続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

🈞マグリット『傑作あるいは地平線の神秘』④

2019-03-22 07:21:53 | 美術ノート

 三人の男はそれぞれ東・南東・西を向いている。男は地上に立っている。
 西~南東~東を向いているとも言える。
 男は地上に立っており、地球であるとも言える。

 地球は東へと回転する(自転)。そのとき地球の衛星である月は15°しか動かない(一月かけて地球を回る)ので、同じ位置にあるように見える。

 地平線は動かず永遠の水平であると信じているが、人間の目で見た(近視眼的な)真実に過ぎず、地平線は常に動いてる(自転している)。
 この神秘を地上にいて直視することは不可能である。

 わたし達が絶対の真実だと思っている事実、しかしそこには覆るような宇宙法則が厳然として在る。
 笑止、傑作である!


(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図より)