『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

冷たい雪の中から残り葉が一枚二枚!枝にしがみついている様。

2014-11-15 14:15:50 | Weblog

                         

    あなた 

 昨日の雪がまだ融けてません。

 これが、根雪になるとは思えませんが、枝の上でま~るくなった雪は

 そのまま…

 弱い陽の光がさしてます。

 早めに冬囲いをしていて良かった… 

 午後眩しいようなお陽さんが、顔をだしました。

 庭に目をやると、冷たい雪の中から残り葉が一枚二枚!枝にしがみついている様。

 《夕暮は雲のはたてに物ぞ思ふあまつ空なる人を恋ふとて》   詠み人知らず

 「夕焼けに照らされた雲の果てをみていると、ふと物思いにふけってしまう。

 あの空の向こうの人を恋しているのだと…。」

 現代語に直すとこの様な詠みのようです。

 炬燵に潜り「よみびと知らず」のうたを、繙いています。

 本にむちゅうになり礑と気が付くと、陽が翳り夕暮れが迫っているって感じ。

 あなた

 とうとう今日は雪が解けずに暮れそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

         


今日の帷は降りてしまいました。

2014-11-14 16:51:57 | Weblog

                          
                                名前忘れました。今は、葉が落ち冬囲いされています。

   あなた

 夜半に音もなく降り積もった雪。

 そして明けた朝の静謐で凛とした光景。

 終日静かに降る雪。

 冬囲いの枝の上にまん丸くつもってます。

 とうとう、堪えきれず、炬燵をだしました。

 炬燵に潜り眠った様です。

 随分探したけれど居ませんでした。

 「さむいな~って…」思いました。

 昏くなってきました。

 探したけれど~~…求めているひとはやっぱりいないのです。

 あなた

 遠いね…

 今日の帷は降りてしまいました。

 綺麗で真っ白な…

 どう足掻いても、もう雪の季節。

 寂しいけれど好き…

 
 やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもへば

                         源 宗千朝臣

 平安のころは、もっともっと寒かったことでしょうね… 

 あなた

 また…                                 
            

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


秋の深まりも頂点を極めようとするこの季節です。

2014-11-13 15:18:01 | Weblog

                             
                                     枝垂れモミジ(今はありません。)

    あなた

 今日は風が強く時どき唸るような音を上げていますが、家の中にいるかぎり

 窓越しの陽射しも強くあたたくかんじます。

 が、一たび、外へ出たらきっと寒いこととおもいますが…。

 秋の深まりも頂点を極めようとするこの季節です。

 なにがあっても、驚くことではないでしょう…

 あなた

 庭の木々たちの、寒々とした姿を見ると可哀想にって、思うよ…

 《ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮ぶうたかたは、

 かつ消え 、かつ結びて、久しくとどまりたる ...》   鴨長明

 「秋の日は釣瓶落とし」と言います。

 (秋の日はすぐに落ちて、暮れるのが早い例えで井戸で水を汲む時、手を放すと釣瓶が

  勢いよく落ちていく様からのようです)

 先ほどまで眩しかったお陽さんがもう高い屋根のかげに入りました。

  昼と夜との交代のようです。

  やがて刷毛で刷いた様な昏さが待ってます。

  じゃ~あなた、またね。

 

 

 

 

   


どんよりと物悲しい初冬の日が身体に堪えます。

2014-11-12 16:57:31 | Weblog

                 
                      大通公園〈先輩から頂きました。) 
    あなた

 綺麗でしょう…先輩が送ってくれました。

 今日は寒い日です、風が冷たく身体の芯まで沁みてきます。

 最も、留守の間に雪が降ったそうですから…なるほどと納得です。

 冬将軍の足音が微かに聞こえています、今時の寒さが一番辛いです…

 昨夜は早くから寝たのでスッキリの筈ですが、身体が重く変にカッタルク

 やはり、寄る年波には勝てずと言うことなのでしょう…情けないけど…

 どんよりと物悲しい初冬の日が身体に堪えます。

 時間的にはまだ早いのに外は真っ暗…

 こんな時間が一番いや!です。

 あなた

 今日も夜の帷が降りてしまい… 

 これからは長~い夜とのお付き合いです。

 「さみしいな~…」

 

 

 

 

 

 

    


年齢(とし)と共に哀しい知らせが多くその寂しさは何に例えようもなくただ無常…

2014-11-11 17:25:04 | Weblog

                                            

   あなた

 帰って来ました。

 ちょっと疲れました。

 でも、楽しかったです。

 あなたが、可愛がっていた「あの娘」すごく綺麗でしたよ。

 カメラが壊れて持っていけなかったけど、写真送ってくれるそうです。

 お祝いごとで出かけていると、どうしてか、不幸の知らせが付いてきます。

 これで、何度目でしょう…それもまた、あなたとも親しい方で、お世話になった方。

 本当に淋しいものです。

 年齢(とし)と共に哀しい知らせが多くその寂しさは何に例えようもなくただ無常…

 家に帰り一人になると言い様のない寒々とした寂寞感に侵され…

 楽しかったことが、霞んで…「やだなぁ」…

 明日になると元気になり、「何時ものわたし」になりますます。

 じゃ~~また。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

     


 元気を装っても…それは上辺だけ…悔しいけどこれが現実です。

2014-11-06 11:40:02 | Weblog

             

     あなた

 もう…やだ…

 今度はカメラが壊れました。

 次々と、壊れるものばかり。

 気を鎮めお茶を点前ました。

 お菓子は駄菓子…でも、おいしゅうございました。

 一服のお茶には、色んな味があり、何だか泪が出てしまいました。

 次々と襲い掛かってくる?わたしには、「難問」。

 到底壊れかかっている頭では、処理出来ず…かと言って、ほっとくわけにもいかず…


 あなた、幾ら生きている証でも疲れました。

 元気を装っても…それは上辺だけ…悔しいけどこれが現実です。 

 

 「あなた、なんで逝ってしまったの…わたしを一人にして…」

 今日はあなたにメールできないと言っていましたけどあまりにも悲しくて…」

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 


 庭の仕事は、あなたの仕事と決め込み、手出しを控えていました。

2014-11-05 13:48:24 | Weblog

       

      あなた

 庭の冬囲いが始まりました。

 今日は天気がよく、よかったな~って…

 大きい木は殆どありませんが、門被りが大変な様です。

 今年もこの時期になったと思い些か淋しさがまします。

 

 庭の仕事は、あなたの仕事と決め込み、手出しを控えていました。

 これが駄目だったと、チョッピリ反省。

 わたしはお願いして、ほんの少々草花の場所をかりていました…ので、

 何もできず…でも、仕方ない…かなって。

 

 季節の移ろいは早く…

 ほんのりと暖かい日、冷たい雨の日、霙、氷雨、など繰り返し本格的な

 冬の雪に変わっていき、只々春を待つ日が続きます。

 

 《ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、  

 かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、

 またかくのごとし。》 鴨長明の「方丈記」の冒頭部分です。

 嘗て、わたしは方丈記が好きで、平家物語と合わせながら読んでいました。

 遠い遠い~本当に遠い昔ですので、忘れた部分の方が多いのですが、

 《かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし》ここの部分が「平家物語」を

 彷彿とさせ世の無常さが、身につまされます。

 昔も、今も、本来の生き方は変わらないものなのですね。

 
 あなた、今日は本当に穏やかな!暖かい日です。

 明日はミーが来ます。

 暫らく留守にしますので、あなたに、メール出来ません。

 ゴメンね。

 庭の仕事はまだ続いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


陽はストンと沈み、それが金色に輝く夕陽の「足掻き」にも見え…

2014-11-04 15:57:58 | Weblog

                   
                  親知らず子知らず                        

    あなた 

 家の中から外をみている限り、「風が吹いているんだ…」位にしか

 思わなかったけど、いざ外へでて驚き…寒い…風が冷たい。

 葉っぱが散って小さくなった木々たちが、小刻みに震えています。

 タヌも「寒い」って訴えているみたい。

 明日から冬囲いに来て下さるとのことで、外へでて風の冷たさを知りました。

 さっきまで眩しくて厚いカーテンを引いていました。

 それなのに、「アレレ~」と思う間もなく陽はストンと沈んでいき、それが

 金色に輝く沈む夕陽の「足掻き」にもみえました。

 潔ぎよしは、良いことかもしれないけど、あまりにも余韻のないのも淋しいものです。

 さっき輝いたのは沈む前の一瞬のことだったのでしょう…。

 きっと夜明け前のひと時が一番寒いのと、同じなので、夜明け前と黄昏時は

 通じるものがあるようです。

 陽は落ち暮れ泥んできました。「今日の日よサヨナラ」

 ”あ~した天気にな~れ…”

 

 

 

 

 

 

 

      

        

 

        


風に叩かれた雨粒が窓にバチバチ当たり悲鳴に聞こえるような…

2014-11-03 14:35:22 | Weblog

                        

   あなた

 昨日はバタバタと一日中慌ただしくすぎた日でした。

 途中「足元気をつけろ…!」っていう声がきこえたような…

 きっと、見ていてくれたのね…感謝です。

 お陽さんが出ているのに、雨が降り、風に叩かれた雨粒が窓にバチバチと当たり

 悲鳴に聞こえるような…。

 今日の天気は良くなかったけど、人の優しさがしみじみ心に沁みました。

 わたしは、やっぱり倖せ者ですネ…

 


 ”風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけてものを 思うころかな

 

                              源 重之

 

 ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬめり

 

                              藤原 基俊 

 

 おやすみ…

  

 

 

 

  

 

 


窓から見る限り残っている石楠花の葉っぱが、ソヨとも動かない。

2014-11-01 11:10:19 | Weblog

           

  あなた

 霜月になりました。

 一人で迎える霜月!。

 よ~く考えると、一人もわるくないなって…

 なぜ?

 じっくり、ゆっくり、心いくまで、飽きることなく、勝手に

 お喋りできること…勿論あなたに…返事は絶対に返ってこないけど。

 それに、決して「煩い!」なんて言われないし…

 負け惜しみもあるけど。

 今日はドンヨリとした日です。

 窓から見る限り残っている石楠花の葉っぱが、ソヨとも動かない。

 風がないようです。

 邪魔にならないように、生きているつもりですが…

 気持ちとは、裏腹に現実にぶつかった時…

 ふと、感じる寂しさがあって、”やっぱり人間できてないなぁ…”って

 あなた

 淋しくないって言ったら嘘になるけど、これからの時間どれくらいあるか?

 判かりませんが、あなた以外には

 「淋しさの欠片も見せちゃいけない」って胆に銘じたよ。

 詮無いことだけど…”もう少し居てほしかった…よ”

 我が儘言えるのも…ここでだけ…