続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Ⅱ-5-4 水没Ⅱ②

2019-12-18 06:42:58 | 美術ノート

 この作品の主眼は何だろう。
 年輪の数多ある大木(自然)を角柱に伐ってある(人為)。その狭間に埋められた大量の同質同型のものは《時間》かもしれない。
 自然ー人工・時間ー空間の混同・混迷・混沌・・・。

 これを『水没』と題している。
 明らかに沈み込まないものを水没と称している。水没させるには相当なエネルギーがいるに違いないが、その途端、意に反して浮上してくることは必至である。自然に委ねるとしたら炭素(C)が変質する何百何万の年月を待たねばならない。

 矛盾・・・ここにあるものは整然とした態を為しながら、その主題に明らかに抵抗・反している。二律背反・・・。

 この作品にみる提示物と題名の関係は《不条理》である。静かなる沈黙の提示は思考を大きく振動させる、見えないが大いなる精神の揺らぎがある。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』53.

2019-12-18 06:19:08 | 国木田独歩

「それは真実にダメですよ。つまり君の方でいうと鉛筆で書いたスケッチと同じことで他人にはわからないのだから」
 といっても大津は秋山の手からその原稿を取ろうとは為なかった。


☆審(正しいかどうか明らかにすること)に昵(近づき)拿(つかまえること)を黙っている。
 訓(教え導く)法(神仏の教え)を掩(かくすこと)は必(かならずそうしなければならない)。
 諸(もろもろのを導く多くの図りごとの他意である。
 真の終(死)に算(見当をつける)趣(考え)が現れる講(話)である。
 手(方法)は委(なりゆきにまかせる)。


『城』3322。

2019-12-18 06:12:27 | カフカ覚書

それでも、一度だけびっくりしてとびあがり、ふりかえったことがあった。例のいつまでもわめいている役人ーKは、彼がなにを求めているのか知りたかったので、ちょうどそのドアのまえをうろうろしているところだった。


☆ただ先祖の傷痕はともにずきずき痛み出し、振り返るとたえず大勢の人たちが叫んでいた。
 その計画の前で、Kはうろうろしていた。