あなた
昨日はとっても良い天気でしたが、
今日は寒々とした寂寞感に心浸される淋しい日です。
空は今にも泣き出しそうな黒い雲に覆われ…昏い…
だから、わたしは炬燵に潜り込む…
炬燵に潜り込んだら古典を繙くのが、一番良いみたい…
誰にも迷惑かけず、ひっそり楽しむことができます。
《龍田川もみじば流る神なびのみむろの山に時雨ふるらし》 ”よみびと知らず”
「竜田川は様々な色の紅葉が入り乱れて流れているように見える。
もし渡れば、その錦は途中で断ち切れてしまうだろう。」
《今よりはつぎて降らなむ我が宿のすすきおしなみ降れる白雪》 ”よみびと知らず”
「薄の繁みが雪に靡き臥している庭のありさまを趣あるものと眺め、
その状態が続くことを望んでいる。冬の侘しげな美が既に見い出されている。」
語釈、補記があります。
その為、思いの外読み進む事ができます。
あなた
日中の、昏さが侘びしく虚ろな気持ちになって、ただボンヤリと庭を眺めて…
遣り切れなく…
深~い溜め息…
答えは出ない…
そして日暮れです。
”明日は、よい日でありますよう…”