この鉋刃も工房の引き出しに有った。 見ると使い切った物の様だ。 昔の鉋刃なのか鋼がかなり長く入っていたらしく 幅65ミリに対して 全長55ミリと短くなるまで使ってある。 表馴染みには 東郷鋼と刻印が有った。 矢張り台は無かったが 良く此処まで使ったと感心した。 道具としては役に立たないので 捨てられる所だが 運良く捨てられず残った物だろう。 昔の家具製作では 鉋は消耗品として酷使されたらしいいから、この鉋刃も その一部と思う。 折角引出しの隅から出て来たので 捨てずに 保管して置こうと思う。
この鉋刃は某家具メーカーの工場の引き出しに有った。 台は無く 刃単品で転がっていた。 刃全体が赤錆に覆われてどうし様も無い状態だった。 刃先もボロボロだったので、 グラインダーにかけては先を整えて、錆を落とした。 しかし見ると刃を押える溝に入る部分が 錆に食われて深く錆が入っている。 特には先の両端部分の錆は酷い状態だ。 これでは研いでも 真中の状態の良い部分だけが使える程度だ。 銘は丸の中に 助成と無理して呼んで見たが、非常に読み難く 誤読の可能性もある。 刃幅53ミリ 全長100ミリ有り それ程使われた物では無いらしい。 出来れば台を打って、少し使って切味を確認したいが、錆の影響で上手く研ぎ上がらないので、使うのは難しいかも知れない。