの権力闘争があることは、わたし(真由=ねねちゃんと俺の融合)も優子(幸子と優奈の融合)も分かっていた。対馬に移動した佐官二名がウミドリ(オスプレイの発展系)の不時着事故で死亡している。
 ユースケからの連絡も――連絡あるまで待機――のメールを最後に途絶えた。ちなみに、このメールはあるタレント政治家が、愛人に宛てた――しばらくいけない。愛してるよ――に偽装されていた。このメールは週刊BSにも流れ、その週の最大のスキャンダルになった。これはユースケのちょっとしたウサバラシだろう。

 わたしたちは、思いがけず、平穏な女子大生生活を送ることになった。わたしは国文、優子は史学科だった。こないだまで女子高生だったけど、義体なもので、N女子大の学生としては、中の上ぐらいの能力設定にしてある。また、それに合わせて生体組織も変態させ、プラス四歳。胸も念願のCカップにした。

 国文の講義で、こんなことがあった。

 講義中に、わたしの足もとに消しゴムが転がってきた。斜め後ろの席で小柄なショートヘアがキョロキョロしている。
「これ、あなたのでしょ?」
「あ、どうも」
 これだけの会話だったけど、なんだか友だちになれそうな気がした。

「さっきはどうも」

 講義がが終わると、その子はちょこんとお辞儀をした。
「あなた、長崎の人でしょ?」
「え、分かります!?」
「なんとなく。よかったら学食でお昼でもどう?」
「は、はい」 
 その子は、弾けたような笑顔になった。

「真由さん、こっちこっち!」

 手際よく、その子は学食の席を二つ確保した。わたしは、まだこの子の名前を知らない。「わたし、渡辺真由。名古屋から……」
 そこまで言うと。
「取りあえず、席キープしてきます!」
 そう言って、ショートヘアをフワフワさせて学食へまっしぐらに駆けていった。

「あ、まだ自己紹介もしてませんね!?」

 それまで、東京に越してきたカルチャーショックについて、ほとんど一人で喋っていた、その子のスイッチが切り替わった。
「わたし、川口春奈っていいます。真由さんがN女にきて最初の友だちです」
 そう言って、特盛りのエビカツカレーの、最後のお楽しみに取っておいたのだろうエビカツの尻尾を美味しそうにかみ砕いた。
「友だちだったら、さん付けはよそうよ真由・春奈でいこうよ」
「え、いいんですか?」
「ってか、友だちなら、それが自然じゃない?」
「じゃ、真由……さん(n*´ω`*n)」
「ハハ、ボチボチいこうよ」
「デザート、なにか食べます?」
「じゃ、イチゴのショ-トにコーヒー」
「承知!」
 春奈はすっとんで、デザートをあっと言う間に確保してきた。わたしは、お金を渡しながらタマゲタ。春奈のデザートは、大盛りのかけそばだった。
「春奈、よく食べるわね!」
「エネルギー効率が悪いの」
 そう言うとサロペットのボタンを外すと、七部袖のTシャツを脱いで、勢いよくキャミ一枚になった。小柄だけど均整のとれた体だと思った。
「もう一杯、なんか飲もうか。わたしおごるから」
「嬉しい、じゃ、ジンジャエール。大……ごめんなさい」
「いいわよ、わたしも、それにしようと思っていたから」
 わたしは、義体のわりには要領が悪く。直前に三人組に入り込まれ少し遅れた。席に戻ると春奈が、何やら手で遊んでいた。
「なにやってるの?」
「あ、えへへ(〃´∪`〃)ゞ長崎の手遊び」
「それ、大昔、テレビで見たことある」
「ほんと!?『でんでれりゅば』っていうのよ」
「わたしにも教えて!」
「簡単よ、こんなふう『でんでれりゅうば、でてくるばってん、でんでられんけん、でてこんけん、こんこられんけん、こられられんけん、こ~ん、こ~ん』やってみて!」
 歌に合わせて、右手のグーと親指、人差し指と小指を交互に拍子を取るように左の手のひらに打ちつける……案外むずかしい。
 わたしは、あえて義体の能力を閉じて、人間の能力でやってみた。
「だめだね、こうだってば……」

 この人間らしいもどかしさが、とても愛おしく思えた……。
 

 

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高校ライトノベル・トモコパラドクス・34『樹海戦争・1』

2018-10-22 06:33:51 | トモコパラドクス

 

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トモコパラドクス・34  
『樹海戦争・1』
 
      

 三十年前、友子が生む娘が極東戦争を起こすという説が有力になった未来。そこから来た特殊部隊によって、女子高生の友子は一度殺された。しかしこれに反対する勢力により義体として一命を取り留める。しかし、未来世界の内紛や、資材不足により、義体化できたのは三十年先の現代。やむなく友子は弟一郎の娘として社会に適応する「え、お姉ちゃんが、オレの娘!?」そう、友子は十六歳。女子高生としてのパラドクスに満ちた生活が再開された!



 友子は、クレーターの真ん中に花束を置いた。義体のまま自爆した栞(しおり)のために……。

 未来政府は、友子が反政府勢力ミームの手によって義体化されたことを知り、それに対抗するために、なんと、友子の娘である栞を義体化した。友子を倒すことができるのは、友子のDNAを引き継いだ栞が、一番適任であろうと判断したのだ。

――世界を救うためには、おまえの母である友子を抹殺しなければならない――
――なぜ?――
――友子の娘は、必ず極東戦争を起こすからだ。世界中のスーパーコンピューターが、そう結論づけている――
――わたし、そんなことしないわ――
――おまえでなくとも、友子の娘の誰かが、必ず戦争を起こす――
――そんな……――
――だから、戦争を起こさないためには、おまえの母、友子を抹殺するしかない――
――わたしは……どうなるの?――
――世界の平和をまもるため……人類の救世主になってくれたまえ。人類の愛と未来のために――
――愛と未来のために……――

 あれから、紀香と二人で、いっそうの解析を進めた。栞の苦悩と、痛ましいマインドコントロールが読み取れた。
 友子脅威論が、どうやら地球温暖化並のコンピューターや学者が出したミスと分かってからは、そのまま三十年モスボール保存され、友子と同じ運命をたどった。
 しかし、友子脅威論は利権化し、義体や、各種の兵器産業などは、それなしでは成り立たなくなってきた。つまり、友子を脅威とすることで食っている組織や人間が増えてきたのだ。
 そして、C国が、自国の内政安定化のために、友子脅威論を声高に叫び、未来の日本政府は抗しきれず、栞のモスボールを解除し、先日の戦闘に至ったのである。
 栞は、最後に友子を道連れにするとき、やっと安堵感と母としての友子への愛情に満ちあふれた。その友子が義体であることも知らずに……。
 今日の友子は、オリジナルである。せめてオリジナルで、娘の栞を弔ってやりたかった。

「栞……」

 そう口にして、手を合わせたとき、前方から急速で鋭い空気の圧縮を感じ、前方三百メートルの樹海にテレポート、同時に義体を三体合成し、クレーターの周囲に立たせた。
 空気の圧縮は、破動砲であったが、目標物が喪失したので、拡散し消滅した。
 そして、クレーターの上空五十メートルで静止していたのは、栞だった。
 
 カラーン……。

 使い捨ての携帯破動砲が、栞の手を離れ、クレーターの底で撥ねた。

「栞、あなたの義体、分身ができたのね……」
 千分の一秒のタイムラグで、四人の友子が呟いた。
「そう、お母さん以上にね」
 そういうと、栞は百の義体を合成し、四人の母を取り巻いた。

 けして、歴史には残らない樹海戦争が始まった……。

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