『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

柔らかな冬の陽ざし…あなたとのお喋り…

2014-01-19 14:33:32 | Weblog

 

          

    あなた

 眩しいくらいピカピカのお陽さんが庭の雪山を照らしている。優しくやさしく…

 

 今日久しぶりにS市の彼女からの電話、さんざん話した挙句(彼女が一方に話)どうも少々変だと思い

 「どうしたの?元気?」って問いかけてら「今入院中なの」ですって。

 それで詳しく聞くと、転んで大腿部骨折…ああぁ…やるんだよね~~

 どんなに気をつけていても、不可抗力ってこともあるから…

 

 毎度逢っているわけではないけど、30年以上の長い付き合い…

 彼女も去年ご主人亡くし、その、前お子さんを亡くし(25年になるんですって)…

 そんな、アレコレを思うと、気丈な彼女が痛々しい…

 がんばって、いるんです。

 わたしも今逢いにはいけないけど…ガンバレ…

 

 比較する訳ではないが…わたしは色んな意味で倖せ…

 

 あなたも其方で男同士!一献傾けているのかな?

 

 お陽さんが眩しい…

 こんな日の昼下がり、あなたとお喋りするのも悪くないね…

 

 あなたとは、いっぱい、いっぱい約束したけど~

 果たせない事の方が多かった…でも責めはしないよ。

 

 きっときっと、逢えるんだもの…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        


平家物語…「祇王」の件り…

2014-01-18 15:38:58 | Weblog

 

              

 

    あなた

 石楠花の葉っぱが細いまま、そうとう凍れているのですね。

 ピカピカではないけど、雲のきれまから柔らかい陽ざしがときどき顔をだしている。

 随分日が長くなり、耳をすますと微かにかすかに、春の音が聞こえてくるよう…に。

 でも、この雪の量です。まだまだ、「春」は遠いのでしょう…

 

   平家物語    祇王

 白拍子の祇王(妓王)は、時の権力者清盛の寵愛をうけ、時の人でした。

 そこへある時若い白拍子の仏御前が清盛の西八条邸を訪ねてきます。

 清盛は新しくあらわれた仏御前の歌や舞にすっかり魅了され、祇王を追い出し、仏を迎えます。

 祇王は 
萌え出づるも枯るるも同じ野辺の花いずれか秋にあはで果つべき

 (草木が春に萌え出るのも(仏御前)、冬に枯れるのも(祇王)、元は同じ道端の花です。どうして秋(飽き。清盛に飽きられること)

 の凋落を逃れられましょう。)という歌を残し、清盛の西八条邸を去っていきます。

 その後祇王は清盛の館へ呼ばれ、仏のために舞を舞えと言われます。祇王は屈辱に耐えながら、

 仏も昔は凡夫なり 我らも終には仏なりいずれも仏性具せる身を へだつるのみこそ 悲しけれ

 (釈迦も昔は普通の人でした。私たちも終には仏となるのです。 いずれも仏の本性を持つのに、それを隔てるのは悲しいことです)

 といって舞います。

 祇王は自害したいと言い出しますが、母のとぢにいさめられ、出家を決意します。

 祇王と妹の祇女、母とぢの三人は嵐山の奥に庵を結び、念仏三昧の暮らしを送っておりました。

 ある晩、その庵を訪ねてきた者があります。開けてみると頭をまるめた仏御前でした。

 自分を取り立ててくれた祇王を貶めてしまったこと、 自分もいつか同じ道をたどるだろうことを涙ながらに語ります。

 祇王は仏を許し、四人はひたすら念仏をとなえ、極楽往生を願いひっそり暮らすのでした。

 

 平家物語も読む件りは決まってて、なんかいも、何かいも同じ件りを読んでは泪し…そんな自分に呆れています。

 今日の日もそろそろ、夜の帳が降りてきそうです。

 また長い夜とのお付き合いです。

 

 

 

 

 

 

 


倖せの”青い鳥…”

2014-01-17 18:45:57 | Weblog

  

         

 

     あなた

 白山石楠花を見て…寒さのせいで葉っぱが細く細く針のようになってます。

 こうして自分の身を守っているのね…

 車庫の屋根もすごい雪…

 

 「寒い今日も寒いから、炬燵で本を読もう…」

                               

                  

                   青い鳥
                              メーテリンクの童話

   

 むかしむかし、あるところに、まずしい二人の子どもがいました。
 
 お兄さんの名前はチルチル、妹の名前はミチルと言いました。
クリスマスの前の夜のことです。
 
 二人のへやに、魔法使いのおばあさんがやってきて言いました。


 「わたしの孫が、今、病気でな。しあわせの青い鳥を見つければ病気はなおるんじゃ。どうか二人で、青い鳥を見つけてきておくれ」


 「うん、わかった」
チルチルとミチルは鳥カゴを持って、青い鳥を探しに旅に出ました。
 
 チルチルとミチルがはじめに行った国は、『思い出の国』でした。

 
 二人はこの国で、死んだはずのおじいさんとおばあさんに出会いました。


 「人は死んでも、みんなが心の中で思い出してくれたなら、いつでもあうことができるんだよ」
おじいさんは、そう言いました。
 
 そして、チルチルとミチルに、この国に青い鳥がいることを教えてくれました。

 
 ところが、『思い出の国』を出たとたん、青い鳥は黒い鳥に変わってしまいました。


 チルチルとミチルは、つぎに病気や戦争など、いやなものがいっぱいある『夜のごてん』に行きました。
ここにも、青い鳥はいました。
 
 でも、つかまえて『夜のご殿』を出たとたん、青い鳥はみんな死んでしまいました。


 それから二人は『ぜいたくのごてん』や、これから生まれてくる赤ちゃんがいる『未来の国』に行きました。
 どこにも青い鳥はいました

 が、持ち帰ろうとすると、みんなだめになってしまうのです。


 「さあ、起きなさい。今日はクリスマスですよ」
お母さんのよぶ声が聞こえました。
 
 目を覚ますと、二人は自分たちの部屋のベッドの中にいました。
青い鳥を探す旅は、終わったのです。

 チルチルとミチルは、とうとう青い鳥をつかまえることが出来ませんでした。


 でも、チルチルとミチルが、ふと鳥カゴを見ると、中に青い羽根が入っているではありませんか。


 「そうか、ぼくたちの飼っていたハトが、ほんとうの青い鳥だったんだ。しあわせの青い鳥は、ぼくたちの家にいたんだね」


 二人はお互いに顔を見合わせて、ニッコリしました。

 
 魔法使いのおばあさんは二人に、しあわせはすぐそばにあっても、なかなか気がつかないものだと教えてくれたのです。

                                                       お終い。

 やはり、想い出の国でしか逢えないのですね…

 わたしの青い鳥はあなたの写真の前でブツブツと愚痴っている姿かな?

 

 今夜もまたピリっとした寒さです。

  

                                                   

      

                   

 

 

 

 

        


今年初めての十五夜さん願いを「吠えて」みたら…

2014-01-16 15:12:22 | Weblog

  

             

    あなた

 今年初めての「満月」ってラジオで言っていました。

 初めての満月にむかって、”願いごと”を吠えるんですって…願いごとが叶うそうです。

 フフッフ…わたし言ってみようかしら?

 ゆめがあって楽しいけど、無理なものは無理…よね。

 寒い夜の満月素敵でしょうね。

 だれも寄せ付けない、凛とした冷たさで、輝いている…いいなぁ…

 冬の夜の満月の月…神秘的で、哀しい物語が生まれてきそう…

 

     月に纏わる不思議な話     「神話より…」

 あるところに、心のやさしい3羽のウサギがおりました。

 その評判を聞いた帝釈天さまが、「そのウサギたちに会ってみよう」と

 みすぼらしい老人に化けてウサギたちを訪ねました。

 ウサギたちは、その姿に関係なく老人の訪問を喜び、もてなします。

 1羽は暖を取るために薪ひろいに、もう1羽は自分の毛で服を作り始めました。

 最後の1羽は「ごちそうが無いので、私をどうぞ召し上がりください」

 そう言うと火の中に飛び込みました。

 これを見た老人は帝釈天に姿を戻し、黒く焦げたウサギを抱きその皮をはぎました。

 するとウサギは、白いふさふさの皮に戻り、生き返りました。

 帝釈天は「おまえたちのやさしい気持ちをみなに伝えよう」と言い、

 この焦げたウサギの皮を月に飾ったのでした。

 こうして今でも月には、ウサギの焦げた模様がついているのです。

  お終い。

 あなたも初めての十五夜さんに何かお願いして「吠えて」みたら……

 

 

 

 

 

 

            

 


波風がなく穏やかに暮らせたら……

2014-01-15 15:34:54 | Weblog

 

                  

       あなた

 今日も、柔らかい冬の陽ざしが庭の雪を照らし、反射した光が眩しい。

 僅かにのこった、紅い木の実…この木も今はスッポリ雪に埋まっている。

 

 吹雪は嫌いだけど…今日のように冬の陽ざしがすべて包んでニッコリしている姿、冬だからこそみれるのであって

 そう思うと冬ってやっぱり好き…。

 そして、わたしは何もしないで炬燵にもぐって庭を眺めて居られるのだから…

 

 久しぶりに友達から舞い込んだ手紙…

 生き生きして、わたしまで元気をもらう…一年365日では足りないという…

 素敵な彼女。「からだを愛しんで大事にね… 」

 

        二葉亭四迷   「平凡」のあらすじ    ”青空文庫”より

 

今年39歳になる「私」は下級官吏であるが、かつては文士であった。そんな「私」が過去を思い出しながらまずは幼少期か

ら書き出す。そんな頃に文壇に在籍する旧友が尋ねてきて、下らない話(文学論や文壇のゴシップや執筆を促す忠告など)

をして行く。しかし、「私」はそんな事よりも、親の口から体を大切にしろという言葉の方を聞きたいとバッサリと切り捨

てて、親のことや小学校時代に飼っていた愛犬ポチのことを思い出して書き出す。そしてここから、度々教科書にも引用さ

れたというポチの話がはじまる。ポチが殺される所まで書き終えた後、一見高尚そうな言葉をずらりと並べる。しかしそん

なのは皆嘘で、人間が皆犬殺しに見えたことだけが本当だと切り捨てる。中学を卒業し、法律の勉強のために東京に出てく

ると、文学にかぶれだし、額に汗して働く人々を馬鹿にしだす。ヒット作が一つ生まれて順調になるが女性に夢中になって

いる間に、父が病気になって、急いで帰った時には手遅れになってしまう。父の死という強烈な実感のおかげで目が覚めた

「私」は母を連れて上京し、文壇を去って今の役所に勤めだすのだった。

 

 わたしはこの作家も好き、まだもう少し若い頃苦労して全集を読みました。

 難しい漢字が多く… それでも漢字を覚えました。

 結局は「平凡」に暮らせるのが一番倖せ…

 

 

         


”松の木”が雪に覆われて…

2014-01-14 12:51:04 | Weblog

                    
                       庭の松の木が雪に覆われて…

               

     あなた

 昨日まで大荒れに荒れていた天気ですが、今日は冬の優しい陽ざしが庭の雪山に眩しいくらい。

 天界でも、些か荒れることに疲れたのでしょうか… 

 こんなに穏やかで暖かい日、外に出てみると空気が凛として…鈍った身体がシャキっとし、背筋がのびる。

 

 あなた、一寸遠いけど…跳んできて…庭を見て…

 埒もないこと言ってみては、自分を慰めて、諦めて…

 

 これも、わたしに与えられた運命でしょうけど…淋しいものがあります。     

 こんなに良い天気…あなたがいたら、何をしてたでしょうね…

 

   こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに やくやもしほの みもこがれつつ       権中納言定家

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        


炬燵に入って本を読んでます…

2014-01-13 16:27:43 | Weblog

       

           、
                   あなたが、こよなく愛しんだ”オリズルラン”今はナイ…ゴメンネ…

     あなた

 今日も、外は荒れています。

 窓越しにみる庭が寒そう…

 

 此処ず~っと真冬日…寒いはず。

 

 ストーブを燃やし炬燵にもぐり込んでいても、さむい…

 

   せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ   崇徳院

 
        樋口一葉~十三夜より…

 十三夜の晩、秦任官原田勇の妻お関は、突然実家の斎藤家を訪れる。

 喜んで迎えた両親も、いつまでも帰ろうとしないお関をいぶかしく思う。

 そんな両親に向かってお関は子供が生れてからの夫の精神的虐待ぶりを訴え、

 七年間我慢を重ねたあげくの離婚の決意を涙ながらに語る。

 しかし、父は静かにお関をさとし、同じ泣くのなら原田の妻、太郎の母として泣けと説得する。


 母性という弱点を指摘されたお関は父のことばに従い、死んだ気で生きようと決意する。


 帰り道、乗った車を引いていた男が幼馴染で初恋の人高坂録之助であることに気づいたお関は、

 彼からその転落の軌跡を聞き出す。

 録之助はお関の嫁入り後、放蕩にあけくれ、家財を失い、妻子とも別れ、虚無的な生活を送っているのである。


 お関は人間関係における存在を感じるとともに、原田の妻であり太郎の母である己の生の方向をしっかりと見定める。


 二人は淡々と別れるが、そうした憂き世を十三夜の月が静かに照らし出しているのであった。

 

 明治のころの話。

 

 昔の全集本をひっぱりだして、炬燵に入り何となく読んでいます。

 ただ、読んで感想なし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


吹雪になりました。境い目なしに夜の帳りが降りるのでしょうか…

2014-01-12 14:20:02 | Weblog

 

                         

    あなた

 どんよりとした日、昨日ほどの凍れはないけど、やっぱり寒い。

 心の奥になにか刺さっているような…

 この欠片は何かな? もしかして霙が心に固まってしまったのかな?

 そうして、雪になってしまった?

 

              あるがまま

             散っていく葉は、

          風に恨みごとは言わない。 

           枯れ始めたころから、

         自分の散り落ちる場所を見定めている。     回り道の唄より… 

 

 ついに、吹雪いてきました。

 窓に雪がベッタリ、くっついて…「やだなぁ、もう…」

 除雪してもらったばかりなのに… これは今のわたしの、偽らざる気持ち。

 

 天界ではまた、揉め事でもあったのでしょうか?

 「どうぞ、お鎮まり下さい古代の神様たち……」って祈りたくなります。

 

 このまま、境い目なしに、夜の帳りが降りてくるのでしょうか…

 

 

 

  

          

    

    


吹雪になりました。境い目なしに夜の帳りが降りるのでしょうか…

2014-01-12 14:20:02 | Weblog

 

                         

    あなた

 どんよりとした日、昨日ほどの凍れはないけど、やっぱり寒い。

 心の奥になにか刺さっているような…

 この欠片は何かな? もしかして霙が心に固まってしまったのかな?

 そうして、雪になってしまった?

 

              あるがまま

             散っていく葉は、

          風に恨みごとは言わない。 

           枯れ始めたころから、

         自分の散り落ちる場所を見定めている。     回り道の唄より… 

 

 ついに、吹雪いてきました。

 窓に雪がベッタリ、くっついて…「やだなぁ、もう…」

 除雪してもらったばかりなのに… これは今のわたしの、偽らざる気持ち。

 

 天界ではまた、揉め事でもあったのでしょうか?

 「どうぞ、お鎮まり下さい古代の神様たち……」って祈りたくなります。

 

 このまま、境い目なしに、夜の帳りが降りてくるのでしょうか…

 

 

 

  

          

    

    


”お地蔵さん”の前でブツブツ独り言…

2014-01-11 17:03:25 | Weblog

 

                                 

   

     あなた

 すごい凍れです。

 風もなく陽の光が眩しいくらいなのに、”キュッキュッと足音が悲しげにないて、それが心に滲みるの。

 

 お地蔵さんが穏やかに、ニコヤカに、微笑んでいる。

 

 珍しい友が顔をみせてくれる…わたしってやっぱり倖せ…

 でも帰った後は淋しさが、一入…ちょっぴり贅沢?と言うことなんでしょうね。

 判っていても、ブツブツと独り言。

 

 お地蔵さんの前でお香を利く。

 「あぁそうだった彼女も、お香が好きだったのに…」

 もう遅いね…

 

 何時までもあなたを、思い出しているわけではないのに…

 きっと、一人の時間が長すぎるからと…そう思う。

 他愛ない…愚痴と諦めて…

 

 こんな風にあなたを、責めて気を紛らして…

 

 こんな生き方って虚しいけど…。

 

 急には変われない、わたし…

 

 「明日はきっと前を向いて…歩くね」