小説・大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・7
☆部内で意見が対立!
たった二人の演劇部で、どないしたら対立すんねん!?
そういう声が聞こえてきそうです。実際は見解の相異という程度のことなんですけど、キャプションはショッキングな方が面白いのです。
何を対立しているかというと、演目です。
わたしは、個人的にも真田山の部長としても『にんじん』を絶対やりたいんですが、一年の部員の九鬼あやめが、ちゃうことを言い出しました。
前も書きましたが、『にんじん』の最大のネックは、ルピック氏役の男子がおらんことです。あの役は寡黙な中年のオッサンの役で、寡黙であるだけやのうて、時には厳しさと、ルピック氏自身が持て余すような愛情が表現できんとあきません。並の高校生がほんの一カ月ほどやってできるシロモンとちがいます。
じつは、あたしにはアテがありました。軽音の幽霊部員で、シブイ男子がおったんです。エグザイルの曲なんか歌わしたら、ちょっと高校生離れした表現ができる子です。
この子が、幽霊辞めて生き返ったのが誤算。ことしのスニーカーエイジの隠し球やったみたいです。
九鬼あやめが『すみれの花さくころ』がやりたいと言うてきました。単に思いつきではなくて、あやめなりに、青雲書房の原作と、ネットに出てる改訂版も読んで、You tubeで上演作品も観ての意見です。
憎たらしいのは、名古屋音大さんがやらはった曲を、もうマスターしてることと、ちょい役で出てくる由香いう役を演れる子まで見つけてるいうことです。
発言や提案には、具体的な裏付けがないとアカンいうのを見事にクリアーしとります。
ただ、問題点があります。本選の審査員がX氏やいうことです。三年前の本選で、この作品をやった学校を、以下のような理由で落とした人です。
「作品に血が通っていない。行動原理、思考回路が高校生ではない」
上演作品を超えて、戯曲そのものを否定してかかった人です。どんなにうまいことやっても、大阪は既成作品いうだけでハードルが高い。そこへもってきて、X氏がボロボロに言うた本やって、どないすんねん!?
最初のブログで「予選落ちの真田山」て書きましたけど、そこに山があるから登るごとく、そこに本選があるんやから目指したくなるのは演劇部員、それも部長とあればアッタリマエです。
はなから落とされると分かってる本はなあ……。
☆今、こんな歌やってます
ディズニーの『アナと雪の女王』の『Let it go!』 松たか子さんが日本語でやってますけど、うちらは英語でやってます。役になりきって、アクション交えて。
これを臆面もなく、グラウンドでやります。いっぱい運動部が練習してる中、雰囲気はアウェーですけど、これも練習。裏話ですけど、あやめが入部をそそのかしたんは、この『Let it go!』を横で聞いてた子で、このディズニーアニメが大好きな子です。一年ながら九鬼あやめは、なかなかしたたたかな子です。
☆九鬼あやめの苦手
癪なんで、九鬼あやめの苦手をバラします!
滑舌が苦手な子ぉで、滑舌があきません。
どろだらけ⇒どよだやけ
ぱぴぷぺぽ⇒ぱっぺっぽ
というぐあいになります。真面目に発声練習とかやってるんですけど治りません。
一週間ほったらかしにしといたんですけど、二週目に入って落ち込んできよったんで、指導しました。
最初から言うったったらええのに! そう思てる人も多いと思いますが、やっぱり自分で苦悩する時間も大事やと思って、親心で一週間待ってみました。
こういう滑舌の問題抱えてる人、けっこう居てるんとちゃいます?
正解の指導方法……残念、字数が一杯なんで、次回に回します(^▽^)/
文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)