続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Ⅱ-1-10 大気中の緑色に属するもの③

2019-12-04 07:03:47 | 美術ノート

 ♪緑のそよ風いい日だね~♪(小学唱歌より)
 確かに風(大気中)を緑と感じることは普通にあり得るかもしれない。

 大気中の緑、見えないけれど、有るもので見えないものでもある。ゆえに、属しているという表現はうなづける。
 しかし通常そんな表現はしない。なぜなら緑色に実体がないからで、大気を緑色に結びつける根拠は希薄だからである。

 ガガーリン少佐が「地球は青かった」と言った青(緑)と通じるだろうか。

『大気中の緑色に属するもの』という表題。
 山々の緑や野原の草木は大気中に属しているものであって、山々や野原の草木が大気中に影響を及ぼしている、というより存在(山々や野原の草木)は、大気に従属しているということになる。

 わたし達は見えるものの存在を主体に景色を見るが、見えるもの(存在)は、大気(見えないもの)に属して見えている。
 見えるもの(山々や野原の草木etc)と、見えないもの(大気)は対等の関係にあり、対峙しているということである。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』47.

2019-12-04 06:53:04 | 国木田独歩

「まだ可いさ。どうせ明日は駄目でしょうから夜通し話ししたってかまわないさ」
 画家の秋山はにこにこしながら言った。


☆化(教え導くこと)の妙。
 実(内容のあること)を拿(つかまえること)が目(ねらい)也。
 二つを和(調合して)書く化(教え導くこと)である。
 終(死)を散(自由気ままに)現わしている。


『城』3315。

2019-12-04 06:31:45 | カフカ覚書

分配の仕事が片づいたいまやっと、彼は、ほかのことにも無頓着になっていたので、Kのこともすこし忘れたように見受けられた。彼のはげしい疲労を考えれば、これはうなづけることであった。例の紙きれにもたいして熱を入れているわけではなかった。もしかしたら、読んでもいないのかもしれない。


☆分配を終えた今、先祖のことは少々忘れ無関心になっていた。彼のはげしい疲労を考えると、あの紙きれももしかしたら、完全に読んでいないので、すこしも気を揉むことはなかったのかもしれない。