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『模範例』
傘を持った男が立っている。
下には「座った人物」という意の文字がある。
背景は時代を特定しな時空である。
これらが「模範例」というタイトルの条件を満たしているという。
立っている人物(A)に対し座っている人物(B)というコメントは(A)を否定している。AとBは対立の関係(正反対)にあるが、同じ時空(画)の中に納まっている。
表意の形態(A)と表意文字(B)は相反しているが、同時にAはBを含みBはAを含んでいる。したがって、A~B(B~A)への動きを想起することはきわめて簡単であり、巡回の運動性は明らかに内在している。
BはAを否定するものであるが、A~B、B~Aの動きは肯定されるべきものである。
静止画における運動性(巡回あるいは発展)もしくは世界観の『模範例』である。
(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)
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