続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Ⅱ-4-d1 67-120

2019-12-09 07:05:49 | 美術ノート

   67-120

 解りやすいドローイングであるが、深く怖い不安の極致、存在の底を揺るがすような振動がある。
 つまり、二人は至近にある底知れぬ穴を見ている。眼差しは底の底までは届かないはずであるがゆえに恐れを抱いているのではないか。確実だと思っている大地の断片は、実は不安定かもしれない。

 何かの力が加われば大きく揺れる構造の上に存在している。考察は役に立たず、不安や恐怖を煽るばかりであるに違いない。

《存在とは何か》
 精神では克服できない物理的な危難の傍らに生きているのではないか、という疑心暗鬼、この深い穴の存在がそれである。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』50.

2019-12-09 06:45:14 | 国木田独歩

「眠くは少ともない、君が疲れているだろうと思ってさ。僕は今日晩く川崎を立て三里半ばかしの道を歩るいただけだから何ともないけれど」


☆民の照(あまねく光が当たる=平等)を訓(教え導くこと)は秘(人に見せないように隠している)。
 死から北(逃げる)魂の果(結末)に伴う千(たくさん)の記を留め、算(見当をつける)。
 裏(物事の内側)の判(可否を定め)導き、補(足りないものを足した)果(結末)である。


『城』3319。

2019-12-09 06:28:53 | カフカ覚書

ここで支配しているような事情のもとでは、従僕に過失のない仕事をしろと言ってもどだい無理な話である。鬱積した恨みつらみは、いつかは爆発せずにはすまないであろう。それが小さな紙きれ一枚を引裂くことにはけ口を見いだしたのであれば、まだしも無邪気なことだ。


☆先祖に不正があったとしても赦すべきだったここで支配する関係では従僕は現場不在証明も自由ではなく先祖の傷痕による鬱積した怒りは不安により爆発せずにはいないだろう。
 先祖の氏族の紙切れを引裂くことは十分罪のないことである。