1-5-9スプリング蒐集・右手の先
右手の指の先の痕が二つ、円筒形の物を圧しており、その先にはストッパーのような微妙な抵抗がある。
スプリングとは力を加えると変形し、力を抜くと元の形にもどるというものである。
手のひらで空気は圧縮されるのだろうか。見えないもの(空気)を無として、思考の外に置いているので判断しかねるけれど、確かにわたしたちの動きは一時的(瞬間)に圧を加えていることになるのかもしれない。
スプリング蒐集・・・《空中はスプリングである》という見識には驚かされるが、《振動の解析》において空気はあらゆる位相の現象を垣間見せるものかもしれない。
右手の先、何気ない動きのなかにもエネルギー(力)の発散はあり、空中(目の前の景色)への圧による振動は密やかにも計られているという試算を物に置換した作品である。
(写真は神奈川県立近代美術館〔若林奮『飛葉と振動』展・図録より〕
あくびをすれば
そらにも悪魔がでて来てひかる
このかれくさはやはらかだ
もう極上のクッションだ
雲はみんなむしられて
青ぞらは巨きな網の目になつた
それが底びかりする好物版だ
よしきりはひつきりなしにやり
ひでりはパチパチ降つてくる
☆和(争いを治め)磨(学問を磨き究めること)に頼り、獄(制裁)の章を運(めぐらせている)。
償(つぐない)を許し、妄(嘘、偽り)を撲(たたく)。
帝(最高の神)の考えをもつ仏が、判(可否を定める)講(話)である。
お内儀は、縉紳館のむかいに陳情者の待合所になるような建物をこしらえようという運動をしている。これは、たしかに陳情者たちの希望とも一致している。
☆大群(死者たち)の待つハロー(死の入口)に関係者(死にゆく人)たちの建物を建てようとしており、これはどの関係者(死にゆく人)たちをも待つことができることを共に願っている。