『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 今日は寒々とした寂寞感に心浸される淋しい日です。

2014-11-24 14:57:07 | Weblog

       

  あなた

 昨日はとっても良い天気でしたが、

 今日は寒々とした寂寞感に心浸される淋しい日です。

 空は今にも泣き出しそうな黒い雲に覆われ…昏い…

 だから、わたしは炬燵に潜り込む…

 
 炬燵に潜り込んだら古典を繙くのが、一番良いみたい…

 誰にも迷惑かけず、ひっそり楽しむことができます。

 《龍田川もみじば流る神なびのみむろの山に時雨ふるらし》 ”よみびと知らず”

 「竜田川は様々な色の紅葉が入り乱れて流れているように見える。

 もし渡れば、その錦は途中で断ち切れてしまうだろう。」

 《今よりはつぎて降らなむ我が宿のすすきおしなみ降れる白雪》  ”よみびと知らず”

 「薄の繁みが雪に靡き臥している庭のありさまを趣あるものと眺め、

 その状態が続くことを望んでいる。冬の侘しげな美が既に見い出されている。」

 語釈、補記があります。

 その為、思いの外読み進む事ができます。

 あなた

 日中の、昏さが侘びしく虚ろな気持ちになって、ただボンヤリと庭を眺めて…

 遣り切れなく…

 深~い溜め息…

 答えは出ない…

 そして日暮れです。

 ”明日は、よい日でありますよう…”