続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『城』1896。

2015-06-09 06:19:18 | カフカ覚書
「だけどもね、よく聞いてちょうだい」と、フリーダは言った。「いまでは、クラムでさえも、もうあなたの目標じゃない。わたしがいちばん気がかりなのは、そのことよ。あなたがいつもわたしをとび越して直接クラムのところへ押しかけようとなさったことは、よいことではなかったわ。いまそのクラムから遠ざかろうとしていらっしゃるらしいことは、それよりはるかにいけないことだわ。これは、さすがのお内儀さんも予想しなかったことよ。


☆「でも、よく見てちょうだい」と、フリーダ(平和)は言った。「いまではクラム(氏族)でさえもあなたの目標ではありません。おそらくわたしを不安にしている多くは、そのことです。あなたが常にわたし(平和)をとび越して、クラム(氏族)から遠ざかろうとしていることはさらに不快なことです。先祖の汚点は言葉以前(の問題)ではありません。

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